第16話 小金持ち気分
22人を売り飛ばした金額は思った以上に高かった。
1人当たりが1200万ゴールド計算だったので2億6千400万ゴールド..うん、もう働かないでも生活できる。
それから、全員分の荷物も...一部を除き全部ダグラスに持っていって貰った。
3割手数料を持っていくらしいけど..各種専門店に売り払いに行ってくれるそうだ。
《最低限しか無かった部屋が随分華やかになったわね》
「あの..ジュディ、流石にこれは不味いんじゃないかな?」
「法律上は問題ないわよ...だって同じ事をロザリオさんもやったじゃない? 更に、私を罰すると芋吊る式にロザリオさんの行動までたどり着くのよ...黙認するしかないでしょうね」
《ただし、助かるのは私だけ..ランディウス家の方は..終りね..だってもう誰もお金を貸してくれないから..今年の冬は越せないんじゃないかな》
「そうなんだ、良かったわ、それでこれからどうするの?」
「残りまだ2週間近くあるから、下級貴族狩りを楽しもうかしら?」
「ジュディ...貴族に迄手を出すの?..流石に不味くないかしら」
「大丈夫よ..これは認められた権利だわ..それにこの2週間以内に出来るだけ下級貴族を狩って..ロザリオさん達を待つのよ..流石に上級貴族はどうする事も出来ないから...そこで手打ちね」
「手打ち?」
「そうよ...手に入れた物の半分を献上するのよ...そうしたら多分、ロザリオさんと仲良くなれるわ、結構な金額になるし、中にはお金で買えない物もあるはずだから、多分後ろ盾になってくれるはずよ...その関係を学園を卒業しても続ければ、ランディスウス家も安泰..家に帰る時には二人ともきっと褒められるわよ」
「そうか..確かにそうだわ..ジュディ..私..本当にごめんなさい」
「良いのよ...その代り旨く行ったら...そうねブドウ園の周辺の土地を少し頂戴..母さんとのんびり過ごしたいのよ」
「そんなので良いの? ジュディがここまで優秀なんて知らなかったわ...私の片腕として領地経営を手伝って貰っても良いのよ?」
「私は揉め事は嫌いだから...姉さんや、ちい姉さんですればいいわ...元通り静かに過ごさせて..駄目かなシャルロット姉さん」
「全く、貴方は欲がないのね」
「ええ」
《あはははははははは..おかしいの、ランディウス何てもう無くなるまで秒読みなのに..何も解らないのね、既にお金を貸してくれそうな商家はいない....これから、貴族を狩れば、独立して最後は敵対..嫌われ者になったランディウスなんて、どんなもの好きが助けるのかしら》
実際は貧乏だけど...子爵は子爵、本来ならギリギリ園遊会に行けるレベル。
だから、ここに居るのは全て格下..誰から狩ろうかしら。
「ギルリアさん、貴方も私の事を随分馬鹿にしてくれましたね..シャルロット姉さんにも随分な事もしてくれたわ」
「それがどうかしたのかしら? 私の実家は王宮騎士なのですよ...つまり..騎士爵..地位は低いですが、決闘なら負ける気がしませんわよ」
「なら簡単だわ、私、ジョディ、ランディウスは貴方に決闘を申し込むわ!」
「正式な決闘なのね、なら私が貴方を殺しても問題無いわね、場所はどうするの? 時間は?」
「場所はここ、時間はたった今..」
「随分、舐められたものね、私は将来は騎士を目指しているのよ..ただの令嬢の貴方が勝てる訳ないじゃない」
「それでは開始ですわ」
ギルリアは旨く隠していた剣を取り出した。
「多分、決闘になると解っていたわ..だから剣を隠し持っていたのよ..卑怯とは言わないわよね」
「別に構わないわよ..」
「ならば、ギルリア.ソルティマが騎士の怖さを教えてあげる」
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.............
無様にギルリアが膝磨づいている...馬鹿ね、たかが騎士見習い以下が黒薔薇の私に勝てる訳もないのに...
「貴方は大した物よ..さぁ騎士の誇りと一緒に死になさい」
ギルリアの片腕はもうない...正確に言うなら切り落とされて近くに落ちている。
「私の腕が、腕が..ああ..あああああ」
「ふふふ、その腕じゃ騎士にはなれないわね、貴方の人生は..終わり..可哀想だから終わりにしてあげる」
「嫌だ、嫌だ..死ぬのは嫌だ..お願い..いやお願いします..助けて」
「ええ..良いわよ...残った腕でサインしてくれたら許してあげる」
「それは奴隷契約..そんな」
「死ぬのとどっちがよいのかしら? 選んで良いわ?」
「書きます、書かせて下さい」
これで一人終わり..この子が他の下級貴族の希望だった見たいだから..もう逆らう人は居ないはず。
だけど、片手が無いけど..どうしようかな..そうだ、記憶にある「うにうに」でも作ってみようかしら。
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