第8話 神白奈々とデート?中編

色々付き合わされた俺は、やっとお昼ご飯の時間になる。

デート?っていうのはこんなにも大変なのか…これは世の中のカップルも大変だな。

そう思いながら、大通りを歩いていると、一人の女の子が目に映る。

銀髪のショートヘアで服装は俺たちが通っている学園と同じ制服。

あれ?あの子…どこかで見たことがあるような…


「こら!!」


すると突然、神白奈々が俺の頭を叩いてきた。


「ここに超〜〜絶美少女がいるのに、他の女の子に目が映るなんて、私に対して失礼でしょう!!」

「えっ、そんなこと言われてもな、あれは流石に意識しなくても目につくだろう」


そう言って俺は女の子の方に指先を向ける。


「まぁ、確かに顔がすごく可愛いのはわかるけど…ぐぬぬぬ、でっでも!!もし私が彼女だったら本当に失礼だから!!次から気をつけるように!!」

「わかったよ…」


あの子、もしかして、魔境の森の子かな?ものすごく似てるけど、いやいや、流石にないよな、魔力量も全然違うし、大丈夫…だよな。

そのまま、神白奈々に誘導されて、ついたお店が……


「家系ラーメンね…」

「そう!とてもおいしいのここ!!、さぁ入るよ」


随分と、ギャップがすごいな。

朝は人気のあるおしゃれなカフェで、お昼は家系ラーメンってまぁいいか。

そのまま店内に入った。


「おっいしい〜〜〜!!ラーメン最高!!」

「うまいな」


このコッテリとしたスープに麺がよく絡んでおいしい、それにご飯の上に麺を乗せて一緒に食べるのも格別にうまい。

しっかりと堪能した俺たちはスープも飲んで、店内を出た。


「あ〜美味しかった!!」

「ああ、もう何も食べれない」

「大袈裟だよ、伯くん」


こいつの胃袋はどうなっているんだ?恐ろしいは……


「で、次はどこに行くんだ?」

「次はねぇ〜〜行ってみればわかるよ」


そのまま神白奈々について行った。

しばらく、歩いていると、ある建物に到着する。


「じゃあじゃあん!!映画です!と言うわけで、レッツゴ〜!!」

「映画かぁ〜〜」


久しぶりだな、映画なんて何年も前に見た記憶が微かにあるけど…いや、近しいものなら異世界で見たことがあるっけ、あのよくわからない、劇、あれは異世界で言うと映画だと思うし、そう思うと、いや、同じにするのはやめておこう。

異世界は異世界、地球は地球だ、比べてはいけない。


「何してるの?早く!!チケット取って行くよ!!」

「ああ…」


それにしても用意がいいな、なんかこう申し訳ない気持ちが…

そのまま映画の席について映画を鑑賞した。


「すごかったね!!」

「ああ、そうだね」


まさか、ホラー系の映画だったとは、ちゃんと確認すればよかった。


「こんなにすりるを味わえたのは久しぶりだったよ、もう一回見たいな〜〜」

「やめておこう」

「え〜でも…」

「クレープ!!奢るからさぁ…ねぇ?」

「ならいいけど…」


そのままクレープ屋でクレープを買った。


「おっいしい!!」


それにしてもよく食うな、この体の一体どこに入っているんだ?

時計をみれば、もう18時を回っていた。


「それにしてももうこんな時間か……」

「確かに、早いね」


色々あったけど、今思うと楽しかったかもな。


「次は剣王の模擬戦の観戦だよ!!」

「剣王の?」

「そう、珍しいよね、剣王が人前で剣を振るうなんて…」

「ああ、」


剣王が?ネットで調べた時はなかなか人前には出ないって書いてあったけど、急だな。


「てか、よく観戦席を手に入れたな」

「すごいでしょ!!これが私の運だよ」

「あ〜はいはい、すごいすごい」

「私のこと、馬鹿にしてる?」

「いえいえ、全然、全く持って馬鹿にしていませんよ」

「ボー読みだけど、まぁいいよ、それより早く行くよ」

「そうだな」


ここで剣王の姿を観れるのは実に運がいい、それに例え本気じゃなくても剣術を見ることができるのは実に貴重だ、しっかりと見ておかないと。

こうして俺たちは剣王が模擬戦をするドームに向かった。



剣王控室


「今回は、模擬戦を受託していただきありがとうございます、《剣王》ミラ・ヴィクトリア様」

「対戦相手には期待しています、下がってください」

「はは」


そのまま男はその場を去っていった。


「彼はしっかり来るのでしょうか…ふふふ、楽しみです」


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