第35話 天使化
俺はイシュタス様の像の前に跪づいて祈った。
何か神託が降りるかも知れない。
《お久しぶりですね...勇者泰章》
まだ、それ程の時は過ぎてはいないのに凄く懐かしく思える。
《久しぶりです、女神イシュタス様》
《本当に久しぶりだわ、またこうして会えるなんて思わなかったわ...まさか復活させてくれるなんてね、貴方は私の使徒と言っても過言ではないわ》
《使徒ですか?》
《そうよ? 教主でも良いんだけどね...まぁ【勇者】だし、神の代行者を名乗っているんだから【使徒】の方が良いわね...この世界は奇跡を振るえるような他の神の使いはいないから【使徒】で良いわ...まぁ頑張って【私の子】信者を増やして下さい、その代わりもっと沢山の力をあげるわ》
ただでさえ殆どチートなのに...良いのかな。
《良いわ...はい手を出して》
俺はイシュタス様の言う通りに手を出した。
その結果...
《何か変わったのですか?》
《実質は変わらないわね...そうね、天使化、そう言ってごらんなさい》
「天使化ーーーっ」
その途端に俺の背中に羽が生え...後ろから光が刺した。
「これは一体、何ですか?」
《何でも無いわ...貴方には【存在するスキル】を全てを与えたんですもん、もうこれ以上あげる物は無いわ、今のはそれに相応しい姿に変わるだけ...まぁ普通の人間からしたら神々しさが増したように思える...それだけ、まぁこの段階なら【天使長】を名乗って良いわ...他に天使はいないけどね》
《天使長...ですか?》
《そうよ...それじゃ頑張りなさい【天使長】そうそう、それで魅了を掛けたあの二人はどうするの?》
《二人って、陽子と恵美ですか?》
《それ...私の教えでは、勇者のみ一夫多妻を認めているから別に良いけど...抱く価値ある? 最愛のマリアーヌを貴方に返した今、必要ないんじゃない?》
俺は一体どうしたいんだ?
《...》
《まぁ、直ぐに考え無くても良いけど...抱きたいならさっさと抱いて、要らなくなったらポイしちゃえば良いわ...余り良い人物じゃないからね...まぁ貴方が好きにすればよいわ、あと魅了だけどね【天使長】になったから解除できる権限もあるから、要らないなら解除も出来るから、本当に自由にして良いわ》
確かに...もう要らないのかも知れない。
だが、あの状態にしてから解除して良いのだろうか?
《あはははっ、解除したら元に戻るだけよ? クズ状態に戻るだけだから気にしないで良いわよ》
それなら、考えてみても良いのかも知れない。
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