第38話光強ければ影は濃くなる

この世界に来た時にチートを貰った。

だが、あのが渡した能力は召還系能力だがいまいち使い方が分からず苦労していた時に女に色々とアドバイスを貰ったことでようやくここまで来た…。

「あと少しでこの聖王国が俺の物になるそうなれば宗教は世界を支配するのに効果的な手段だし科学の未発達の世界なら神を否定する人間も少ない。」

地球じゃいい思いなんてしたことないんだ。

この世界くらいは自分の好きなように生きる!

「もしもし?計画は順調かしら?」

暗闇から女の声がするがおそらく協力者の女だと思うが信用するつもりはない…いい女だとは思うけどな。

「貴女のおかげで順調ですよ。後は法皇を私の傀儡にすればこの国の支配は確実ですから彼のスケジュール把握をお願いした件どうですか?」

「スケジュールは把握したわ…でもこのままだと不味いはね?」

不味い?何か計画に不備でもあるのか?それとも法皇に計画がバレてしまっているのか?

「何が不味いんだよ!?計画がバレてしまったのか?」

「聖王国の最近の動きを不信に感じた組織が調査を始めたらしいのよ。この国を支配するまでは余裕があるように見積もっていたけど彼らも敏感になっているようねあなたのような異世界からの転生者を。」

薄々この女からの発言でいるとは思っていたが他の異世界転生者とそいつ等を狩ろうとする組織がもう俺の存在を嗅ぎ付けているとは思えない。

例え、俺の存在を把握しているとしても対した組織ではないのだからなんならそいつ等も俺の支配下にしてやるか。

「貴方の実力は疑っていないけど気をつけなさいよ。我が主の復活の足場固めの為にもね…。」

女が主と呼ぶやつがどんな奴かは知らないが良くない奴ならそいつをいずれは倒すとして今は、謎の組織について調べるとしよう。

指をならし召還した者達を街へ潜伏させた。



教会地下でリリィさんが作った食事をとりながらこの国で起きている異変について説明を受けることになった。

「この国において宗教の掟こそが法であり全てとしている。もちろんその掟や穴を利用し悪事を働く者もいたけど最近その者達が告発されたり住人に証拠をバラ舞いて拘束または死罪にすることが増えているのよ。」

…いいことでは?そう思ってしまったが宗教組織とはいえ巨大組織ならば隠蔽や告発者を暗殺するなどして権威を落とさないようにするはずだ。

つまり、この事態が聖王国にとって不意に発生した不祥事であり国民や信者からの信用を失う可能性のある案件という訳か。

「いいことじゃない。昔から神を利用して金を集める詐欺集団なんだから化けの皮が剥がれただけでしょ何が問題なのよ?そんなしょうもないことなら私達は引き上げるわ!」

概ね賛成な内容だがかなりあたりがつよいな。元シスターだけど連合軍に所属する際に何か恨みでも持つことがあったのだろうか?

「相変わらず厳しいわね?昔は熱心に神へお祈りしていたのに…もうあの頃のライラちゃんはいないのね!」

目に涙を浮かべながら口元を抑え泣いている振りをし始める。

嘘泣きてすぐバレるのになんで人ってわざと嘘泣きするんだろ?

「うるさいわね。私は神なんて信じてないわよ。人が信じるべきなのは救ってくれない存在ではなく助けを求める弱者だろうが強者だろうと助けを求めているなら救おうとする馬鹿よ。」

「完全に惚れてるわね!その辺詳しく聞かせてよ!!」

「それが遺言でいいかしら?」

はぁ、なんか知りたくないのにライラ中尉の過去をどんどん知ってしまっている。

ライラ中尉が拳銃を撃ちリリィさんが逃げたり隠れたりして回避するので話が進まない。

「あの!この国で発生している問題は正確にはどういう状態なんですか?ただ、悪人達の悪事がばらされてるわけではないってことですよね?」

「そうよ!!国の有力な権力者ばかり狙っているし情報によればかなり巧妙に工作が行われてるものもあったのよ!ちょっとライラ!本気で殺す気!!」

「つまりこの国の権威を落として上手くいけば乗っ取りないし国力の低下を狙った作戦と考えられなくもないんですね?実態と目的が不明だとただの世直しの可能性もあるから慎重に調べないといけないな。」

「ねぇ!そろそろお姉さんを助けてくれてもいいんじゃないかしら!!暴力女から私を守ってくれないと私お嫁にいけなくなるから助けてよ!ねえ!どこ行くのよ!!」

仲のよさそうな2人を放置して刀とライフルの整備を始めることにするのだった。




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