第4話 ルーの秘密


 今、私はフェラール様からもらったポーション、人化薬じんかやくを手に取って、ルーに使った。そうしたら、ルーはぼふっと音がなってから、白い煙に包まれた。煙があけたら、目の前には、身長の高い銀髪銀目の赤いワンピースを着た人がいた。


 どうやら、海の言っていた通り、獣人だったらしい。私は、全く気がつかなかった。



「ルーなの?」


「そうガウよ?ルーナ、どうしたガウ?」


「あなた、獣人だったの?」


「いやぁ、生まれてから、なかなか、人型になれなかったガウ。だから、半ば諦めていたガウ。ルーナには、感謝しているガウ」


「なるほどね。ちなみに、今の年齢を人間で換算すると、どのぐらいなの?」


「多分、22歳ぐらいガウ」


「なるほどね」


「仲直りして、良かったですね」


「美海、あれは仲直りじゃなくて、色々聞いていただけよ」


「お姉様、ルーナはなぜ獣人だと気がつかなかったのかしら?」


「鑑定魔法を使っていないんじゃないかな?」


「ところで、後ろの人達は、誰ガウ?」


「あー、紹介するよ。水色の髪の毛で青い瞳をしているのは、海。同じく、水色の髪の毛だけれど、若干緑に近い瞳は、美海。クリーム色の髪と瞳の天使はシアで、黒い髪と赤い瞳の悪魔がノーアね」


「よく覚えれるわね……。海だよ。よろしくね」


「美海です。よろしくお願いします」


「天使のシアです。よろしくね、ルー」


「悪魔のノーアです。よろしくお願いします、ルー」


「こちらこそ、よろしくガウ」


 なぜだか、一気に騒がしくなったリーヴェルシュタールの世界。もっと住人が増えるかなと思いつつ、しばらくは、休みたいと思っている。

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