第7話 百合じゃないから!

「「君が好きです!」」


ある日の放課後、急にモテ期が到来した。

ただし、同性からである。


「えっと…?」

なに、雪の好きな人は私で、樹原が気になってた人は私ってこと?


「ずっと、君の優しさが好きだった。友達のいなかった私に話しかけてくれた君を好きになっちゃったの!」


雪は、精一杯に私に言う。


「だから、ショッピングセンターで『絶対その子も雪が好き』って言ってくれて嬉しかった!

君も、私が好きってことだよね?」


ちょっと待って。なんか誤解が生まれている気がするんだけど?

それは、雪が樹原を好きだと思ってたからで…。


「雪、違うよ。」

そうだよ、樹原の言う通り…。


「彼女が好きなのは私だから!」

違う、そうじゃないって。


「あの放課後に恋バナした日。好きな人のイニシャルはKだって言ってたよね?

他の特徴も私そのものだった。

あの日から、君のことが頭から離れないの!」


樹原まで勘違いしている…?

やばい、これは修羅場では?


「「で、どっちを選ぶの?」」


恋愛対象が同性だと勘違いされると大変です。

私はただ美少女が好きなだけなのに…。


「だから、私は百合じゃないって!」

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違う、ただ美少女が好きなだけだって。 ぐらにゅー島 @guranyu-to-

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