第25話 神社の狐(中編)


 私は、リーヴェルシュタールに戻った後、怜奈れいなを探した。怜奈が結界を張れるからだ。そのため、怜奈の場所を探そうとした。ところが、実里みさとが見つかったので、実里に怜奈の場所がわかるか聞いた。



(ルーナ)「実里、怜奈の場所分かる?」


(実里)「うん、まあ、分かるけど……、怜奈に用があるの?」


(ルーナ)「そうね。怜奈に結界を張り直してほしい場所があるのよ」


(実里)「ルーナの事だから、リーヴェルシュタールじゃなさそう……。面倒事なの?」


(ルーナ)「まあ、面倒事だと思う」


(実里)「まあ、何かあったとしても、ルーナが怜奈の事守ってくれるでしょ?」


(ルーナ)「ええ、必ず」


(実里)「最近は白薔薇の花壇の所にいるわよ」


(ルーナ)「ありがとう、実里」


(実里)「どういたしまして」



 私は、実里に別れを告げて、怜奈の所に向かった。そしたら、教えてもらった場所に、怜奈がいた。



(ルーナ)「怜奈、お願いがあるんだけど……」


(怜奈)「ニャニャ、あんたも大概ここ撫でられるの好きね」


(ニャニャ)「ゴロゴロ」


(怜奈)「ミィミィもおいで、撫でてあげるから」


(ミィミィ)「ニャー」


(ルーナ)「怜奈、お願いがあるけど、今大丈夫そう?」


(怜奈)「ひゃっ!ルーナ、いつからそこに?」


(ルーナ)「ついさっきから。それで、その子達は?」


(怜奈)「あ、ああ。黒猫のニャニャと白猫のミィミィよ。可愛くて、癒されるのよね」


(ルーナ)「なるほどね……」


(怜奈)「それで、私に用事があるって事は、結界の張り直しって事?」


(ルーナ)「そうだね。場所は、リーヴェルシュタールじゃないけど」


(怜奈)「じゃあ、どこよ?」


(ルーナ)「場所は、ここなんだけど……」


(怜奈)「あら?ここ、百歳ももとせ神社じゃない?」


(ルーナ)「知ってるの?」


(怜奈)「ええ。1回行った事あるし、あそこは強い結界が貼られていたわよ。わざわざ張り直さなくてもいいんじゃない?」


(ルーナ)「それが……」



 私は、神社であった事を話した。そしたら、怜奈は、見る見るうちに顔が険しくなっていった。



(ルーナ)「……という訳で、怜奈の力が借りたいんだ」


(怜奈)「まあ、そういう事情なら、やぶさかではないけれど……。聞いていて、感じ悪いわね」


(ルーナ)「じゃあ、百歳神社に行く?」


(怜奈)「ええ。行くわ」



 こうして、私達は百歳神社に行く事にした。

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