第6話 仕事と名案
数ヶ月後、男との会話により体調が良くなった人達の口コミや噂が溢れるようになった。噂の内容は、
「とある男と話すだけでどんな病気も良くなる。」
と言うものだった。そして男の元にお話しして欲しいと依頼がたくさん入るようになった。仕事は大繁盛したのだった。仕事が尽きないという事は報酬が貯まるという事であった。噂は、
「とある男と話すだけでどんな病気も良くなる。」と言うものだった。
男の生活は一変した。高い酒を買い、高い車に乗り、毎晩女遠取っ替え引っ替え、住む家は高層マンションと数ヶ月前の生活とは打って変わった。男はギャンブルにも手を出し始めた。そしてお金が無くなればまた仕事をしたのだった。
そんな中、ある大企業からの依頼が入った。男は早速依頼主の元へと車を走らせた。
着いてすぐ依頼主の男性に連れられ男は病室の中へ入っていった。そこには厳格そうな男性がベットの上にいた。死神は足元では無く、枕元に立っていた。死神界もブラック企業なのか死神はうつらうつらとしていた。男性は言った。
「貴方と会話するとどんな病気も治ると言われています。どうか社長とお話ししてください。」
「残念ですが…」
そう男が返すと男性は、
「ひと月、いや、2週間でいいんです。お金ならいくらでも積みます。どうか…どうか社長を…。」
と言ってきた。男は
『いくらでもいいと言うことは1億でもいいのか?』
とお金に目が眩んでしまった。少し考えると男は、
「今すぐ人を4人集めてください。そうすれば何とかなるかもしれません。」
と言った。
集められた4人の男性は男からこう指示を受けた。
「まず皆さんは、ベットの四隅に立っていてください。私が社長さんに話しかけた後、合図しますのでそこでベットを180度回転させてください。」
と。早速4人の男性はベットの四隅に立った。男は目を覚さない社長さんに話しかか始めた。それと同時に死神がこちらに意識が向いていないことを確認した。
男はすぐに合図を出した。4人の男性によってベットが回転させられた。男は、
「アジャラカモクレンテケレッツのパァ!」
と叫ぶと2回手を叩いた。死神は一瞬ビクッとしたがすぐに消えていった。消える瞬間死神は男を睨みつけた。しかし男は大金が手に入る喜びで全く気が付かなかった。
その後、社長さんはゆっくりと起き上がった。男は依頼主に報酬は1億であることを伝えるとすぐに小切手で1億分を貰った。男は跳び上がるほど嬉しかった。
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