第12話

 例のショッピングモールに到着し、レストランで早めの昼食を摂りながら、列車時間まで、何をするのか話し合った。


 千晴さんは、

「次のアルバイトは、きっとゴールデンウィークになると思う。その前の春休みに、会えるかもしれないけど、それまで2か月位は会えないじゃない。」

 と言って、頬を膨らました。


 彫りが深い顔の、普段はどう見ても膨らみそうのないほっぺが、ぷくっと膨らみ、 とても可愛い、ちょっと、千晴さんの頬をつつきたくなったのを我慢し、

「確かに、今度会えるのは、たぶん私の春休みが始まる、

 2月末から3月いっぱいくらいだと思います」

 と言った。


 すると即座に、千晴さんは、

「そんなの、我慢できないじゃない、もう、今日は二人っきりになれるところに行きたいよ。」

 と、つぶやくように言った。


 ピンとこない私は、

「えっ、どうゆうところ?」

 と聞いたら、

「ほら、恋人同士がいくところ」

 と、顔を赤らめ言った。


 私も理解すると、急激に顔が赤くなるのを自覚しつつ、

「私も行きたいです」

 と言った。


 千晴さんは照れ隠しするように、いつもの、

「お姉さんにまかせなさい」

 と言って、私の手を引くように席をたった。

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