第92話
◆──エルク視点──
俺達が旅立って既に3日程経っている。
ちなみに『マップ』を開くと既に何名かの『慈愛の誓い』のメンバーは国に到着している。入れ違いになって安心した。
想定の範囲内だ。アリアに頼んで国を救った英雄は誰かわからないように情報操作をしている。
【絆】様様だ。
仮に王がゲロって──
俺だとバレても既に逃げているから問題ない。
これまでに魔物との遭遇もあったが、難なく倒して進んでいる。
途中にリザードマンと呼ばれるトカゲのような魔物の群れがいた。
リザードマンは単独では討伐ランクC相当だが、群れの場合はB相当。
実力を確かめる良い機会だと思って戦わせて貰った。
使ったのは『身体操作』の『血相術』のみだ。
『身体強化(極)』の部分強化のような使い方をしたら予想以上に使えた。
負担がかかるから瞬間的に強化しかしてないのに普通に一刀両断だった。
この時、俺は回避と攻撃の時に以前より動きが良くなっていることに気づいた。
アリアとティナから「無駄な動きがない」と言われた。
きっと、カインとリリーの2人と死闘を繰り広げたからだろうと思ったが、ティナの一言で俺は固まった。
「腰の動かし方が上手い」
そう言われて思い当たる節はミゼリーとの死闘だけだった。
ピコンッ
『ふッ、腰はバランスを取る上で重要な部位だからな。どうやら半月間ヤり過ぎて新たな力を得たようだな。さすがは絶倫王だ』
とミカからも言われた。
確かに高速突きをマスターしたが、まさかの副次効果だった。
おっぱいセンサーに続き、更なる覚醒だ。
エロは人を強くする──
かつて本で読んだ偉人の格言を確信した瞬間だった。
うん、これは更に強くなる為にどんどん抜かないとダメだなッ!
そうと決まれば──
野営時に抜け出して抜くッ!
────
────────
────────────
「……やべぇよ……俺やべぇよ……」
俺は森の中で1人呟く──
『マップ』を起動させても、ちゃんと高級テントに皆いる。一応、1号と2号も残してきているから安全だろう。
皆には訓練をするからついて来ないように説得したが、断られた。
だが、【
大層喜んでいたな……近いうちにちゃんとしたプレゼントを用意しないとダメだな。
ちなみにエッチな下着を着た皆を想像してオカズに出来ると思ったのは言うまでもない。
さて、俺が何故やべぇと呟いているかだが──
出しても出しても出続けるんだよオォォォォォォッ!
俺の体ってばどうなってんの?!
本当にどうなってんの?!
媚薬とか関係無しでこの精力はヤバいだろ!?
この尽きる事のない精力はまさしく──
ピコンッ
『絶倫王』みたいじゃないか!?
こんな時にだけ被せて出てくんなよッ!?
『まぁ、強くなれるし無問題。なんくるないさ〜』
なんだよその最後の言葉は!? なんかムカつくぞ!?
『意味は人事を尽くして天命を待つ、だ』
真面目な言い方に変えても、お前が俺を馬鹿にしてんのはよくわかる!
『まぁ、今のままじゃどうせフリューゲルに到着しても高難易度ダンジョンには通用しないだろうし訓練だと思って頑張れ』
お前、俺を高難易度ダンジョンに行かせるつもりなのか?!
『そりゃ、そうだろ。加護欲しいなら高難易度ダンジョンじゃなきゃ無理だしな。幸いあそこには『試練のダンジョン』がある。最深部に到達すれば加護が貰えるぞ?』
マジかよ!?
行くしかないな……少しでも強くなって物理的になんとか出来る力も欲しいしな。
『これは、余談だが──『絶倫』スキルは精力増強効果あるからな? 今は使い慣れていないからマシだが、周りを発情状態にさせるから意思を固く待てよ? これは特訓が必要だな……』
そういうのはもっと早く言えよッ!
『あ、そうだ。ぼちぼち給料貰うぞ。そこそこ魔力量も増えたから換金させて貰う──』
は?
ちょっと待てって! いきなり話変えるなよ!?
──凄い勢いで魔力が減っているんだが?!
俺の意識はそこで途絶えた────
◇◇◇
「ここは…天国か……」
次に目を覚まして見たのは──
目の前でマイ達がエッチな下着を着て俺に添い寝している光景だった。
皆が俺にスリスリしてきている。
夢なら襲ってもいいよな?
ピコンッ
『待て、これは現実だ』
だってこんな無防備に俺の隣にいるとか夢だろ!?
これが夢じゃなけりゃ──もはや試練だろ?!
あんまり、そういう目で見ないようにしていたが──
これは無理。
俺の精力が増強しているせいか我慢出来ん。
というか、見てるだけで出てるんだよオォォォォォォッ!
誰か止めてくれ……。
『わかった。ちょっと待て』
さすがミカさんッ!
なんとかしてくれるんだな!?
1号と2号が目の前にやってくる。
2人が俺からこいつらを引き離してくれるのか?!
早くしてくれッ!
「──……1号、2号……何故俺を固定する?! 裏切ったのか?!」
「本体、すまない……これもお前の未来の為だ……」
「これは必然なんだ……」
1号と2号は俺を動けないように縛り付け、そう告げる。
ふざけんなッ! こんな物振り解いてくれるわッ!
『暴れると全員が起きて、お前のあられも無い姿が見られるぞ』
ぐぬぬ……どないせーちゅうねんッ!
何が必然なんだよ?!
『このまま『絶倫』を制御出来ないと毎朝起きたら垂れ流しのネバネバ地獄だぞ? 起きてても発情しただけで同じ状況が生まれるだろう。いいのか?』
それはダメだッ!
『それにここであそこを制御する事に成功すれば、更なる覚醒が出来る』
つまり、あそこの制御が出来れば垂れ流しは回避出来るんだな?!
『あぁ、制御したらお前は立派な絶倫王(極)に更に近付く』
結局そこかよ!?
『素晴らしい幻影を見せてやるから安心しろ』
エッチな下着をつけた皆の幻影で悩殺ポーズをされる。
『どうだ? かなりリアルだろ? これなら擬似体験も可能だぞ? だがしないがなッ!』
しないのかよ!?
『いや、これは1人で制御してこそ意味があるからな。その代わり本番以外はしてやる。直接脳に幻影を送り込んでるから触れられると勘違いするだろ?』
た、確かに……現実みたいだな。
というか握られただけで出たんだが……。
この後、絶え間なく出し続けた──
感想だけ言っておく。ミカの作り出した幻影は凄かった……絶対に手を出さないと誓ったが、もし仮に現実であんな風におねだりされたら俺は手を出すだろう。
ちなみにこの訓練は朝方まで続いた。
最後にミカは告げる──
『これから毎日してもらうからな?』
俺は再度ミカから魔力を吸い取られて強制的に気絶させられた。
朝起きたら濡れまくっていた股間は綺麗になっていた。
そして、俺の魔力と体力は満ち溢れていた。
ただ、あれだけ焦らされた俺は心底ミゼリーが側にいて欲しいと思った。
次に行く居場所ぐらい教えといたら良かった────
【おまけ】
マイ「今日のエルク様凄いですね……」
ロッテ「まさかこんなに凄いとは……」
ティナ「ネバネバ」
アリア「これは毎晩処理しないといけませんね……」
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