第12話 大総統の陰謀

 すぺるんたちはコニタンを運んで宿に到着。コニタンは宿泊中の部屋に無事に運ばれた、キモい表情のまま。無事に運ばれたが、コニタン自身の容体は無事かどうか……。

 少し遅れて、虎プーが医師を連れてきた。

「虎プーさんこっちです」マゲ髪。

「すまんな、医師に診てもらってくれ」虎プー。

「いや、俺ら、コニタンの医療費払えるほど金持ちじゃねえんだがよ」すぺるん。

「というよりは、コニタンのためには払いたくはないな」ハリー。

「薄情だな」すぺるん。

「気にするな、わしが払うに決まってるだろ。かねなんか腐るほどあるわい」虎プー。

 マゲ髪が間髪入れずに虎プーの斜め前に立ち、例の口上を述べる。

「こちらにおわす方をどなたと心得る。恐れ多くも、キャンディー帝国ナンバー1の大富豪、虎プーさんにあらせられるぞ! 超ーーー大金持ち! 控えおろう!」マゲ髪。

「えーーっ、そうなのか!」すぺるん。

「親友になれそうな気がする」ハリー。

「……」ハリーを横目で見るかおりん。

 とか何とかしている内に、コニタンの診察が終わる。

「軽い脳震盪のうしんとうを起しておるな。しばらくしたら勝手に目が覚めて、治っておるじゃろう」医師。

「おーそうか、重症じゃなくてよかった」安堵した虎プー。

「気絶するのはいつものことだからな、そんなもんだろ」すぺるん。

「ああ、そうだな」ハリー。

「そうですね」かおりん。

 少し冷たい感じの一行。ベッドで寝ているコニタンを見降ろして虎プーが不思議そうに尋ねる。

「いやしかし、マゲ髪にも言ったんだが、この男、本当にこのミャー大陸を救った勇者なのか?」虎プー。

「本当だ。虎プーのおっさん」すぺるん。

「虎さんでいい」虎プー。

「私らも未だに信じられないんですけど、この大陸を救った正真正銘の勇者コニタンさんです」かおりん。

「虎さん、勇者の剣を使える者がコニタンしかいなかったんですよ」マゲ髪。

「あ、あれか、ぷぷぷぷぷっ」半笑いのハリー。

「人は見かけによらんのだな」虎プー。

 当のコニタンは自分のことが噂になっていることなど全く知らずに気を失ったままでいる。しかも断末魔のキモい表情で。その表情を見て、ぼそりと皆がつぶやく。

「キモっ……」みんな。

 まるで示し合わせたかのように協和したつぶやきに皆が黙り込む。だがその静寂を金さんが破る。

「たとえ事実だとしても、やっぱりそれは言っちゃいけやせんぜ」金さん。

「いや、金さん、事実だとしてもって、悪気なく、ひどくない?」ハリー。

「……」みんな。

 そしてその静寂を今度は超金持ちが破る。虎プーは医師に渡すためにポケットから金貨を取り出す。

「ほれ、診察料の100万yenじゃ」

「えっ! こんなに!」驚く医師。

「マジか、金持ちだな」驚くすぺるん。

「さすが、私の親友だ」笑顔のハリー。

「……」ハリーに顔を歪めるかおりん。

「わしはいくつもの会社を経営しておるからの。そんな金額、大したことないわい。ガハハハハッ」虎プー。

 無言の金さんもその金額に内心驚いていた。事情をある程度知っていたマゲ髪もまた驚いていた。医師は大金にほくほく顔で宿から帰っていった。

「さてと、まじめに聴いてくれ。マゲ髪からお前たちのことを信頼できる奴らだと聞いておる。だからお前たちには話しておいたほうがいいことがあるのじゃ」虎プー。

「おう、なんだよ、そんなに改まって」すぺるん。

「キャンディー帝国に関するまじめな話だ。真剣に聴け」マゲ髪。

「……おう、わかったよ」すぺるん。

 そう言うとすぺるんは部屋のドアに無音で近づいて、ノブに手をかけた。そしてマゲ髪も同じく、ドアの側に立って剣を抜いた。金さんはすぐさま右肩を出した。部屋の中がほんの数秒の間、静寂に包まれた。すぺるんが静かに息を吐きながらドアノブを回す。

「誰だ!」

 すぺるんがドアを開け、マゲ髪と共に身構える。ハリーはまるで釣り竿のように伸びる槍をドアの方に向けている。

「いや、待て! 私たちだ!」

 部屋の外にいたのは顔見知りだった。ビクター、それにアインとカベルの三人だ。

「えっ、なんだ、ビクターか。アインとカベルも」すぺるん。

「聖騎士のビクター殿か」マゲ髪。

「カジノでひと悶着もんちゃくあったと聞いて、気になってここを探し出して来た」アイン。

「盗み聞きするつもりは全くなかった」カベル。

 かぶっているフードを取ったアインとカベルの美女二人を見て、虎プーの目が輝く。

「おお、なんという美女だ!」虎プー。

「だろ、虎さんもわかるな」すぺるんは虎プーと固く握手する。

 かおりんは両のてのひらを上げて呆れているジェスチャーをしながら首をかしげている。そしてビクターは申し訳なさそうに部屋に入ってくる。

「実は私たちはメイジ大神官から、キャンディー帝国について探るように言われていて、虎プー元大総統のことをこっそりと監視していたのです」衝撃発言のビクター。

「なんじゃと!」虎プー。

「たまに鋭い視線を感じていたのはそのせいか」マゲ髪。

「勇者マゲ髪も信頼されているということで、虎プーさんには悪意がないことはわかりました。なので、私たちにもお話をお聞かせ願えないでしょうか?」ビクター。

 虎プーはビクターに不審なまなざしを向ける。それからマゲ髪を見る。マゲ髪は少し頷く。それを見て虎プーも頷いた。

「わかった、いじゃろ。マゲ髪が信頼しているようじゃしな。だが教えてくれ。その何とか大神官とは何者じゃ?」虎プー。

「メイジ大神官ですね」アイン。

「この大陸で神に仕える最高位の聖職者です」カベル。

「わしの国の宗教とどう違う?」怪訝けげんな顔の虎プー。

「えーと、この大陸のほとんどの人たちが一神教を信じています。その神に仕える一番偉い方がメイジ大神官です。少数の人たちが仏の道に入っていますが。そう、すぺるんさんみたいに。だけど、みんなが神を信じていますよ。だからキャンディー帝国と同じなんじゃないですか?」かおりん。

「ふむ、そうじゃろうな。一神教は元々、このミャー大陸からキャンディー帝国に伝わったみたいじゃからな、ガハハハハッ」豪快な虎プー。

 虎プーの発言にみんなが、あれ?と感じた。

「虎プーさん、先程も言ってましたが、ミャー大陸って?」かおりん。

「そうそう、さっきも言ってた。このミャー大陸って」ハリー。

「ミャー大陸っていうのは、この大陸のことじゃ」虎プー。

「この、いま私たちがいるこの大陸のことですか?」かおりん。

「そうじゃ、この大陸じゃ」虎プー。

「私は以前、大神官様から聞いたことがあります。この大陸は、よその人々からミャー大陸と呼ばれているらしいと」ビクター。

「そうじゃ、キャンディー帝国ではこの大陸のことを、ミャー大陸と呼んでおる。先住民族のミャー族がいるからミャー大陸、あれ、ミャー大陸にいるからミャー族? どっちだったか忘れたわい、ガハハハハッ」虎プー。

「で、このミャー大陸から一神教がキャンディー帝国に伝わったから、同じ宗教ということなんですか?」かおりん。

「たぶん、そうじゃろうな、たぶん」虎プー。

「おう、なんか、わからんような、でもわかったような」すぺるん。

「お前ははっきりとは理解していないようだな、筋肉バカよ」ハリー。

「やかましい!」すぺるん。

「ガハハハハッ!」それを見て笑う虎プー。

 かおりんが部屋の奥へと歩いて、いや、飛んでいく。

「じゃあ、お茶でも入れますね」かおりん。

「コーヒーにしてくれ。それと、ハンバーガーもな」虎プー。

「そんなのありません」かおりん。

「金持ちなんだから、出前取ればいいんじゃないか?」すぺるん。

 みんな、テーブルの周りに集まり着席する。


 虎プーは出前を取った。ハンバーガーを食べながらではあるが、虎プーは真剣に話し始める。

「話しておかなければならないこととは、現在のキャンディー帝国のことじゃ」虎プーはズズッとコーヒーをすすって話を続ける。

「知っているとは思うが、数ヶ月前、わしの次に大総統になったあぶらハムが殺された。そして副大総統だった栗金団くりきんとんが昇格して大総統になった。キャンディー帝国とここ虹の都王国は交易をしておってな、人も行き来して交流も活発じゃ。じゃが、キャンディー帝国の人間は虹の都王国内からは出られん。わが国に関する情報は、虹の都の国民から伝えられることを除けば、他の国に伝わることはない。ゆえに、他の国ではあくまで噂程度でしかないのかもしれんが、キャンディー帝国は、この大陸に侵略しようとしておるのじゃ」虎プー。

「あ、やっぱり」ハリー。

「ふーん」すぺるん。

 テンションの低い二人。

「おい、そこは驚くところじゃろ!」虎プー。

「私たちはジャポニカン王国の国王様と大臣様から聞いてすでに知ってますから」かおりん。

「いや、驚いた」冷静なビクター。

「驚いたのなら、もっと驚いた感を出さんか! 叫び声を上げるとか!」虎プー。

「ひいいいいいいいい!」

 コニタンが急に目覚めていつもの叫び声を上げた。すぺるんがベッドに近づく。

「やかましい!」殴るすぺるん。

「お前は黙ってろ!」虎プーも殴る。

「ブクブクブクブク……」泡を吹いて卒倒するコニタン。

「あっ、やべ」すぺるん。

「えっ、またわしのせいか?」虎プー。

「静かになったからいいんじゃないか。また後で目覚めるだろ」ハリー。

「虎プーさん、どうぞ話を続けて下さい」かおりん。

「こんなんでいいのか?」虎プー。

 マゲ髪もビクターも、アインとカベルも、この場の全員がコニタンに無関心な状況だ。虎プーは冷めてきたコーヒーをごくりと飲んで話をする。

「オホン、では続きじゃ。油ハム前大総統を暗殺したのは、おそらく栗金団じゃ」虎プー。

「何だって!」やっと驚いた感じのビクター。

「栗金団は食品会社の経営者でもあってな、お食事券を油ハムに渡して、関連会社のレストランで昼食を取らせたんじゃ。その食事には毒が盛られておったということでな」虎プー。

「お食事券か、ぷぷぷっ」すぺるんを見て笑うハリー。

「笑うな!」すぺるん。

「自分の会社に関係のあるレストランでって」アイン。

「そんなあからさまな暗殺が……」カベル。

「キャンディー帝国でも誰もが驚いておる。医師を呼んで、原因を探り、油ハムに適切な治療が始まるまで3時間かかったらしい。しかし、すでに手遅れだったそうじゃ」虎プー。

「そんな場合、近くに解毒魔法を使える人がいれば良かったのに」かおりん。

「わしの国には魔法を使える人間など一人もおらん。捜査局が捜査を担当したのじゃが、すぐに閣僚たちが総統官邸に集まり、栗金団を大総統に昇格させる法的手続きを済ませて、捜査局の捜査を打ち切ったのじゃ」虎プー。

「無茶苦茶じゃねえか」すぺるん。

「権力の横暴ですね」ハリー。

「栗金団が大総統に昇格するために油ハムを暗殺したとしか考えられん」虎プー。

「誰がどう考えてもそうでしょうね」ハリー。

「それから、栗金団は急に軍備を増強し始めたのじゃ。鉄砲、剣に盾。兵士を増やして、実戦向けの訓練を行っておる」虎プー。

「それって、この大陸に攻め込むためなんだよな」すぺるん。

「ああそうじゃ。今、キャンディー帝国では情報統制が行われておる。栗金団の周辺を取材した新聞記者が何人も姿を消しておる」虎プー。

「そんなひどいことが……」ビクター。

 すでに知っていたからであろう、ずっと黙って聴いていたマゲ髪が口を開く。

「俺も最初聞いたときは信じられなかった」マゲ髪。

「でよ、虎さんは何で虹の都にいるんだ? 金持ちの道楽か?」すぺるん。

「命を狙われる危険があると知って、キャンディー帝国から逃げてきたんじゃ」

「それで、この国に来て、勇者マゲ髪とお知り合いになったのですか?」ビクター。

「ああそうじゃ。マゲ髪がナウマン教の支配からこの王国を救って以降、交易が再開してのう、その時にマゲ髪と知り合った。それ以来、親友同士じゃ。武芸にも魔法にも優れた男じゃからのう、用心棒になってもらったんじゃ」虎プー。

「ふーん」すぺるん。

「なるほど、彼ほど強い男はそうはいませんからね」ビクター。

「ビクターのほうが強いでしょうね」アイン。

「ビクターは回復魔法を使えますからね」カベル。

 おーっと、神官二人によるゴータマ神殿の聖騎士のが始まったか。

「え、ビクターって回復魔法使えるのか?」すぺるん。

「ああ、聖騎士だからな」ビクター。

「お前は使えないくせにな、僧侶なのに、ぷぷぷぷっ」ハリー。

「黙れ、似非えせ魔法使いが!」すぺるん。

「何だとコラ!」ガンを飛ばすハリー。

「しょうもない争いはやめて下さい」割って入るかおりん。

 虎プーはハンバーガーをかじりながら半笑いだ。マゲ髪はいつものことだと呆れてる。

「でもよ、ナウマン教と戦ってる時、回復魔法使ってたっけ?」すぺるん。

「アインとカベルが常に私の後ろで援護してくれるから、私は回復魔法を使う必要がない。だから戦闘に集中することができる」ビクター。

「そうか、一応、三人パーティーだしな」ハリー。

「この二人がすぐ側にいるのが実にうらやましい」神官二人を舐めるような視線で見るすぺるん。

「そうじゃ、うらやましいのう」神官二人を見てニタニタ笑う虎プー。

「キモっ」アインとカベル。

 このおふざけが続いたまさにこの時、部屋のドアの方に向いて、マゲ髪とビクターが静かに剣を抜き、ハリーは愛用のコルト・パイソンを抜き、すぺるんは背中に背負ったガントレットを瞬時に装着し、金さんは右肩を出した。アインとカベルは全く音を立てずに床を転がり部屋の両端の壁を背にしてダガーを構えた。その刹那、ドアを蹴り破って数名の男たちが雪崩れ込む。まず三人の男がナイフを抜いてマゲ髪とビクターとすぺるんに襲いかかる。その三人の男の次に別の四人が室内に突入してくる。四人はアインとカベル、ハリーと金さんを目掛けて突っ込んでくる。

 バキューン!

 ハリーは撃ったが、敵には効いていないようだ。

「何だ!」驚くハリー。

 敵はハリーに飛び掛かり、ハリーは床に倒されてしまう。そしてドアの向こうで別の男が虎プーに向けて銃を撃つ。

 バキューン!

「うっ!」膝をつく虎プー。

「虎さん! おい、マジかよ!」すぺるん。

 狭い室内では剣で戦うのは適していない。マゲ髪もビクターも、ナイフを使う敵の攻撃を防ぐので精一杯のようだ。すぺるんはすぐに敵を殴り倒して、部屋の外にいる男に突進しようとする。男は銃を撃つが、すぺるんはガントレットではじき返す。この時になってようやくかおりんが魔法を唱え終えた。

「水流魔法!」

 水の渦はまっすぐに、この男に向けて放たれた。男は水流に巻き込まれてグルグルと激しく回転しながら後ろの壁に叩きつけられ、倒れこんだ。すぺるんは方向転換、ハリーに馬乗りになっている敵を殴り、一撃で倒す。金さんは得意のチョップを数発浴びせて相手を倒す。アインとカベルは素早い動きで敵の攻撃をひらひらとかわして、一瞬のスキをついてダガーの柄で敵のボディを数回叩いて倒した。そして二人はマゲ髪とビクターの助太刀に向かい、すぐさま敵を倒してしまった。

「うかつだった」マゲ髪。

「苦戦するとは……」ビクター。

「貸しだぞ、似非えせ魔法使い」すぺるん。

「2あった貸しが、1に減っただけだ、筋肉バカ」ハリー。

 アインとカベルは部屋の外に出て敵がいないことを確認した。全員が床に倒れた虎プーの元へに駆け寄る。

「虎さん、しっかりしろ」すぺるん。

「虎プーさん!」マゲ髪。

「回復魔法!」かおりんが唱える。

 虎プーを白いもやが包み込む。

「あれ? 虎プーさんに変化がない」かおりん。

「まさか! 虎プーさん!」マゲ髪。

「おいおい、ウソだろ!」すぺるん。

「私の親友が……」ハリー。

 みんなが焦る中、ごく普通に、虎プーは身を起こす。

「痛えな、全く」虎プー。

「おい、大丈夫なのかよ!」すぺるん。

「ああ、大丈夫だ。ほれ」上着を脱いで、着こんだ鎖帷子くさりかたびらを見せる虎プー。

「鎖帷子。しかも二重に重ね着。良かった」マゲ髪。

「そういや、こいつも」ハリー。

 ハリーは、さっきの敵のマントを取った。案の定、鎖帷子を着ていた。

「どうりで俺のコルト・パイソンが効かないわけだ」ハリー。

「キャンディー帝国の人間以外で拳銃を使う奴がいるのは驚きだな」虎プー。

「昔から憧れの拳銃使いがいるんですよ」

 ハリーはホルスターから銃を二丁取り出して、人差し指でくるっと回してカッコ良く元に戻した。

「背中のキリンのタトゥー、カッコええな」虎プー。

「アルパカですぜい」金さん。

「しかし、この連中は……」ビクター。

「わしを殺すための栗金団の刺客じゃろうな」虎プー。


 栗金団大総統が、元大総統の虎プーを殺すための刺客を送り込んできた。虎プー、無事で良かったな。それよりも、この大陸、ミャー大陸と呼ばれておるんやね。おもしろい展開になってきた。

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