第3話 勇者殺しの真相

永かった。


本当にこの15年が地獄だった。


だけど、これから勇者が殺せるかと思えば、凄く嬉しい。


しかも、あの馬鹿勇者、家族までいるのね..凄く良いわ..これで同じ目に遭わせてあげる。



「ほら、行くよルディウス」


「はい、お母さま」



丘の上の大きな屋敷、これが愛する妻と娘の為に勇者ケビンが用意した屋敷だった。



「見ていたら凄く腹がたったわ、街の人もこの15年間で勇者が行った事を全て忘れていた」


「本当にそうですよね、母さま...」


「勇者は今の時間はいない筈だわ..先に家族からかたずけちゃいましょう」


「はい」



勇者であり、現侯爵の屋敷は勿論、騎士で固められていた。


だが、ルディウスは難なく殺してゆく...騎士すら圧倒するほどルディウスは強かった。


「何者です、此処が侯爵家の邸宅と解っての侵入ですか?」



「侯爵家だから来たのよ? ルディウス!」


「はい、母さま」


「そんな娘の娘のマリアに何をしようと言うのですか?」



「するかしないかは貴方次第、そうね..勇者がした事と同じような事を、貴方にはして貰おうかしら?」


「何をしろというのです」


「そうね、ルディウスに跨って、満足させて頂けるかしら?」


「まさか..そのような破廉恥な真似を..」


「そうよ!」


「そのような事私は出来ません」


「ならば、娘の命は無いわ..」


私は、マリアという娘の耳を切り落とし、母親に投げ捨てた。



「痛い、痛いいたあああああい、お母さま助けて」


まさか直ぐに此処までするとは思っていなかったのだろう、顔色が変わった。



「貴方は人間として恥ずかしく無いのですか?」


「アンタの旦那に比べれば優しいわよ?」



「ケビンが何かしたのですか..確かに昔は酷い人間でしたが今は立派に更生しました」


「そう、解ったわ..それで良いなら、貴方達を殺してから私達は、そうねボランティアでもするわ..それで良いのよね?」



「待って」


「待たないわ、貴方のケビンも待たなかったから..そうね次は目を貰おうかな!」



「解りました、やります」


「やります? 違うんじゃないかな?」



「やらして貰います」



目から涙ながしているわね..



「ちゃんと全裸になってやりなさい」


「お母さん...痛い痛いの、耳が凄く痛い..助けて、助けて」



「お願いです、娘を娘を他の部屋に..」



「駄目ね、勇者は家族のいる前や大通りでも平気で犯していたのよ..私は酒場で30人位のお客の前で犯された..娘しかいない貴方はまだましよ! 私の時は更に旦那や子供までいたのだから」



泣きながら跨っていった。





「うっうっ..これで満足ですか?..娘を娘を返して..」


「ルディウス満足した?」


「満足してない..こんなババア抱いても全然だめだね」


「それじゃ、片耳無いけど、こっちを使ったら..貴族だから間違いなく生娘だから」


「そうするか」



「嫌、嫌、嫌いやだああああああああああああっ」



「あのさぁ、静かにしないとお母さん殺すわよ..」


「いいわ、私を殺して気が済むなら..そうしなさい、それで娘に手を出さないで..」


「そんな、簡単に楽になれるわけ無いわよ? 私だってそうしたけど、家族皆殺しなんだから」



「解りました、奴隷になります、何でも言う事を聞きます、だから、だから娘だけは助けて下さい!」


「あのさ..虫が良いのよ...私は逆らえずに、玩具にされたの..何回もね..最後は何でもするからと言ったわよ..だけど、殺されちゃったわ」



「謝ります、謝ります、謝りますから..お願いです..」


「無理ね..殺さないだけ優しいと思うわ..」



嫌がるマリアを殴りながらルディウスは犯した。



「うっうっ..酷い、酷すぎるよ..私初めてだったのに..まだ婚約者も居ないのに..ううううううっ」



そのまま動けなくなる位まで暴力を振るい転がしておいた。




玄関から音がするわね




「これは何があったんだ...マリア..お前..」



ようやく来たわねケビン、この時を待っていたわ。



「貴方....マリアを助けて..」



「お前はレイラ!貴様がやったのか? 許さないぞ、許さない!」



「覚えていたのね..だったら、されても仕方ない、そう思わない?」


「確かに俺は酷い奴だった..それは認める、だが、妻や子供は悪い事はしていない..」



「私の旦那は誰からも慕われる定食屋の親父だった..そして子供は赤ん坊だった..違う」



「その事は謝る..だがその後、後悔して償いはしたんだ..今では皆んなが許してくれた」


「私は許してない..」


「そうか..謝罪はする、だが、家族に手を出すなら殺す..俺は貴族で勇者だ!」


「そう、何も変わってないし、反省もしてないんじゃない?やればいいわ!」



ケビンは剣を抜くと私に斬りかかってきた、普通ならこれで死ぬ..だがこれで良い。


私は賭けに勝った。



私から斬りに掛かったから、ルディウスの剣の方が先に届いた。


私にケビンの剣が届く前にルディウスの剣がケビンの腕を切り落とした、ケビンの右手が剣ごと宙に舞う。


そのまま、ルディウスの剣は左手をも切り落とした。



勇者は化け物だ、まだ安心が出来ない、それはルディウスに言ってある..だから油断せず、ルディウスはそのまま両足も切り落とした。


だが、これでも安心できない。


「ルディウス、焼くのよ」


「はい、母さん..フレイヤー」



「これで良いわ..流石は 勇者、手足が切り落とされても声を上げない何て」


本当に顔色は変わってない..多分勇者には痛みに対する耐性があるのかも知れない。


「馬鹿な、この俺が手も足も出ないだと..そいつはまさか魔王か..」



「ああ、本当につまらないわ、勇者って痛みに強いと聞いたけど本当なのね..手足を切り落としても痛がらないなんて」


「その化け物は何だ..俺より強い人間などいる訳が無い!」


「此処に居るじゃない? それより自分達の心配をしたら? 楽しい拷問の時間の始まりだわ!」



「俺には拷問など効かない..それに勇者に此処までの事をしたんだ、捕まったら楽には殺して貰えないな!」


「拷問はしないわ..貴方にはね..だから、この人達にするのよ!」



「やめろ、エリザベートに何をするんだ..やめろ」



家族が居て良かったわ、これで勇者を苦しめられるわ。



「こうするのよ..あははははっ」


私はケビンの妻のエリザベートの鼻に鉄串を2本突っ込んだ、そしてそのまま押し込んだ。


鉄串は鼻を突き破り飛び出した。


「うがややややややああああああああああっ痛い、いたたたたい」


「あらっ淑女の仮面がもう剥がれたわね..面白い顔になったわね」


「いやい、いやい..ひどい..なんでこんな事を」



「それはね、そこのケビンがこれ以上酷い事を私にしたからよ」


「けびゅいんが..そんな、そんな」


「お父さんが、そんな事をしたの..」



「ただ、犯した! 女癖が悪い、その程度に思った? 私は犯された後、旦那と子供を殺されたわ、しかも子供はまだ赤ん坊だった」



「俺は、そのあと後悔したんだ、だから償いの為に命がけで頑張ったんだ..」


「そう、だったら私も、貴方の家族を殺した後、反省して世の為に生きるわ..それで良いのよね!」



「やめてくれ、頼むよ..頼むから、俺は殺されても構わない..だからマリアとエリザベートだけは許してくれ..」



「そうね、こっちは1人生きているから..チャンスを上げるわ..貴方が自殺出来たら、2人は助けてあげるわ」



「約束は守れよ」


「私はアンタほどゴミじゃないわ」


「解った..だが、俺は手も足も無い..」


「知った事じゃないわ..舌でも噛んで死ぬか、頭でも打ち付けて死ねば」


「本当だな、それで本当に家族は助けてくれるんだな」


「命はね」


ケインは舌を噛みちぎった。


「馬鹿じゃ無いの? 舌を噛みちぎっても人は死なないのよ?」



「ややめうて、もうやめうて..ゆううひて、ゆうひてよ..お金でも、なうでもはらうから..ねねね..」


「許して下さい、お金が欲しいなら全部差し上げます..この事は言いません」




「そんな嘘、信じないわ..その男が何をしたか知っている? 散々、私を犯した挙句家族を殺したのよ?、そんな人間の家族の話し信じるわけ無いわ」




「もう、なひをいうてもむやや..おでが死ぬ..それでおわりにしてくれ」



「そう、早く死になさい..そうね5分、5分で死んだら、終わりにしてあげるわ」


「わかうるた..やくさおくだぞ」


ケビンは凄い勢いで頭を床に打ち付けた..流石勇者、3分待たずに脳をぶちまけ死んだわね。


「お父さん..お父さん..おとうさん」


「あうた、あうた...ああああああああああああっ」


こんな男を伴侶に選ぶからこうなるのよ!馬鹿じゃないの..



「お父さんは約束通り死にました..約束です」


「やうそくです」


生きるのに必死ね..あはははケビン、あんたの家族もゴミだわ。



「そうね、これで命は助けてあげるわ、だけど、この後貴方達は奴隷として売り飛ばすわ」



「そんな、約束が違います」


「やくそうくがちがう..」



「約束は命を助ける事だわ..私は貴方の家族のケビンに犯されて家族を殺されたの..死んだから殺された分は償ったとして犯された分はこれから貴方達に返してもらう..貧民街の場末の娼婦として客を取らせるわ」



「嫌、嫌いやだよ」


「むうねは、むうねはゆうして、わたしは」



話すのがめんどくさいから、ポーションを飲ませた。



「娘は許して下さい..まだ子供なんです」


「うちは赤ん坊でしたよ」


「それは..」



「私の家族は、簡単に殺された、だからチャンスを上げる..汚れて生きるか、楽に死ぬか」



「それは..どういう事でしょうか?」


「死にたくない」



「死ぬなら毒をあげる、すぐに死ねる毒よ..好きな方を選びなさい」



二人は話し合い、死ぬ方を選んだ。


貴族のプライドだけはあったのね..



「これで良かったのか母さん!」



「ええ、でもルディウスは良かったの?」


「あんなのは俺の父親じゃない」



「そう、なら良いわ」




親子で食事をした。


宿屋にとまった。



直ぐに捕らえられた。



当たり前だ、「敵はとったわ レイラ」としっかりと書置きを残したからね。



「貴様が勇者様を殺したのか..」


「そうよ、2人で殺したわ」


「なんて惨い事を、たしかにあの方は酷い事をしていたが、償いをしていたんだぞ!」


「だから?」


「家族まで殺す必要はないだろうが!」



「それは貴方が家族を殺された事が無いから言えるのよ..何だったら私たちがあなたの家族を殺してあげようか? それでも同じ事がいえるかな..言えたら認めてあげるわよ」



「それは...」


「自分が我慢できないなら知った口きかないで..本当に殺したくなるから」


「....」




そのまま、王の前に連れていかれた。


殺した相手は貴族で勇者だ。


王や貴族が裁く為だ。



「貴様がレイラとルディウスか..平民でありながら、貴族であり勇者のケビンとその家族を殺したというのは誠か?」


「はい」


「そなたの事は知っている..だが平民が貴族を殺したのだ死刑だ」



「そうはなりません..ルディウス...ここに居る王を除いて皆殺しにしなさい!」


「おのれ、そんな事は..」


ルディウスは鎖を引きちぎると、そのまま貴族を皆殺しにした。


そして、駆け付けてきた騎士も軽々殺した。


「貴様、こんな事が許されると思うのか! これだけ貴族を殺してただじゃすまんぞ!」


「済むわ..だってこの子は勇者だから」



「勇者?何を?言っておるのだ」



「私が勇者に犯され、家族が殺された後も勇者に抱かれ続けていたのはご存知かしら?」


「そのような話は聞いた事がある」


「勇者に勝てるのは、魔王しかいない..だが討伐されていない..」


「そうじゃな」


「だから、考えたのよ..勇者の子供なら勇者に勝てるんじゃないかってね」


「まさか...」


「そうよ、一切避妊をしないで妊娠するまで抱かれ続けたのはこの為..運よく男で勇者の力を受け継いだわ」


「それが..そいつか..あっ」


「王様ようやく気が付いたようね! そうこの子は勇者なのよ、だから勇者支援法が適応される、ケビンを殺せたのだから、その力は証明されたでしょう?」


「ならば..無罪じゃ..」


「そう、この子が手を出せないのは王、貴方だけ..最もこの子を繋ぎとめるなら、王女でも差し出すしかないんじゃないかしら?」


「どうしてじゃ」


「この子は、この国の勇者としてまだ登録されていない、他国に行くという事も出来るわよ!」


「解った...」


「そう、あとこの子の親はケビンだから、その財産も相続の権利はあるわね..違う!」


「そうじゃな...約束しよう」



こうしてこの物語は終わる。



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