第2話勇者は世界を救わない

この世界は、ファンタジーだが聞いてた話と違ったりする。

その一つがオーガとエルフの共生だ。

「なーんでオーガとエルフが一緒にいるんだよ?」

「なんでってそんなの当たり前だろ?」

俺の仲間であるガイアが答える

「あのね?オーガはオスだけ。エルフはメスだけ。それで互いに共生してるのよ。」

サーシャのやつが嫌みたらしく言う。

「はぁ、とにかくオーガは殲滅してエルフは捕獲して…」

「ふん、耳長がほしいなんて…」

「しょうがないだろ、タクヤも年頃の男だよ。勇者でもな?」

「最低ぇ」

へいへい最低ですよ?

「勇者様、皆様、もうすぐ集落です。ご準備願います。」

といってもほぼ出番無しだろうが。

王国軍の砲撃により集落の防衛用の石壁は容易く破壊された。しかし、オーガの腕力とエルフの魔法は聞いていた以上に厄介だった

「結局でないとだめか…」

聖剣を抜きながらつぶやいた

「まぁ軽く殺るか」

聖剣てのは便利だオーガの使う武器は魔力が込められた大剣だが豆腐を斬るようにオーガごと切り裂く。エルフの中にはその光景をみて叫ぶ者もいた。

「ほんとに愛しあってるのか…いいねぇ」

いわゆる寝とられ見たいにやれるなんてことを考えてる間にほぼ制圧していたがまだ抵抗するつもりか。

「抵抗するなよ。まぁ死ななくても苦しむけどな」

そんな風に思ってるとオーガのガキが石を投げてきた。

「デテケェニンゲン!デテケェーーーー」

オーガ風情が偉そうにそう考えると同時に

体は動きエルフ達は悲鳴をあげていた。

「ガキどもが」

そう吐き捨て剣をしまおうとするとどよめき始めていた。なんだ?

「大丈夫か?子供達?オーガ達はかなり

殺されたか、エルフ達は…人ってのは問題だね…。」

誰だ?あの子供?いや、それよりもオーガのガキも生きてる?

「お前誰だ?」

「人に名を聞く前に名乗るてことも知らないようだね?き・み・は」

「俺は佐藤タクヤだ。お前は?」

「小林ソウタだよ…きみは、日の本の人間か?」

「日の本?」

「ああすまん日本だったな…。正直同郷だと言うのは嫌だがな。」

嫌みな言い方をよくしてくるな年下の分際で

「残念だけどね。私は25歳だよ。」

なんで考えてるのがわかったんだよ。

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