第2話 世界の果てを探していたら、君がいた。

ユーディーはマントを脱ぎ、剣をしまう。

君、女の子じゃん!それが?ユーディーの服装は肩出しのセーラー服と白い短パンだ。僕は星を見に来たんだ。こう見えても学者なんだ。と、メガネをかけた人工天使──少年は言う。


とりあえずじっちゃんのところに行くぞ。まだお前のこと信用したわけじゃないからな。


少年の天使の翼は壊れてしまったので、ユーディーは自分の天使の羽根の乗り物の後ろに少年を乗せる。落ちるなよ〜と言ってもここは海ばかりなんだがな。


ユーディーが暮らしているという孤島に着くと、耳がたれた大きな犬が、二足歩行で立って、ユーディー達を見上げていた。じっちゃん!友達を連れてきたぞ。ユーディー、また変なものを拾ってきたのか?今度は人形か?随分汚れてないな?あのー僕は人間です!人間?そんなものこの地上にいるわけないだろ?人間ならこの地上では1000年前に滅んだよ。彼らは空と海の底に逃げていった。このユーディーをかたみに残してね。お前は空から来たんだろう?ええ、そうですけど。いいから今のうちに空に帰るといい。この孤島もそのうち沈む。ユーディーが何を考えてるのかわからぬが、わしはこの孤島と運命を共にする予定じゃよ。おいジジイ!さっさと木を植えろよ。とユーディー。俺がなんとか再び地上を作りあげてみせるからな。お前も参加しろよ!は、はあ、と少年。さーてどっから種を探すかな〜。歴史の森にでも行ってみるか。あそこはもうないけど、地上のたくさんの記憶が残っていたからな。この種で蘇らせよう。

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