第32話元聖剣使いと元将軍
食事が終わった後に宿舎に止まったり朝が来た。地下都市とはいえ地上が朝になれば太陽の光量にあわせた明るさにするため柔らかい光に優しく起こされ予定時刻よりも30分遅れて起きたことを理解する。
だが安心して欲しいなぜなら迎えの車両がくるまでは15分ある。着替えを済ませ急いでロビーに向かうとボスが待っていた。
「学生時代でも思い出したかな?」
「高校にいた頃は俺遅刻してませんから…ハァ」
ギリギリでいつも間に合ってただけだけど。
それよりもこれから訓練となると剣術か魔法とは違う忍術の会得とか?
漫画とかで言えば修行パートなのだから何かものにしなければ
「お待たせ。準備はできてるかな?」
声に反応して振り向くと武士でも殿様でもなくフィッシングベストを着込み同じベストを片手に持っていた。
「ボス?確か訓練では?」
「たまには休みもいるだろ?明日からは本格的に訓練だけどタケルがタクヤと仲良くなりたいんだって?まぁ釣りを楽しんでおいで。
」社会人になると休みというなの接待があるというのは知っているがまさか軍人になって経験することになるとは…
「大漁目指していこうか!!」
朝練やってる部活生ですら出さないような元気だすタケルさんに車両に連れ込まれ海まで二人旅を慣行させられることになった。
車両での移動中なにか話すべきかと思うが話す内容を思いつかない…
「タクヤは日本じゃなにか趣味的なのはあったかい?」
「いえ、趣味はありませんでした。よくやっていたのはゲームくらいですが…」
趣味らしい趣味もなく高校じゃ部活すら無気力だったからな。
「まぁ俺も将軍だった頃は趣味らしい趣味もなく兵法とか剣術とか武芸関係を重点的やったけど国防大臣になってから絵を描いたり釣りにたまにいくんだよ。」
和国が連合国の始まりの国家なら元将軍のはずの彼ではなく何故にミコトさんが代表首長なのだろうか?そういえばボスはこの人と殺しあったらしいけどそういう風には見えない。
車は目的地につき話す間もなく小舟で沖まで出て釣りを始めた。
5分ぐらい釣りに集中しようとするがじっと我慢するのは性に合わない。
「タケルさんは将軍だったんですよね?なのに連合国の代表じゃなくて和国の大臣に?」
「最後の将軍がミコトだったともいえるからだよ。昔この国の方針で揉めて最終的にはソウタと一騎打ちで戦った。」
つまりタケルさんはミコトさんの代理人のボスと戦って負けたのか。
「あいつに負けるまではあいつの言う“富国強兵”てのをどんな犠牲をはらってもやらないといけないと思ってたんだけどな。」
「富国強兵なら今ボスが進めてることじゃ?犠牲を極力ださないようにしてるけど。」
連合国の軍事力はこの星の多くの国を凌駕しているけどマガタマのような兵器開発を行っているのは噂でよく聞いている。
支配するには十分な軍事力がありながら更なる力を求める姿勢は富国強兵そのものだ。
「あいつは今まで連合に加入してる国家を武力で脅して編入した訳じゃない。食料問題のある国には食料と解決する技術を提供したり。
奴隷商売を行うものには代替えの労働力になる無人機運用の優先権を与えることを条件に犯罪者以外は悪質な労働環境の是正をしたりな…」
確かにドーイ王国でも奴隷商は完全には崩壊していない。奴隷の扱いを変えるとなると損失はかなり大きいが無人機であれば労働力の代替えとしては十分である。性奴隷の分野が気になったが聞かないでおこう。
「タクヤは、今聖剣を失ってんだよな。なら尚更剣技を磨いて聖剣に見合うようにならないとな?」
「聖剣はぶっ壊れてもう使えないんですけど?」
使えない剣に見合うようになっても意味はないけどボスはなにか策があるのかタケルさんと同じことを言う。
「奇跡というよりここぞって時に使えるようになる可能性だってあるだろ?あいつも土壇場で剣をだしてきたからあれがなければ勝ったな間違いなく!!」
ボスとの戦いで僅差ならぬ剣差で負けたのかそれにしてもすごく悔しそうだな…
その後、結局魚は一匹も釣り上げられず近くの蕎麦屋で昼食を頂くことになった。
何の蕎麦が美味しいかわからないから失敗したくない。
ここはタケルさんと同じの頼もう。
「明日からは剣術中心の訓練だけど余裕があったら徒手格闘戦も教えれると思う。」
「ボスは、訓練には参加しないんですか?」
「それが君よりもメグミちゃんの方で問題があるようで君のことは丸投げされてる。」
メグミに心配事か…うん色々あるような気がするけど俺には関係ないからどうでもいいか
それよりこの蕎麦美味しいけどこのかき揚げ野菜じゃないけど…今、目があってしまった。
今度からは食べたいやつを頼むよ。
後悔しないように。
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