第48話 第二章スタート前 礼二の考察
簡単なリハビリを続け、ようやく三浦さんと湯浅さんが下肢装具を使い早歩き位は出来る様になった。
そして筋電義手を使い簡単な家事は出来る様になった。
最初二人は片手のみだったが、思ったより使い勝手が良かったらしく、もう片腕追加して両手とも筋電義手にした。
多分最初に片腕をシリコン製の物を選んだのは《見た目》だったんだと思う。
女の子だから、両腕機械仕掛けみたいな義手は抵抗があったのかも知れない。
僕からしたら...カッコ良いんだけどな、まるでアンドロイドや、何処かの錬金術師みたいだ。
二人は器用にこれを使いこなして、身の回りのお世話をしてくれるようになった。
とはいえ、重い物は持てなかったり、水仕事までは構造上出来ないし、お風呂の時は外してから洗ってあげないといけない。
まぁ半分、役得もあるから...こんな事を考えちゃいけないけど。
多分、彼女達にとって、羞恥の時間だったトイレがウォシュレットと義手のお陰で自分で出来るのが一番大きいと思う。
あれだけ激しかった、性欲の方だが今は随分落ち着いた。
三浦さんも湯浅さんも普通の女の子の様になり、僕の方もまるで性欲の塊から通常の状態に戻った。
一時期は本当にどうなるかと思った。
自分で自分が解らなくなり、暇さえあれば体を合わせていた。
特に最初の2週間は、食事、トイレ、お風呂の時間以外はやりっぱなしだった。
良く猿のように、なんていうが、猿なんて比べ物にならない...本当に凄かったとしか言えない。
幾ら何でも可笑しい...僕は此処までスケベじゃないと思いたいし、僕は兎も角、熱血剣道少女の三浦さんや、あの大人しい湯浅さんがあそこ迄乱れるなんて可笑しすぎる。
サナも巻き込んでやっていた事は...AV所の内容じゃない。
二人に聞いてみても、薬物や魔法は使われて無い様だ。
もしステータス異常なら記録紙に記載が見られないのも可笑しい。
そこで本当に深く考えたら...僕の、この容姿はくくり姫から貰った物だ。
更に言うなら、僕は神主だった。
くくり姫は《女性を守る為に生まれた女神だ》そして《悪神の慰み者になる為に生まれた女神》でもある。
《生贄の代わりにただただ、犯され嬲られる存在》 《毎日の様に犯され嬲られるだけの存在》とくくり姫も言っていた。
神である以上はなんだかの能力はある筈だ。
事実、くくり姫は異世界に迄会いに来てくれて、死後も僕たちを括ってくれている。
だが、どう考えてもこれはくくり姫の能力の一つで本来の能力で無い気がする。
《それじゃくくり姫の能力は何か考えたら》簡単に結論が出た。
余り考えたくないが...性的な物だ。
直ぐに女を壊してしまう、性欲の塊の悪神が何百年、もしかしたら千年近くの間、1人の女神くくり姫に夢中になった。
そして、他の女に目もくれないで犯し続けた。
この能力こそがくくり姫の女神としての力なのかも知れない。
性において《相手を魅了する能力》と《相手を喜ばせる能力》それがくくり姫の本来の能力かも知れない。
その力に《女性を守る》そういうくくり姫の使命感の様な物が重なり起きた事。
そう考えれば、辻褄は合う。
事実、性欲が収まった時には二人には男性への恐怖は無くなっていた。
その代り、凄い憎悪が時々見られるけど。
「礼二さん以外は...そうですね豚ですよ、豚」
「礼二様は女神様の御使いじゃないですか? いやですね男じゃなくて《礼二様》ですよ? 男ハァ~虫けらでしょう、ゴキブリ以下ですよ、良いですか? 礼二様は男じゃなくて《礼二様》という生き物なんですよ」
2人とも男に対する恐怖は無くなったが、男嫌いは余計酷くこじらせている。
特に湯浅さんは酷い物がある。
くくり姫って多分男があまり好きで無い様な気がする、これもまさかくくり姫の影響...とは思いたくない。
事実は解らないが、余り的外れで無いと僕は思っている。
日本に居る時ちょっとだけ勉強した、神道に置いてSEXを「まぐあい」といい、神を生み出したりする神聖な物で儀式でもあった。
(※諸説ありますが主人公はこの説を信じています)
その儀式の力できっと二人の心を救ってくれたんだ。
それでい良いと思う。
最も、これは誰にも話しはしない。
本当の所は解らないからね。
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