第3話 妖精と天使と悪魔


 私と狼がリーヴェルシュタールに来てから1ヶ月後。私達は、家の近くの森でモンスターを狩っていた。


 ちなみに狼の名前は、鑑定魔法を使ったら、ルーと判明した。誰かに飼われていたのかな?それと同時に、見た事のない狼だと思っていたが、新種だと分かった。


 今日は、森の中の泉に行くことにした。何気に、同じ所しか行ったことがなかったから、ちょうどいい機会だと思った。



「ルー、今日は泉に行くよ。危ないかもしれないからルーはお留守番でいい?」


「ウォン!」


「いい子だね」



 私は、泉に向かうことにした。


 泉に着いたが、気配を感じる。泉の中から、感じる。敵か味方かは分からない。しかし、私は武器を出さない。


 泉の中の気配も、私が気配に勘づいていることに気がついたようだった。諦めたのか姿を現す。現れたのは、妖精だった。



「よく気がついたわね」


「まぁ、勘ってところもあるかな」


「神様から言われているから、攻撃しないわよ。あなた、ルーナでしょ?金髪に紫眼、頭に四葉のクローバーの髪飾りをしているから特徴的に合っているはずよ」


「そうだよ。私がルーナだね。でも、色はともかく、髪飾りはあの場ではしていなかったのに」


「ばれるわよ。神様の目はあまり誤魔化さない方がいいかもね。私は、うみ。で、こっちが妹ね」


美海みうです。よろしくお願いします」


「この子、緊張しやすいのよ。許してあげてね」


「ルーナだよ。よろしくね」


「よろしくお願いします。あと、私は緊張しやすいですが、あなたは人じゃない気がして話しやすいですね」


「えっ?私は……」


 この時、私達の前に天使が現れた。天使だけでなく、悪魔も現れた。まぁ、人間じゃないから、いいか。


 先に、天使の方が自己紹介をした。



「はじめまして、私は天使のシアです。まぁ、私は家の建て方とかその他もろもろを教えに来ました。個人的には、人選ミスだと思います」


「お姉様、そういう事を言ったら、わたくしだって人選ミスですよ。あっ、悪魔のノーアです。よろしくお願いします。わたくしはまぁ、姉のシアのカバーをすると思っていいです」


「あー、とりあえず、みんなうちに来ない?お留守番させている子がいるから」


「「「「分かった」」」」



 そして、我が家に帰った時に、美海と海が反応をした。



「狼ちゃんだ〜。可愛い〜」


「獣人の狼、どこに行ったか分からなかったけれど、こんなところにいたのね。保護されたなら良かったわ」


「ちょっと待って?ルーって、獣人だったの?」



 サラッと、海がとんでもない事を言った。1ヶ月過ごして来た狼が獣人だとしたら、私は、とんでもないマヌケだよ。鑑定魔法発動させているから。

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