第12話
「ふぅ〜やっとできたぁ!!」
あれから1週間後、あーちゃんの部屋の家具を全てを揃えて完璧に部屋を完成させた。
全てがあーちゃんと一緒だ。机も椅子も冷蔵庫も洗濯機も食器もぜーーーんぶ!
あーちゃんの部屋を観察した甲斐があったものだ。
「あったあった.........あーちゃんの部屋から持ってきたペットボトル♪」
飲みかけのペットボトル。つまり、コレを飲むとあーちゃんと間接キスし放題!?なにコレ........頭爆発しそう。。
次は私が飲んだペットボトル置いといてあげるからねあーちゃん。それとも、もう薬入れちゃだめかなぁ。流石にだめかな?まだあーちゃんにバレたらいけないもんね。
この一年は私の自分磨きの期間。
ここで、誘惑(あーちゃん)に負けてはいけない!
この一年耐えれば、残りの人生あーちゃんとずっといれるんだ。頑張るしかない。
そういえば、明日私が通う通信制の学校の入学式だった。
とりあえず、あーちゃんの高校に転入できるために
各科目の単位はとっておかないとね。
とりあえず世間体的になにが良くてなにが悪いとかないけど高校卒業くらいの資格は持っておきたいよね。
あーちゃんのバイト先に面接受けに行く時とか、あっておいたほうがいいと思うし。何より、あーちゃんのバイトマネージャーとかなったら全部あーちゃんのシフト管理してあげるんだぁ。
妄想にふけて目も異常者みたいになっており、口端からは涎を垂らしていている。こんな格好を思い人の前で見せたらたまったものじゃないだろう。
「うへへ、へへ、へへ、へ、へ」
いわゆるアヘ顔を晒しているが、自分で妄想して自分でこんな顔になっているのがまず異常なのだ。
体も部分的にぷるぷると震えている。
変質者だ。
「違うよぉ私は変質者なんかじゃないよ?そんなこと言うと怒るよ?」
登場人物が語り手に話しかけてきた。
あの、語り手にそんなこと言わないでくだ.........
「ふんっ、あーちゃんと私の会話によそ者はいらないもん」
そうですか.........そういえば私、この物語を操作できるのですが蒼さんの出番を減らしたりなんかもできちゃきますねー
「や、やっぱりなんでもないです!許してください!お金ならたくさんありますからぁ!!あーちゃんだけは!」
いや、あなたはただそのままいてくれるだけでいいのでお金とかは要りませんよ。ただ今は黙っていてください。。
「は、はいぃぃ」
蒼が関わると本当にこの人は何もかもが変わる。
普段は凛々しいが、蒼を前にすると蕩けてふにゃふにゃしてるしこうやって蒼を使って脅すと従順になる。
はっきり言って、語り手の私は怖いです。
ほら、もう話していいですよ。千里さん。
「んじゃ、気を取り直して」
あーちゃんの生活は私が管理して、あーちゃんを完全に守ってあげる。それが私の目標。
私が利益のある存在だと分かってもらえたらきっとあーちゃんから私を求めてくれるはず!
あーちゃんが求めてくるの妄想しただけでも、蕩けそうぅぅ。
またもや、1人でに変質者になっている。このまま観察していても、変態が暴走するだけの物語になるので次に行きましょう。
♢
「部活に入らないと先生からケチつけられるらしぜ文武両道がなんとか」
「は?なんだよそれ」
最近、雨が多い。校庭で転がることができない俺たち(蒼と早川祐介)は教室で暇をしていたところ俺は衝撃の事実を知ってしまった。
「先輩が言ってたんだよ入らなくてもいいが、損しかないぞって。心があるやつは、先生に心折られる前に入っておいた方がいいらしいぞ。ないやつは、
入らなくてもいいらしいが........」
「俺ぜったら無理だから入るわ、」
基本的に俺は、メンタルが弱い。ちょっとでも悪口を言われたら凹んでしまう。
千里のうざさにもすぐキレてしまうし、そんな俺が先生から言われるなんて死の宣告に近い。
俺がメンタルが弱いのを知ってるのか、千里は俺に一つでも危害を喰わせたらそいつを徹底的に潰そうとしていたなぁ。あの時は、俺も流石に止めにいった。カッターナイフを出そうとしたもんだから、すぐに取り上げたわ。
「んでなんの部活に入るつもりなん?」
「俺は野球かな、こんど硬式の見学行ってみるわ」
「へー硬式ってガチなんじゃいん?知らないけど、
多分しんどいと思う」
「まぁ行ってみてから考えるわ」
「それがいいな」
学校ではそんなことがあった、蒼。
「うふ、うふふふふ、あーちゃんの今日の夕飯は243g残った冷凍炒飯と豚骨ラーメン。今日もあーちゃんと一緒にしよっと」
自分の部屋の中が、天敵に荒らされると知らずに。
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