第15話 悪魔の相棒/妖精の妹


 雪人セツトが来てからはや3日。私は雪人の妹の情報を少し掴めてきた。ただ、肝心のいる場所が分からない。レイと一緒に情報を集めている。


 そんな中、ノーアが地獄で相棒を手に入れたと言う事を聞いた。正直、ノーアは課題がいくつかあるといい、その課題を解決出来る人だと言う。


 悪魔と鬼は地獄で働き、天使と天人は天国で働く。その話を最初に聞いた時に思った事は正直、どの種族もどう働くか分からなかった。


 しかし、シアとノーアの説明によると、天国は事務系の仕事がとても多く、地獄は書類仕事と体育会系の仕事と半々だそうだ。


 話を元に戻すと、ノーアは悪魔なので、得意な分野は書類仕事だ。しかし、突然のことで、体育会系の仕事もはさまる事になってしまった。


 それが課題と言っていたので、相棒は鬼だろうなと思った。そして、そのまま後日会うことになった。


 そして、迎えたノーアが連れてきた種族は鬼だった。



(ノーア)「この人が、海人カイトさんよ」


(海人カイト)「よろしくな」


(ルーナ)「よろしくね」



 私たちは簡単な挨拶を済ます。そして、もてなしをした後、海人が帰るという時に、海人と雪人の妹の話をした。そしたら、知っていると帰された。



(海人)「レオンと呼ばれる男の所にいた気がする。2人とも操られている様子だったけどな。妹の方はすぐ洗脳解けるんじゃないか?」


(雪人セツト)「本当にありがとう」


(ルーナ)「雪人、早く行こう」


(美海みう)「念の為に、私も行きます」



 そして、私たちは雪降る世界のレインボースノウ山の所にレオンがいると調べる事が出来た。


 ワープして歩く事15分。ついに、レオンの居場所に着いた。



(レオン)「また来たのか」


(???)「……」


(雪人)「雪華セツカ!」


(ルーナ)「今回こそあなたの洗脳を解く」


(美海)「怪我をしたら遠慮なく私の所に来てください!」


 雪人が殴り始める事で、戦闘が始まった。これなら、雪華セツカは何とか大丈夫だろう。ちなみに、雪人が殴ったのはレオンだ。


 そして、レオンだが、前回と比べて渦巻き形の跡がある。ますます、洗脳が濃くなっているようだ。あの様子だと、自分は保ててないはずだ。



(雪人)「ちぃっ、ちょこまかと!」


(ルーナ)「こっちは解けたよ!」


(レオン)「うう……」



 その時、渦巻き形の跡はかなり薄まっていた。レオン自身が洗脳を押しのけようとしている。その時……



(???)「帰りますよ、レオン」


(レオン)「俺は……行きたくない……」


(???)「あなたの帰る場所は無いのでは?それから、がどうなってもいいならこちらの期待は裏切らないでくださいね」


(レオン)「……」



 前に来た謎の男が来た。今回も目深にフードを被っている。そして、男は意味深な発言をした。


 つまり、彼は人質を取られて嫌々やっているのだろう。前回より洗脳が濃いのはレオンを手放したくないからだろう。


 私は男の発言で怒っていた。人を物としか見ていないその態度に。でも、私以上に雪人は怒っていた。



(雪人)「おい、そいつの妹を人質に取るのはどうかと思うぞ。妹はどう思っているんだ。俺は、レオンの事嫌いだったが、人質を取ってコソコソやるやつの方が嫌いだ」


(???)「それなら、あなた達は扱えるのですか?この洗脳をした後のレオンを」


(雪人)「それは……」


(???)「いつ暴走するか分からないですよね?それなら、大人しくレオンを持っていきますね」



 そう言われたら、いつの間にか寝てた。起きた時に、レオンと男はいなかった。私たちは無事リーヴェルシュタールに帰ってこられた。行く時にはいなかった氷の妖精をつれて帰ってきた。

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