第20話 ルーナの教室
きっかけは、ルーの一言だった。
(ルー)「ルーナって、どのくらい一般教養?に詳しいガウ?」
(ルーナ)「まぁ、そこそこじゃないかな?ちなみになんで?」
(ルー)「私は、今まで狼の姿だったから、町や村に入れなかったガウ。だから、他のメンバーに比べたら、一般教養がないって気がついたガウ」
(ルーナ)「なるほど……。それなら、勉強会をする?」
(ルー)「お願いガウ」
という訳で、ルーとの勉強会が始まった。
(ルーナ)「で、どんな所を教えてほしいの?」
(ルー)「世界連合についてガウ」
(ルーナ)「わかった。一から教えてほしいか疑問点だけ教えてほしいのか、どっちがいい?」
(ルー)「全部分からないから、全部教えてほしいガウ」
(ルーナ)「そもそも、世界って言うのは、自分達が住んでいる世界だけしか、最初は存在していないと思われていたの。だから、その考えは今の考えでは、古臭いと一蹴されてしまう」
(ルー)「でも、見つかっているガウ?」
(ルーナ)「自分達が住んでいる世界以外……。つまり、異世界は、六千年前に人型亜種族のとある学者によって、見つかったわ。それと同時に、今まで神隠しにあっていたと思われる人も1部見つかったの」
(ルー)「人型亜種族って、何ガウ?」
(ルーナ)「人型亜種族とは、まぁ、人の形をしているけれど、種族で見るなら人では無い者の事よ。この場合は、ドラゴン族だったけど、ルーも美海ちゃんも海もシアもノーアもここにいる人は人型亜種族よ」
(ルー)「神隠しにあっていた人が戻ってきたのは、何故ガウ?」
(ルーナ)「パシファティを後で学者に調べてもらったら、異世界に行ける能力だったみたい。それで、異世界の存在を発見した学者は、他にも異世界の存在を発見したの。しかし、そこには罠があった」
(ルー)「罠ガウ?」
(ルーナ)「私たちの世界は異世界を行き来できるけれど、世界によっては、一方通行で、なおかつ神の天罰と言わんばかりにその世界には行けなくなったのよ。そして、色々試して、行ける世界は、可能な限り世界連合に入るきまりができたの」
(ルー)「世界連合って、何ガウ?」
(ルーナ)「自分の世界と異世界の繋がりを強化しようということで、世界連合、正式名称異世界を豊かにしよう連合が結成されたのよ。発展技術がすごい世界と発展技術が乏しい世界があったから、その差を埋めたり、異世界限定の物を買ったり、戦争が起こったらその世界を抑えたりする目的で作られたの」
(ルー)「なるほどガウ」
(ルーナ)「その文化が定着するまでまぁまぁ時間がかかったらしい。それで、定着してから、三百年後、今から三千年前に、世界のあちこちで、表情が抜け落ちた人達が現れるようになったのよ」
(ルー)「何があったんガウ?」
(ルーナ)「当時の状況は、世界の話題でもちきりだったの。昨日は、普通だったのに、急に表情が抜け落ちていたから、みんな怖がっていた。それからしばらくして、軽度だったら薬を飲めば治るようになったわ」
(ルー)「なるほどガウ」
(ルーナ)「今日はこのくらいで、大丈夫そう?」
(ルー)「大体分かったガウ。ありがとうガウ」
1回目の授業は、終わった。2回目以降は未定だけど、多分、近いうちにやるんじゃないかな。
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