第8話 結衣⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎

「ってか、話し合ってても仕方ないし、そこらへんの散歩でも行こうぜ」

「スラムでスローライフはやばすぎ」

「いや、知り合いに会えるかと思ってさ」

2人は外へ出て、スラム街の広場に来た。

「誰かいないかなぁ?」

「洗濯できねぇ場所に誰もいねぇよ」

「根に持つなよ。しょうがないじゃん。ここはそういうとこだから。洗濯しない選択するしかない」

吾輩おいらの辞書に洗濯しない選択はない」

「まず吾輩と書いておいらと呼ぶのやめてもらっていいですか?」

何故か自販機があったので、飲み物を買って少し休んだ。

「知り合い誰もいないなぁ。こんなに人いんのに」

有島が席を離れようとしたその時、見覚えのある人がいた。

「あ、結衣〜!」

「ん?ああ有島!」

2人は驚いた。彼女の服装に。彼女はなんとボロッボロの紙をワンピースのようにまとっただけだったからだ。

「結衣⁉︎⁉︎⁉︎⁉︎」

「どうしたその服www」

「笑うなよ。しょうがないじゃん、着ろって言われたから。服全部奪われたし」

「まあいいや、話は帰ってから。こっちにシェアハウスあんの。来い」

「おいお前が住み着いてるだけだろ。あれは僕ん家。シェアハウスじゃないぞ?」

「いいじゃん。洗濯しない選択してあげてんだし」

3人は結局あの倉庫に帰った。

「ここっす。洗濯機ないとこすけど、まあ遠慮なく」

「(マジか)あ、うん」

「やっぱ根に持ってるでしょ」

結衣はソファに座った。有島は聞いた。

「やっぱその服ボロッボロだな」

「だから笑うなよ。そしてジロジロ見んなよ」

「だって、ほかの人よりもボロッボロなんだもんwwwwwwwwwww」

「その服じゃ洗濯できねぇな流石に」

「ってかなんでお前ら普通の服装なんだよ」

「え?洗濯できる選択肢があるからだよ」

「ってかエアコンないの?寒いんだけど」

「ない(無慈悲)」

「まあそんな気はした」

いつのまにか辺りは暗くなっている。何故か食料入りの冷蔵庫があったので、中に入っていたものを食べた。

「このカップ麺、洗濯剤としてt」

「使えません使えません使えません使えません使えません使えません使えません」

「はぁ、なんかここ昼はめっちゃ騒がしいのに、夜は静かだね」

「確かに」

「洗濯機のASMRが聞きテェ」

「スマホあんでしょ。勝手に聞きなよ」

「ってか眠いから寝る」

洗濯機の音が流れている部屋で、麻法は地面というベッドで寝た。

「なんでこの人こんなうるさい中寝れるんだ」

「洗濯中毒だから……じゃん?」

スラム生活の1日目が終わった。

「おやすみ」

「おやすみ〜」

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