第6話
朝起きたらLINEで離婚することになったという連絡が彼女から来ていた。いきなりどういうことです?となったが、ちまちまLINEでやり取りしても埒が明かないだろうということで電話することになった。
「そんな感じで、なんかえっとノートに書いて整理しながら話してたんですけど。」
「ノートってああ、アプリのノートじゃなくて?」
「普通の紙に書きながら、うん。」「あの、整理して書いてたですけど。」
「はい。」
「で、そのまあこのなんだ。SNSを知られたっていう。プライバシーの侵害をされる可能性があるって。」「で、旦那ちゃんが実際に自分に被害が来るかもしれないかみたいな感じになった。」待て待て、旦那は副業のことは知ってるらしいがそれでもそんな話を共有する必要がどこにあるのか。どういう夫婦関係なんだこれは。
「なんで、そういうことを共有する必要があったのか。もうちょっとよくわかんないんだよ。」「そんなことまで家族の話題になることが驚きでもあるし。」
「え、別になんかその話したことっていうか、そのなんだろう、やばくない部分までは言ってますよ。逆に言わないと怪しいじゃないですか。」
「わかんない。」普段から話してるのか??
「普段めっちゃ喋ってる人が急にその話題で喋らなくなるのって。なんか、えってならないかな。」
「普段からじゃあ、そういう話題で話してるわけね。」
「ま、普段からその友達と遊んだとか、そういう時とかのことを詳しく話したりするんですよ。」
「なるほどね。」
「それで急になんか、貴方と出かけた時だけなんか、なんも喋んないだって、なんかなってなる可能性の方が高いので。」いや全く分からない。旦那はどういう顔で妻が他の男性と食事(実際にはそれ以上だが)に行った話を聞いているのだろうか。
「なるほど。で、リアクションが俺に刺されるで。彼のリアクションは俺に刺されるかもしれないになったのか。」
「まあ、そうですね。」「なんか、そのなんかされた時に、うちが責任とれんのみたいに言われて。」「え、起こってからじゃないとわかんないって思ったけど。」
「可能性の1つとして、まあそういうリアクションはあり得るかなとは思いますよ。」
「で、まあ、それで、じゃあ1個ずつその心配な点をこれからどうするかでまとめていきましょうという話になったんですけど。」
「はい。」
「もうまずSNSを知られた時点で終わりだよね。っていう。」
「なんかこんなことになるんだって、怒涛の展開で、びっくりですよ。」
「ほんとに、いや、うちもね。そう思ってるんですよね。なんか、そこまでそんな気にするみたいな。」
「そういう普通のリアクションが多分まともで。まあ、そうなんだとしか言いようがなくて。」
「うん、まあなんかそのあれですね。SNSまで特定してくるってことは、それ以上のことがあるんじゃないのみたいな。」
「あのまあ、おそらくはそのリアクションは多分正しいんだよ。」
「でなんかまあ、それでうん、とまの旦那ちゃんのことを納得させるためには、あと5個ぐらい。5個くらい同じような問題をあの解決させなきゃいけないよって言われて、まず、1つ目を私が論破できない時点で終わったなと思った。」「昨日その提示されたのは、うんなんかそういったそのまずSNSを全部辞める。私が。」
「無理やろ。」
「かつ、パパ活を辞めなさいと。」そりゃそうだろうと思う。旦那にしたら辞めさせたいに決まってるし、意味が分からないだろう。
「または離婚するかみたいなって言われて、2択になって。」「なるほどみたいな、なんかその全部やめろって普通に無理だなと思って。」
「でしょうね。それは、おそらくその言った人もわかってるよ。」
「そうわかってて言ってるんだろうね。」「それで、最初は、その前者の方で、まちょっとずつ妥協点というか、その解決点を1個ずつ見つけていこうと思って頑張ったんですけど、まあなんかなかなか折れないなー。」
「ほんとになんかお前が言うのばっかり俺が言ってるような気がするんだけど、自動車事故だったら100パーセントこっちが悪いじゃん。」「そういう感じ。」「妥協を求めるのはおかしいよね。」
「あ、すごいなんか旦那と同じこと言うとるで、未然に防げる事故なんでそんなみたいな感じだったから、え、じゃあ、でもそんななんかあのなんだろう。」
「そういうつもり全くなかったんだけどな。どうしてこうなったんだよ。ほんと意味がわかんないよ。ごめんなさい、なんかね、あのいや、なんか、自分がやったことが、人の家庭を破壊にするとは、さすがに思わなかったよ。」「いやいやぜん全然そんなつもりなかったのに、なんでこんなことになっちゃったんだろうと、もちろんさ、言い訳っていうかさ。これはあの俺が100パーセントじゃないと思ってるよ。最後の0.1パーセントくらいかもしれんけど、止めさしたんだみたいだ。」
「まあ、私が迂闊すぎるっていう話になって。あの自己防衛がなってないって言われて。はあ?みたいな。」「今回のはもうしょうがないだろうとも思ったんだけど、なんかなんだろう。」「守れる。今までその守れるところは守ってきたんですよ。その過去の経験から。あ、こういうタイプはもう早々と去った方がいいなとかっていうタイプは全て切ったりしてたんですよ。」彼女の視点では本当にそういうつもりなのかもしれないが、客観的には戯言に過ぎないわけで、リスクを自分一人で負うような活動をしていることを旦那に対して正当化できるとは思えなかった。
「だから、その向こうの言い分としては、そのちょっとおじさんとか回数減らしてよ。みたいなに言ってて、え、でもこれ、でも減ったんすよ。1月とかに比べてだいぶ。」
「どんだけだよお前。」
「1月とかだと顔合わせとかがめっちゃ多くて週4とかで出かけてたんですよ。」「うん。そうですか。」
「で、それが週1位になったんだったんだよと思って。」
「もうさ、基準がさ、多分な。もうね、誰かの理解を求めるのは無理でしょ。それ。」
「そう、なんかうちがバグってるのもわかるし、うん、向こうが正当なのもわかるんだけど、この、このめちゃくちゃなものをどう処理するって。それで、まあいまで、それであの着地は、うちが説得させるのは無理だっていうので。わかりましたって。」「そのじゃあ、その旦那ちゃんが、その提示した2個目の後者の方向で行きましょうみたいな。」「はいじゃあ、離婚しますので、あの一旦今すぐ出てくとか、そういう話はできないので。」
「誰が出てくん?ちなみに。」
「あ、うちが出てこうかなと思ってて。」「それでなんかあのすぐは決められないので。」「それであの出てくってなった時に、あのちゃんと時間、あの不動産とか行かなきゃいけんから、あの今すぐに出なきゃいけないとかっていう話ではないよねみたいな。いつに出れますって、約束できないから、そういうの決まり次第、ちゃんと教えるねっていう話をしたら、旦那ちゃんはちょっとなんかほんまに出てくと思ってなかったらしくて。」
「わけわかんない。」旦那にしたら離婚をほのめかして何とか嫁の行動を変えたいんだろうなと。当たり前だが。ただこの尋常ではない彼の嫁の行動力は本当に出ていきかねないんだろうな。
「で、なんかまあ、ちょっとあ焦っちゃってで、だから、そっからなんかあのちょっと頻度を減らしてほしいって言われても、もう今なで減らしてるんだよっていう。」「減ってるんだよって話して。うん、わかったんで納得されてで、あの自己防衛とかに関しては、やばいやつは、結構割とほんまにやめろって言って。説教じゃない。なんか怒って切ってるとかやばめの人はこう周りから聞いたりしたら、なんかやばあったら引いたりしてるって話をして安心するらしくて。それを聞いたら。」旦那からしたら嫁を信じている?というか希望を残したいという感じなんでしょうね。事実は違うんだが、信じたくないみたいな。
「でもさ、俺、そこなんだろう。言っちゃ悪いけどさ、どこまで共有されてんのか知らんけど時間が単純におかしいから、さあ。」
「長いから?」
「1時間、え、食事で何?え1万円の時間じゃないから、そんなの信じてたらびっくりや。」
「信じてると思うよ、信じてなかったら、昨日の話で多分出てくると思う。」
「いやいやわかんないけど、うん、まだとしてもまあどの道ね。それ事実じゃないからね。」
「ま~事実じゃないけど、もう墓に持っていくしかない。」
「これで、さあ、生理来なかったらどうすんの?」
「え、どうしよう。」「どうしようかなあ。」「困ったね。」
「まあ、ちょっと正直話聞いても僕には理解できない関係なのは事実で。」
「うんうん。」
「あとあとそう繰り返しになるけど、ほんとに申し訳ないことした。」
「あ全然なんか大丈夫ですよ、ちょっとびっくりさせちゃってごめんなさい。」
「ちなみに、あの、そ、あのあれですよ、お前はどうしたいのですよ。」
「うわ。出た。」
「え、お前はどうしたの?普通に。」
「え、このまま通り続けるつもりです。」
「え?」「ごめんなさい。ちょちょっと、あの今ごめんなさい。聞き取れなかった。」
「え、このまま通り普通に。」
「このまま通り。普通にというのは、誰、誰との、何を?意味がよくわからない。」
「現状維持。」
「ちょっとわからん。」この期に及んでどちらを切るというわけではなく、現状の結婚生活を維持しつつ不倫を続けたいというのが理解できない。
「あれかもしれんけど。」
「いや、わかんねえよ。」
「僕が僕がそのあなたの旦那の立場だったら、よくメンタル持つと思う。」
「いや、結構持ってないと思うよ。」
「それはさ、あの、ちょっとごめんな。ほんとにお前が言うなばっかり言って申し訳ないんだけど、それはほんと先はあるの?」「うんそのいや、僕との話じゃないよ。僕はもうあの毒を食らわばの毒を食わされ続けてるような気がしていや、毒じゃない。ごめんなさい。あの僕はいいんだよ。」「僕は、もはや今更なので、あなたがどんな人間であっても、まあいいですよ。」「それはうん、いや。もうなんかこう、そんな潔癖を求めるようなあれでもないし、それ言ったら前は何様やねんになるから、僕はいいんだ。」「でも、騙されてる人がいるじゃないですか。それはその人、なんだろうな。」話を聞く限りは旦那が騙されているフリをしているだけだとしか思えないし、それは事実ではないし、ましてや隠し続けられるとも思えないのだった。早晩崩壊する関係に見えるのだが。
「誠意を持って接するべきだっていうこと?」
「誠意をもってなんか、どの口が言うんだよ、だけど。ただなんだろう。」
「これからどうするのって話ですよね。」
「うん、ていうか先ないだろう。」
「先ないかなあ?」
「無いだろう。だって、誠意を持ってじゃないけど、いや、無理っしょ。」
「まあなるように、なるようになればいい。」そう、結局のところいずれ来るであろう破局まで先延ばしにするしかないのだ。
「まあ、1つだけあれなのはなんだかんだ言って男の人だからね、力も絶対に適わないし、本当に危なくなったら電話してください。」「あのリスクとして、ほんとに怒ってもう家に入れないはあるよ。」「手をあげないは、ほんと偉いと思うけど、あるかもしれないよ。」
「ま出てけとか、うんま、多分、書面で来るので、離婚してくださいって。」
「いや、ほんとにまだ理性でまだそういう理性的な対応していただいてる間はまだ全然あれですよ。ただわかんないからな。」
「まあしょうがない。」愛情が憎しみに変わった時に、これまでと同じ反応を期待するというのは無理だと思うのだが、彼女の想像の外にあるらしかった。理性が飛んでしまった時には不幸な事故もありうると思うのだが。
「あのまあ、そういう意味で、あのなんかあった時は連絡してください。」
「そのなんかあったらた時、助けてください。」
「うんいやだって、まあ、俺だったら普通に怖いわえ。あと、自分のことも信用していない人と一緒にいるのが怖い。」
「え、貴方が私の立場だったってこと。」
「ああそうです。」「だって、信用されてるわけがない。」「いや。もしあなたは騙せてると思ってんだったら、違うと思うぞ。」「向こうは大人のだけやいや。向こうはめっちゃ目つむってるだけやとうんだけやね。ほんとに見逃させてもらってるだけだと思う。」
「うん。それがなんか、もうほんほんまに塵も積もれば山となる状態だから、今。」
「あんた生理来なかったら、おおっと。でもなんかね来ないと思う。」
「怖いよ。なんでそんなこと言うの。」
「なんかね。なんか、こう、誰かがこう何かをこう書いてるとしたら、話を。そうしたほうが面白いから、そうすると思う。」
「ええ。それ書いてんの絶対、あなたでしょ。」経った数日の展開は自分の予想を超えていた。何と無しにSNSアカウントを特定して、そのことを相手に話したら、なんか旦那と共有して離婚話になっているのだ。
「僕じゃないよ、僕じゃない。僕はただびっくりしてる人だから。」「あれだけど、ちょっと人生楽しくなってきたみたいになっちゃいます。」
「盛り上がってきたね。」
「もうマジ盛り上がってきた。」「もうただこの盛り上げをかん。盛り上げてる人が、もしどっかのこの神ならず人がいるならばだ。」「これはやるでしょ。」
「まあ、この前ちょっとちょっと1発やったけどしたみたいな感じになるかも。」
「ここでなんか、こう盛り下げたらダメでしょ、エンターテイメントの人が。」「いや、いや、僕も、さすがにここまでの急展開はもう想定してませんでした。」
「もうね、楽しくなってきてたから、こうまあ、想定されることは。」
「まあまあ、ある話だからな。」
「なんか、どうんどう対処しようかなっていう。」
「そうですね。ま、あのま、生きていれば大丈夫だから。」
「で、いざとなったらなんかちょっと匿ってください、。」
「ええ、そうします。」
「そうですかわかりました。」「えっとま、あのいろんなことが起きると思いますよ。」
「すごいシーズンツーになってきた。」何がシーズン2なのかよくわからなかったが、悪いことは重なると考えれば最悪の事態は想定しておいた方がいいと思う。もっとも彼女の身体にかかる負担が大きいわけだが。
「いろんなことっていうのは、おそらくあのあの相手の人はノーリアクションではおそらくないし。」「決して、あの旦那さんを過小評価はしない方がいいです。」「よってことなんかあったら連絡してください。」
「はい、わかりました。」
「お忙しいところ、色々わかりました。」
「はいじゃ、あの、また普通に頑張っていきましょう。はいでは。」
「はいじゃあ、失礼します。」「
はい、失礼します。」そんなわけで、どうなるのかわからないとても不安な数日を過ごすことになる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます