第2話 死神
「死神!?」
男は驚いた。しかしすぐに、
「ハロウィンはまだ先ですよ。大丈夫ですか?ボケてませんか。」
とお爺さんに言った。お爺さんは、
「仮装ではない。ボケてもない。正真正銘の死神だ。取り敢えず上がらせてもらうぞ。ここだと話しにくいからな。」
と言って、部屋の中に上がり込んだ。男は慌てて死神を追いかけ部屋の中に向かった。
死神は男に向かって
「お前、自殺しようとしていただろう。」
と言った。男は驚いた。何故分かるのだろうか?すると死神はこちらの考えを見透かしたかのように、
「何故わかるのだろうか?などと思っているだろう。そりゃあ分かるさ。死神だもの。しかしお前まだ若いじゃやいか。これからがあるっていうのにどうしてそんな事を考えているんだ。」
と話した。男はコロナで職を失い、せっかく開いた店も不況で潰れ借金しか残らなかった事、お金も稼げずにいるぐらいなら生きている意味などないから自殺しようとしていた事など洗いざらい話した。すると死神は、
「すると何か、お前はお金を稼ぎたいのか?」
言った。男は大きく頷いた。死神はその反応を見て薄ら笑いを浮かべながら言った。
「だったらいい方法がある。これをすれば一攫千金も夢じゃない。どうだ、やるか?」
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