番外編特殊部隊VS戦隊ヒーロー2

爆発地点には狼を偵察として先行させてるが良い知らせはねぇだろうな。

なにせ爆発が起こった地点に俺達は向かおうとしていたわけだ。

タイミングからして待ち伏せ失敗か自分達の位置を知らせ誘導している可能性もあるが考え始めればキリがないが狼の報告が来るまで周囲を警戒しながら慎重に進む。

狼からの通信がくる。

「少佐…目標地点に5人。性別はおそらく男性3人と女性2人服装はこの周辺地域の服装とは全く別物です…タクヤと同じ異世界人では!?」

「パピィー?…やられたか!?」

「少佐!不謹慎です!!」

お茶目なジョークだというのに真面目な女だライラは…おそらく見つかったことで戦闘に発展したんだろうに。



発見されてしまったのは不覚だがどうにも彼らとは話が合いそうにないようなんですが…?

「お前はハンシャーの怪人だな!!復活していたのならまた壊滅させるだけだ!」

ハンシャー?,改造人間?,復活?何のことやら…昔、僕にあったボスは物珍しく僕を見つめてきたり当時の僕に『パピィー』なんてあだ名を付けたライコフ少佐よりも変な人達だ…。

「あのぉー?我々はハンシャーなる組織では無くですね?我々は連合軍という…」

「怪人の連合軍てことでしょ!顔はいいけど本当は犬の怪人なんでしょ!?」

彼らが勘違いしているのはわかるが相手の言い分を聞かずに銃を向けてくるのはどういう了見だろうか…あれは銃で良いんだよな?見れば見るほどおもちゃポイ見た目してる。

「パピィー聞こえてっか?聞こえてんなら喋らずにしっぽを触れ。」

無線機から少佐が聞こえてるか確認を求めてきた。僕は犬じゃないがこの状況ならその方が安全に伝えることができる。

しっぽを気づかれないように少しふり合図する。

「よし。そいつらの後方にシェルとワイバーンが待機している。カウント3で襲撃する3,2,1,0」

カウントゼロと同時に五人組の少し後ろが吹き飛んだ…30ミリを人に向けてぶっぱなすな!!



予定通り…じゃないな。明らかに威力大きすぎるな。炸薬量が多いか弾頭が炸裂弾か?

とりあえずパピィーを回収するか。

「パピィーさっさと行くぞぉ。」

「ウルフ…対人に30ミリ機関砲をぶっぱなすのは流石に問題では?」

相変わらず自分が捕まってるのに他人の心配とは優しいね。うちのボスが軍の内部の交戦規定に『非殺傷』ではなく『極力殺傷しない』という文言があるのに自身は人殺しをしないというあいつの側面にこいつは憧れてる…はっきり言ってあいつは外も内も化け物てことは連合国にも片手で数える程しかいないがこいつに話しても信じないだろうな。

「「変身!!!」」

5人組の掛け声に合わせて更に大きな爆炎が上がる…今までの爆発が大袈裟になってたのはこいつらが原因か。

「プロテウス,シェル,ワイバーン合流しろ!ここで捕縛する。」

爆発の規模はでかくても威力はマチマチだがそのうち騒ぎか面倒ごとになってしまう。

煙が晴れると表れた5人組は先ほどまでの格好とは違いフルフェイスのマスクにそれぞれ色違いの全身タイツを着用してやがる…恥ずかしくないんだろうか?

「ポリケンレッド!」

「ポリケンブルー!」

「ポリケンブラック!」

「ポリケングリーン!」

「ポリケンピンク!」

「5人揃って!ポリケンジャーー!!」

決めポースを決めると同時に大爆発が起こりガイと劉の2人は拍手して喜んでる。

「なに?あのアホっぽい連中は…」

ライラに至ってはわざわざバイザーを上げて辛辣どころかかわいそうな物を見るような目をしながら発言していた…同意見だが。

「ハンシャー!お前達の野望は俺達が止める!」赤タイツが俺達に向かって叫んでくる。

「…パピィーあいつら最初からああなのか?」

コクりと頷く狼を横見に見ながら面倒を通り越して精神異常者に合うとは思ってなかった。だがこれも仕事だしっかりと対処しないとな。

「すまんがな?俺達はハンシャーじゃねぇんだよ。それにここは軍の所有地で不法侵入に当たるんで処罰はなしだが調書ぐらいは取らせてもらうからな?」

俺の忠告に対して今度は青タイツが

「ハンシャーの所有地だと?侵略者達であるお前達の土地なんてない!地球の平和は俺達が守る!!」

「ここは地球じゃねえしそもそも地球の平和てのはかりそめでいつ戦争になってもしょうがねぇ国ばっかりだって聞いたぞ?」

ボスに聞かされた地球て星はお世辞にも素晴らしい国とは言えない…いや違うな。あいつがこの星を変えようとするのはある意味地球という失敗という例を見てきたからだろう。

「ハンシャー…確かに地球の人達にはそういう所もあるけれどそれを馬鹿にする権利は無い!お前達が死なせてきた人達の無念を晴らす!それが俺達!!」

「「特務警察隊ポリケンジャダァ!!」」

またしても巨大な爆発が起こる。いい加減暑苦しいので爆撃機でも呼んで吹き飛ばそうかと考える隣でガイと劉がライラが揉めている。

「あ姐さん落ち着いて!」

「やかましわよ!!ジャスタ副総司令爆撃を要請します。こちらでレーザー誘導するので燃焼気化爆弾を…」

「俺達ごと燃やし尽くす気ですかぁ~!!」

そういえばライラの奴ああいう変人集団嫌いだったな。

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