第3話 恋バナもどき

「いや、実は悩みがあって…、」

放課後の教室で樹原に相談を持ちかけられた。


正直、そんなに仲良くないと思うのだが、私で良かったのだろうか?


「実は、好きな人と上手く話せなくて…」

ほんとに私でよかったのだろうか?


「で、その子女の子なんだけど…」

訂正、私が良かったっぽい。


「あのさ、樹原さん。私、恋愛対象男だけど?」

「あ、それは君の幼馴染に聞いたから知ってる。」


おい、幼馴染。私の過去の恋愛喋るな。


「でも、恋愛対象女の子だと思ってた。」


ひでぇ。

「あれか、オタクだからいけないのか…。」


「それは、君の日頃の行いじゃない?」

私の日頃の行いだった。全オタクに謝ろう。


ごめ~んね?てへっ!


「で、それが雪なんだけど。」

「なるほど…?」


つまり、私が雪の親友だから私に相談したと…。


「でも、雪は他の人が好きだから…。」

「そうなの?」


知らなかった。好きな人いたんだ、雪。


「で?君は好きな人いるのか聞きたいわけ。」


なんで私にふるんだ。関係ないじゃん。


「いるけど。」

「え、だれ?イニシャル教えて!」


「k」

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