第48話 回答編1 絶望が怒りに変わる時
俺の名はセレナ。
俺はこの世界が憎くて仕方ない。
俺は敬虔な女神信徒だった。
教会のミサには良く顔を出すし、何かあるたびに祈りを捧げた。
教会が運営する孤児院にも寄付をしたし、商会の利益からは教会に寄進迄していたんだ。
なのに...なのに...何故女神は俺から全てを取り上げたんだ...
クズ勇者のソラン等を遣わせて...恋人も姉の様な人も...妹も家族も失った。
それだけじゃない、勇者に嫌われた俺は...全てを失ってしまった。
教会は...俺の敵。
孤児院は...俺の敵。
市民は...俺の敵。
スラムの住民...俺の敵。
恋人のマリア...俺の敵。
姉の様だった聖女のマイン...俺の敵。
家族...死ねば良い。
俺から婚約者を奪った奴ソランの味方だ...死んじまえ。
王族も貴族もギルドも死んじまえ。
だったら、どうすれば良い.....
そうだ、魔王について勇者を殺せば良いのか...
駄目だ、それじゃ勇者ソランは殺せても女神は次の勇者を遣わす。
女神は困らない。
女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、女神は殺す、
どうすれば良い?
魔族が神とする邪神に頼むか?
いや魔王ですらない俺の頼みなんて聞いてくれないだろう。
それに、女神と邪神は戦い続けてきた。
恐らくな何かの力、もしくは何かの決まりで直接手を出せないのかも知れない。
だったら、どうすれば良い? どうすれば女神を殺せる。
何処かの物語みたいに神すら殺せる魔王が居たらいいのに...
ひたすら探した。
図書館に夜中に忍び込んだり、古本屋の主の店に夜中に押し入り殺し、貴重な本を奪った。
何人殺したか解らない...俺にとって人間は ミーシャに串屋の親父、にババア、それから何処かに行ってしまった賢者に剣聖だけだ。
後の人間は全員敵だから...うん殺して良いんだ。
俺は女神を信仰して三禁(奪わず、殺さず、犯さず)は絶対しないと誓っていた。
だが、女神が敵だったんだから...こんなの守る必要が無い。
どうせ使えないならと...金貨を渡そうとしたシスターが敵だといった...守ってやったのに。
生活出来ないクソガキを飢えない様に食べさせ、将来困らない様に手に職迄つけさせてやった...なのに石を投げやがった。
この世界は全てが敵なんだから殺して良いんだ。
セレナは狂ったように探した。
女神を殺せる存在を。
そして、めぐり着いた。
最悪の【魔神 ホトス=ヨグソート】魔神は邪神に近い神だ。
しかも、この【魔神】は世界が混乱するのを楽しむ神で、純粋な悪神だった。
更に言うなら、伝承では今の魔族の信仰する邪神を従えていた神という事だ。
やっと見つけた【俺の神様】
邪神を従えていたのだ、女神の敵は確定だろう。
何処に居るのか? どうすれば良い...
手掛かりはあった。
後は探すだけだ。
お陰で王国から離れられなくなった。
本が沢山あるのは王国、帝国は少なく、聖教国だと神の敵の情報など禁書庫に入らないと手に入らないだろう。
やっと見つけた【新たな本】そこには魔神が封印された場所が書かれていた。
どういう経緯で封印されたのか解らないがどうでも良い...
世界を女神を殺してくれるなら...俺すら殺してくれても構わない。
そして、俺は魔神が封印された洞窟を探し出した。
永かった、どれくらいかかったか自分でも解らない。
長い月日をかけ、ようやくだ...ようやく魔神ホトスの封印を解く事が出来た。
さぁこれから、この世界がどうなっていくか....楽しみだ。
回答編2 女神をあげよう
僕の名前は、ホトス=ヨグソート、魔神なんて呼ばれているね。
しかし、酷いもんだ。
数百年寝ている間に、手下の邪神が女神と手を組み俺を結界に封じ込めるとはね。
本当に下手うったわ。
しかし、この結界もそうだけど、あのイシュトリアは本当に忌々しい。
女神の名の元に...僕の可愛い信者を皆殺しなんて、本当にろくでなしだよ。
【やってくれるわ】
だけど、封じ込められた僕には何も出来ないんだ。
まぁ、無理やり壊す事も出来るかも知れないけどね、流石に星ごと壊したりしたら問題になりそうじゃん。
神だから死ぬ事は無いけどさぁ...
何もない暗い所で、何もしないで暮らすって地獄だよね。
もう何百年たったのか何千年たったのか解らない。
誰だ、彼は?
洞窟に閉じ込められた僕の結界を一生懸命壊そうとしているんだから、健気だね。
うんうん、頑張れ、見てて飽きないね。
目は死んだように濁っていて、世界その物を恨んでそうな目。
【ゾクゾク】する。
すごいなー、本当に凄い。
僕は魔神だから、こう言う子は凄く好きだ。
しかも、あの女神を殺したい位憎んでいるなんて、凄く良いよね。
ある時は生贄を捧げてみたり、何処から探してくるのか間違った呪文を唱えたり。
色々と頑張ってくれているみたいだ。
今の僕は、意識を集中しても見られる光景がすぐ傍の彼だけだから、ずうっと見ていたよ。
他に何も見れない状態から、彼だけが見れる状態になった。
沢山の試行錯誤をしている。
まぁ、神二人が施した封印だからそう簡単には壊れない。
悔しそうにしているセレナくん。
泣きそうにしているセレナくん。
人を殺す事を躊躇うセレナくん。
だが、確信したよ、きっと彼なら何時かこの忌まわしい封印を解いてくれるって。
さて、この封印が解けたら、彼には何をあげようかな。
未だかって、どんな神もあげた事が無い様な物をあげよう。
僕は魔神だし、性格はひねくれている。
他の神からしたら【弄んでいる】そう言われる。
人間なんて虫けら、神だって犬位にしか考えてない。
だけど...してくれた事にはしっかり返してあげる、その気持ちはある。
まぁ、遊んでしまうかも知れないけどね。
この世界で一番偉いのは勇者だからね...復活したら、さっさと今の四職は弱体化させて役立たずにしよう。
その上でセレナくんには勇者になって貰って、最高の聖剣をあげちゃうよ。
【残念だけど、僕、強いのよね、邪神も女神もただのオモチャにしか考えてないのよね】
そうだな、セレナくんはさぁ、馬鹿なイシュトリアのせいで女を拒絶するようになってるみたいだね。
これはイシュトリアに責任取らせなくちゃいけないと思うよね。
多分、セレナくんは嫌がると思うけど、イシュトリアを丸ごとあげちゃうよ。
あれでも女神だから【人間なら確実に好きになる】からね。
何故って言われても困るけど、神だからね...消滅も考えたけど、その方が面白そうだ。
処女神なのに、人間の男に恋して自分の命よりも大切になってしまう...面白いよね。
セレナくんにとっても...知らないうちに罪滅ぼしされているし、トラウマも少しは治まるんじゃないかな。
「この空間に入ってくるとは何者ですか、ここは女神...」
「うるさいんだよ! 馬鹿な手下を炊きつけてよくも封印してくれましたね」
「その姿は...ホトス=ヨグソート、一体誰が貴方を」
「本当に煩い...黙れ雌犬」
「うぐうう」
「あははははっ、お前如きがなんで僕と話そうとするかな? 良い所僕からみたら精々が犬だよね、下手したらネズミじゃないかな? お前なんて手も触れずに消滅できるってーーの、さぁ殺しちゃおうかな? それとも女神の力を封じてゴブリンの巣に放り込もうかな? 面白いよね?処女神の初めての相手がゴブリン、ゴブリンに処女を無理やり奪われ、おもちゃとして死なないで永遠に犯されて、子供を作る...どうかな?」
「ふぐううーーーっふーふーーーーうぐうううううっ」
「あっそうか? 話せないようにしたんだね、ほら話して良いよ」
「私は女神...貴方を封印した事は間違って無いわ」
「そう? だけど僕より神格が下の君が意見なんてして良い訳ないよね【上の神には逆らわないこれ残酷だけど神のルール】でしょう、その証拠にお前は、僕には本来は何も出来ないよね? まったく寝ている間に酷い事するね...」
僕が少し意思を強めただけで何も出来ない雌犬の癖に。
「はぁはぁ、確かにそうです..」
もう反抗も出来ないね。
「それでね、流石にゴブリンやオークは可哀想だから止めてあげるよ? 僕って慈悲深いよね?」
「ああああっありがとうございます..」
「その代わり、君のせいで僕の友人が傷ついているから、その子を癒して貰うよ...永遠にね」
僕は、イシュトリアの服を引き裂いた。
「嫌っ嫌ぁーーーーーっ止めて、止めて」
まぁ処女神だから、こんな経験ないんだろうな。
「雌犬を抱くような趣味は僕には無いよ? ただハート(心臓)を貰うだけだからね? それで許してあげるから」
「そんな、それだけは止めて下さい、他の事なら何でもしますから」
「そうだよね? 善神の殆どは心臓を取られると、相手のいいなりだもんね! どんなゲスな男やオークでも愛するようになってしまうからな」
女神や神の殆どが心臓を採られると、相手に逆らえなくなるし、愛するようになってしまう。
だが、取り返されたらそれは終わる。
ではどうすれば良いのか?
食ってしまえば良い...食ってしまえば血肉となってもう取り返す事は出来ない。
「知っているならおやめください...許して、赦して下...さい」
「駄ーー目」
僕はイシュトリアの胸を掴み引き千切った。
「嫌ぁぁぁぁぁーーーーーーーーっあああああああっ」
乳房を引き千切られたのだ女神とはいえ苦痛はあるだろう。
そこから手を突っ込み心臓を抉りだした。
「うぎゃぁぁぁぁl---ああっああああああーーーああああーー」
神だから心臓を抉られた位じゃ死にはしない。
どういう原理かわからないが、やがて塞がり別の臓器が出来る。
まぁ、それは心臓(ハート)ではないから、これは1回しか出来ないんだけどね。
「ハァハァ...私の心臓を抜き取り従属神にでもするつもりですか?」
「違うよ! 今は雌犬なんて飼う気はないからね、君は僕の友達に酷い事をしたから永遠に償って貰おうと思ってね」
自分の気持ちを取られるなんて恐怖だよね...ふははははっ良い顔。
「はぁはぁ、私の心臓をどうするつもりですか?」
「ふふふっ、イシュトリアはラッキーかもね? これをあげる人間は、結構な美少年だから...だけどイシュトリアを恨んでいるから、彼に会う時は偽名使わないと殺されちゃうよ...そうだワイズにしよう、君の名前はこれからワイズだ」
「女神の私に人間を愛せと言うのですか、はぁはぁ仕方ないです...ね」
「うふふふっ、人間の寿命50年で済むと思って今、安心したでしょう? だけどこれからセレスくんには永遠の命をあげちゃうからね、永遠に頑張ってね」
「そ、そんな...永遠に私に人間に懸想しろというのですか...そんな」
イシュトリアの顔は絶望に染まった。
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