第70話
エルク様は睡眠不足だったようで、部屋に戻らずにそのままソファで寝てしまいました。
丁度良いので、私達はこれから女子会をします。
私、マイが主導で行います。
なんせ、私が1番目のハーレム要員ですから。
「では、女子会を行います。まずは──皆さんの協力で石化病が終息出来て良かったです。エルク様のお考え通りに事が進みました。これも皆がエルク様の指示通りに従った結果でしょう。ありがとうございます」
「エル兄なら当然」
「これもエルク様の人徳のお陰でしょう。今回の件は私達【絆】の為でもありますしね」
ティナちゃん、アリアさんが続いてそう言います。
「えぇ?! 今回の一連の流れってエル君の予想通りなんですか!?」
ロッテさんはまだこのハーレムでは新人ですから驚くのも無理ありません。
「ロッテさん──エルク様は全てを見通す力をお持ちです。街に到着する頃には既に石化病の事を知っていた節もありますし、今回の敵である【深淵】の出現場所を予測して対応されました。おそらく他にも色々と考えておられると思いますよ?」
「本当ですか? そんな事が可能なんて……エル君──まるで『先見』のエルク様じゃないですか……」
「本人ですから」
「へ?」
ロッテさんはポカンとします。
そういえば、この事は言ってませんでしたね。まぁ、ロッテさんもハーレム要員になりましたので大丈夫でしょう。
「ですから、『先見』のエルク様と今寝ているエルク様は同一人物です」
「──本当なんですね?」
私は頷きます。
「この事は他の人には内緒ですよ?」
「はいッ! わかりましたッ! 私嬉しいです。憧れの方が、私のご主人様だった事が……そして、私の事を考えて動いてくれた事に……」
ロッテさんは涙を流しながら笑っています。
そこにアリアさんが続きます──
「更に言いますと、エルク様は今では最大規模を誇る裏組織【絆】の創設メンバーの1人です。最高幹部である『
「え? え? ちょっと待って下さい。エル君ってあの正体不明の『蜃気楼』なんですか?? しかも【絆】の重鎮?! そんな重要機密を私に話して良かったんですか?!」
「ですから話してはいけませんよ? これはエルク様がロッテさんをハーレムに正式採用されたから言ったんです。仲間になれば良いと言われたじゃないですか。犯罪奴隷は解放が難しいです。今回の功績であれば簡単に解放されるでしょう。ロッテさんが仲間になれないような事があれば──私が必ずなんとかします」
「よろしくお願いしますッ! 私──頑張りますねッ! でも、マイさんは解放してもらえないんですか?」
「必要ありません。私は買われた時にいつ死んでもおかしくありませんでした。ですが、エルク様から伝説級の薬であるエリクサーを使って頂いて助けられています。それだけの愛を──絆を断ち切りたくありません。既に私の命はエルク様に捧げています」
「何ですか、その物語のようなお話は!? 聞かせて下さいッ!」
「あれは私が──」
私達のお話はしばらく続きました。
エルク様の眠りが深くなった頃にはお話は終わりました。
私達はエルク様の服を全て脱がせます。
脱がせる途中に起きる素振りがあったので、ロッテさんが作った強力な眠り薬をティナちゃんがすかさずに嗅がせました。
全員がエルク様のナニを握ったのを確認すると、私は告げます──
「さて、これからが女子会のメインですよッ! エルク様はかなり頑張られましたのでご褒美をあげましょう♡ 最近は更に精力が強くなられましたのでスッキリさせてあげますよ♡ 私達だけの打ち上げですッ! 新しくハーレムに加わるロッテさんにも乾杯ッ!」
「「「乾杯ッ」」」
全員でエルク様のナニを動かすと──
液体を出したエルク様は満足そうな顔をされます。
そこからは炭酸水が爆発するかのような勢いであそこからいっぱい出してあげました♡
寝てる時のエルク様は無防備な純真無垢な少年で悪い事をしてる気分になりますね……まぁ、それもそそられるんですが……。
今度は起きてる時にしてあげたいなぁ♡
◆
かなり寝たせいか体調は最高だなッ!
昼前まで寝たらスッキリもするかッ!
ミカから『……お前の思惑通りに事は運ばないぞ? 私には見える。「どうしてこうなった!?」と叫ぶ未来が──』とか不吉な事言われたがな……。
トラブルはあったが、全ては俺の予想通りに進んでいるんだ。「どうしてこうなった!?」とか言う事など早々ないだろ……。
ピコンッ
『まず、ロッテはお前の仲間になるのは確定だな。他にもあるがな』
はァァァァッ!?
王がさすがに反対するだろ!?
しかも、他にもあるのかよ!?
トラブルとかうんざりなんだが!?
ピコンッ
『人生そんな上手くいかん』
マジかよ……お前が言うと何か起きそうで怖いな……。
ピコンッ
『既に手遅れだろ』
どこにフラグがあった!?
ピコンッ
『そんな事より、早く情報収集してこい』
流すなよ!?
はぁ……とりあえず動くか──って、ミカに教えてもらったら簡単じゃん。
今の貴族の動向や【深淵】が他にもいるかどうか教えてくれよ。
ピコンッ
『あー、詳しい情報は無理だな』
何故ッ!?
ピコンッ
『まず、以前は上にいたから見えていた。それと私の力も使えてた。だが、今は見えん上に、私の力は制限がかかっている。完全にお前のサポート特化だな』
…………という事は完全に手探り?
ピコンッ
『人生そんなに上手くいかん』
それ2回目ッ!?
マジかよ……どうしてこうなった……。
ピコンッ
『1回目の「どうしてこうなった」頂きました!』
1回目?!
もしかして──
まだあるの!?
というか、そのピコンッての五月蝿いからなんとかならねぇの??
『音消せるぞ? 今聞こえてなっただろ? まぁ、音があった方がわかりやいだろ? ぶっちゃけ気分だがな』
消せるなら消しとけよッ!!!
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