第73話
マイとティナが合流してからは、ちょっとした旅行みたいに皆はしゃいでいる。まるで女子会のようだ。
俺以外が全員女性だから少し居ずらい。
しかし、改めてこの光景を見ると──
完全にハーレムみたいだなと思う。
『いや、みたいじゃなくてハーレムだろ。これのどこがハーレムじゃないと言うのか教えてくれないか?』
たまたま俺の近くにいるメンバーが女性だっただけじゃね?
そもそも、俺はハーレムに懲りてるんだが?
『無自覚のハーレム絶倫王だったとは……』
うぉいッ! 無自覚って言うなッ!
それと絶倫王の前にハーレム付けるなッ!
俺は作ってないったら作ってないのッ!
『2人の存在がわかってた癖に堂々とおっぱい揉む奴が何言ってやがんだ?』
最近おっぱい成分が足りてなくて揉みたかっただけさ……。
『というか、お前の頭の中は常におっぱいの事でいっぱいだろ』
ぐぬぬ……否定出来ない。
終わりッ! この話終わりッ!
それより、俺の為にスキル買って来てくれたんだろ?
何のスキルだよ?
『逃げたな……』
なんとでも言えばいいさッ!
そんでスキルは!?
『お前が私が以前のように『鑑定』の能力が使えなくてガッカリして無能扱いしただろ? それで本当は『神眼』を買いたかったんだが……』
だがって事は違うスキルにしたのか?
って、別に無能扱いしてないけど!?
『お金が足りなかったから『鷹の目』にした……遠くを見渡す事が出来るスキルだな。他に『読心』だ。これは名前通り、心が読めるスキルだ。お前の望み通り、鑑定の時の能力に近づけるようなスキルばかり買ったぞ。お前が私を無能扱いしてくるから』
だから無能扱いしてないってッ!
それ冤罪なんですけど!?
『今に見てろよ……』
いや、何で恨まれるのさ!? 濡れ衣なんですが!?
というか、前みたいに情報収集できるなら情報教えてくれね?!
『……報酬は? 物事には対価が必要。つまり、私にも賃金が必要だ。まさか
いや、言ってる事はわかるが……お前への賃金とかどないせぇっちゅうねん!?
その【神様マーケット】の通貨なんか払えんぞ!?
それと、お前ってば俺の加護だろ!?
『加護だからって強制労働させるとはな……実は賃金を払えるんだな〜』
どうやって!?
払えるなら払うさ!
『魔力を寄越せ。それを私が【神様マーケット】で使える神様チップに交換する。お前の魔力じゃなくても魔物を殺したら魔力の源である魔石が手に入るだろ? それでも構わん』
それはゴブリンとかでいいのか!?
『舐めてるのか? 私は安い女じゃない。せめて一月に討伐ランクAの魔石が数体分は欲しい所だな』
……俺個人の実力知ってるよな?
それ無理だろ?!
『だが、私も鬼ではない。だから条件付きで協力してやろう。まず、私からは最低限しか情報を教えない。それと私を楽しませる事。それとお前の魔力を定期的に渡す事──この3つだけだ。それとは別に、神様チップに交換する分の魔力を提供出来るなら詳しい情報を教えてやろう。無論、お前がスキルを使う際のサポートはしっかりするぞ。私はお前の加護だからな』
飲むしかないじゃないか……。
楽しませるとかどうするんだ??
『いつも通り、私の掌で踊ってれば良いぞ? ちなみに私は欲しいスキルがある。だから鞭だけじゃなくて、飴も与えようじゃないか』
……すんげぇ上から目線だな……飴か……俺的には詳細な情報をくれる方が助かるんだが……。
『これを見れば気が変わるぞ? ほれ──』
目の前に金色の長い髪の毛をなびかせる裸の女性が現れる──
何この絶世の美女は!?
しかも裸なんですけど!?
すんげぇエロいんだけど!?
人差し指口に加えてこっち見てるよ!?
肌も白くてきめ細やかでもちもちそうだよ!?
スタイルとか黄金比率じゃないのか!?
言葉が尽きないぐらい凄い美女としか言えんッ!!!
『ふっふっふ。私の姿を『幻影魔法』を使って再現してみたんだが中々良かろう? 魔物を頑張って倒せば──ユニークスキル『具現化』を手に入れるつもりだ。そうなれば私はお前の目の前に現れるだろう』
なぬ!?
そんな事が可能なのか!?
『更にもう一押ししてやる──これが現実になればおっぱい揉み放題の権利を与えてやろうッ! 上では相当人気があったんだぞ? そんな私のおっぱいが揉めるとは男神から嫉妬間違いなしだろう』
──!? このきめ細かい白い肌のおっぱい──これが揉み放題だと!?
いったいどんな触り心地だろうか!?
触りたい──いや、凄く揉みたいッ!!!
しかし、ふと、「それは俺の欲求不満が爆発するオチしか見えないんだが?! しかも男神の嫉妬とかで神罰が下ったら最悪じゃん」と脳裏に過ると──
頭は一瞬にして冷める。
しかも確実に揉ませてくれるわけじゃなくて権利をくれるだけだしな……リスクしかない。
きっと、捕まえたらOK的な感じだろ?
『……今日は鋭いじゃないか。確かに捕まえたら揉み放題だ』
お前が簡単に捕まる未来が見えんから諦める──
そう言い切る前にミカが文字を表示させる。
『更に──スキルを習得した時だけの初回限定で掴み取ったおっぱいをナニに使うかは自由だ。時間も無制限ッ!』
──乗ったッ!!!!
俺はその文字を見て瞬時に理解し即答した。
つまり、揉むだけではなく──
挟むも良し、擦り付けるも良しという事だろう。なんならそのまま顔にかけても文句は言われまい。
更に舐めてくれるかもしれんッ!!!!
ミカがスキルを習得した時だけと条件を絞って来たが、好き放題にしていい上に時間無制限は熱いッ!!!!
俺の胸と股間がはち切れんばかりに燃えているッ!!!!
『本能に忠実過ぎてドン引きなんだが?』
確かに俺はミカの言う通り──おっぱいとかお尻の事ばかり考えている。
だが、それは本番が出来ないからだッ!!!
『いや、話聞けよ。というか文字見ろよ!』
ミカが自由にさせてくれるなら、俺の欲求不満は晴れるはずだ。
俺は頑張るよ──
魔物を倒しまくるよッ!!!!
絶世の美女であるミカの綺麗なおっぱいを掴み取る為になッ!!!!
『……寒気しかせんのだが?』
今更約束を反故にしないよな?!
『……ユニークスキルってかなり値段が高いからな? 簡単に魔力は集まらんぞ? それに仮に手に入れても私は本気で逃げるからなッ!』
ふッ、俺に不可能なんてないさッ!
必ずミカのおっぱいは手に入れてみせるぜッ!
それに──その『具現化』だっけ?
それ手に入れたら、ミカも一緒に旅が出来るだろ?
俺が肉体を失わせてしまったんだ。
お前だって少しぐらい楽しみが増えた方がいいじゃねぇか。
『……期待しないで待ってる……』
任せろッ!
お前の裸体は頭に刻み込んだから、それを糧に色々と想像して俺は頑張るぜッ!
『この変態がッ!!!!』
皆が話している間、俺達2人はそんな感じでやり取りしていると──
王城に到着した。
ちなみにミカから情報を聞く暇はなかった。
でも、きっと助けてくれると信じている。
お互いの利益の為にな?
なぁ? 相棒?
『……まぁな。お互いの為にな。ちなみに貴族の連中はほとんど敵だからな?』
……へ?
嘘でしょ?
『わくわく』
そういうのいらねぇからッ!?
ピコンッ
『どうしてこうなった!?』
しかも先に言うなよッ!?
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