程よいストレスは必要なのかもしれない

 仕事や勉強をしているときほど、創作意欲は湧くものだ。


 現実の何もかもを忘れて妄想世界にどっぷりと浸かる。あー、一生居心地のいいこの世界で漂っていたい。

 しかし、夢は覚めるものである。

 水中で息が続かないように、想像のなかに居続けると窒息しそうになる。


 楽しくても脳はカロリーを消費しているのだろう。

 人は同じことを考え続けるのが苦手なように思う。ずっとひとつの事象に集中していては、危険を察知しても逃げることができないからなのではないか、と推測している。

 みずから進んで行うことでも長時間続けていると、違う刺激を欲してしまう。嫌なことなら、尚の事、ストレスが大きければ大きいほど、空想世界は解像度を増す。


 現実逃避である。


 結果、煩悩が詰め込まれた何万字もの作品が出来上がるのだ。


 リアルに不満がなければ、「こうしたい」という願望すら浮かんでこない。

 重力があるからこそ骨が丈夫になるのと同じレベルで語ろうとするのは乱暴だが、何が言いたいか雰囲気は伝わるはず。


 人生にはそこそこの圧力が必要なのかもしれない。

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