時空時計
柚木 かつお
第1話 悪夢
髪の毛が焼けた臭いがする。
この臭いはよく知っている。
もう、あんな思いをしたくない....!
走らないと。あいつらが追いかけてくる。早く!
はぁ。はぁ。はぁ。
よかった。夢…だよね…
少しベランダに出て気分を落ち着かせることにした。
まだ夢の記憶が抜けない。
いつもはすぐに忘れているのに…
ベランダから出て、居るはずのない母の部屋に向かう。
母の部屋の扉に手をかけた途端、辺りが真っ暗になった。
だが、一瞬でもとに戻った。
恐る恐る扉を開けると…
部屋には小さい仏壇とちゃぶ台が置いてあるだけだった。
ふう。よかった。なにも起きない。
安心して鈴音は自分の部屋に戻っていった…
鈴音が出ていった後、ちゃぶ台の下でナニかがキラリと光った…
時空時計 柚木 かつお @Katuo_Yuzuki
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