第28話勇者もどきとJKの和国漫遊記
コカトリスの肉に含まれていた毒から復帰できたのは尋問が終った次の日だった。
メグミは手錠をはずされ牢ではなく客室ヘと移され部屋からの出入りは許可されているが基地から出ることは許されず魔力を封じる装置もつけさせられていることを狼から知らされると同時にボスのところに向かうように指示される。
「失礼します!失礼しました。」
「何も始まってないし何も終わってないぞゴースト?」
「こいつまで呼んでたの?こいつと一括りにされるのは生理的に無理なんだけど?」
入った瞬間不機嫌になったメグミを見て面倒なことになるのはわかった。というか生理的なレベルで嫌うなよ。
「まさかと思うけどこいつとこれから一緒に行動しろとか言わないわよね!?絶対嫌だからね!!」
「ボス、俺もこいつと一緒は嫌です。めんどくさそうなので!」
「はぁー!!?」
「いや、そういう話じゃないから…」
現実的に考えたら彼女の能力うち『魅了』は戦闘向きではないのだから武力行使を基本とする『Null』に適正があるとは肉体的な面だけだろう。
もちろん、常人よりも身体が頑丈てことだ。
「メグミ君が医者に興味があるみたいだからね。彼女を倭国にいる『Null』のメンバーが医者やってるから紹介しに行くんだよ。」
「それに自分が何か関わってくるんですか?
」
「ゴーストとメグミ君を和国に連れていって連合国代表首長に会ってもらったり今後こんなことがあった時ように学校とかを設立する計画に力を貸してもらおうとね?」
和国か…日本に似た地域でこの星の連合国の実質的な首都が存在しているのは知ってる一度も行ってないだけに楽しみだが面倒な旅になるよな…確実に。
「学校に関しては力になれるかはわからないけど医者になれるなら文句はないわ。」
「なんで医者になろうとするんだよ?もっと
…色々あるだろ。例えばネイリストとか?」
「ネイリストがここで役立つわけないでしょ!私の家が医者の家系なのよ。だから地球に戻った時にがっかりさせないようにね。」
まじか、代々医者の家系なのにいじめで人が死ぬことの認識は低いのな。
逆に殺されてるけど。
「明日の朝出発だから準備しといて私も行くけどずっと引率はできないから問題起こさないでね?」
「ボス、おやつは何円までですか?」
「遠足ネタなんだろうけど私一回も行ったことないから正解わかんないんだよね?あとゴーストは訓練やるんだからそんな気分じゃダメだよ。ほんと。」
若干地雷を踏んだような気がするがそれより俺は訓練の為にいくの?絶対ハードですよね?
和国までの距離をの移動となるとヘリや前回乗った飛行艇では何度も給油をするとおもっていたが今回の飛行には軍用の輸送機による移動となる。
しかしこいつらを動かすのて原油だよな?
どこかに油田あるのか?
「移動とかでヘリよく使ってますけるけど原油は採掘してるの?」
メグミも同じ疑問を持ったらしく質問していた。
「原油が湧いて周辺が汚染されている場所があってね今はそこから精製してるけどそのうちバッテリーか核融合炉搭載機になる予定だよ。」
バッテリーと核融合炉だと核融合炉の方がSF感強いけど明らかに危険だよね?
「核融合て放射線大丈夫何ですか?」
「純粋水爆の技術を流用して融合時の放射性物質の放射線性崩壊を起こさない状態でエネルギーを発生させてるんだよ。」
「全然わからないわ。」
「右に同じく。」
よくわからんな核分裂と核融合の違いもあんまわからないのに理解できるわけない。
「今は核分裂炉も作れるけど昔は作れなかったんだよな。」
昔から核融合炉は作ってたてことか?
でも燃料は…水素?でも特殊な水素原子だよな。
「あのさ、そんな小難しい話しながら倭国にいくの?耐えられないからやめてね。」
この先6時間近く移動を学術的な話をされるのは正直キツイとなるとやるべきては一つ。
仮眠をとることだ。
「オーライ!オーライ!オーライ!」
いつの間にかフォークにより荷物が運び込まれて狭くなっていく。
そういえばこれは輸送機だった。
つまりついでに運ばれていくのは俺達の方であるならこのフライト間違いなく居心地の悪い物になるだろう。
ちょうどこの機体しかなかったのかな?
「はぁ旅客機くらい用意しときなさいよね。
こんなムサっ苦しい機体で6時間なんて最悪!」
「なにいってんだ中継挟むから10時間かかるぞ。」
このフライトは地獄に近くなるかも。
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