第69話 美少女 メガネっ子になる

「白金さん、そう言えば奈々子ちゃんの身元保証はどうなっていたっけ」


「メイドでは無いので、北條のカードタイプの身分証明書を出しています」


「絵夢さんの身分証明も必要ですよ」


「あの子の場合は不思議な事に戸籍も無いのよ...しかも歳をとっても若いままでいられる何て聞いた事もないわ」


「そうですね」


「まぁ良いわ、絵夢さんにも身分証明書兼ねたカードを発行してあげて、適当な戸籍も作ってあげて...住民票は此処で良いわ、とりあえず二人には困らない程度のお金...月に200万円上限でお小遣いもだして」


「解りました」


「ところで、白金さん...100億円、どうするの?」


「100億円って何でしょうか?」


「やっぱり忘れていたのね、麗華さんも忘れていたけど...あなた、東吾の結婚相手や交際相手を見つけたら100億円払う約束したじゃない」


「あっ...そう言えば、しました」


「約束の2か月、まだ経っていないから、麗華さんに払うべきだわね」


「あの、そのお金はどうしましょう...私が出すべきですか?」


「流石の貴方でも痛い金額だから、私が出すわ、その位のお金 0.1秒で増えているから全然痛くないし、凄く気分が良いから、面白いから給料と一緒に振り込んでおくわよ、だけど、白金さんは何か南条さんにするべきだわ」


「それなら、考えていますよ、、園崎さんと一緒に協力して、北條の力を使ったグッズをですね」


「それ、私の名前も連ねておいてね」


「貴子様...は別のプレゼントが良いと思います」


「仲間外れ...酷い」


「違います、南条さんがもっと喜ぶ物があります」


「解っているわ、二条家よね」


「はい」


「もう、麗子は他国に売り飛ばしたから、家にまでは、何もする気は無いんだけど...」


「ですが、周りの者はそうは思っていません」


「それなら、書面でふれを出してあげて...もう二条家とは和解が済みだと」


「はい...その様に手配させて頂きます」


「これは何ですか?」


「プレゼントよ、凄く頑張っているし、東吾様とお付き合いになったお祝いも兼ねて」


「有難うございます、白金さん」


「それ、私以外にも、貴子さんと園崎さんも関わっているから、今度お礼を言っておいてね」


「はい、開けて良いですか?」


「どうぞ」


「眼鏡ですか? 私目は悪くないですよ?」


「白金特製...視力調整眼鏡です」


「視力調整眼鏡?」


「そう、これは良く見えるようにするのではなく、見えにくくする眼鏡です」


「それは何の役に立つのですか」


「つまり、東吾様や貴子様を見る時に、視力を落とせば、マスクは必要なくなるのではないですか?」


「そうですね、目から鱗です」


「横の調整で最低視力0.03まで視力を下げる事が出来ます。目に負担が掛かるので長い時間は無理ですが、短時間なら効果的です...」


「凄いですね、これ」


「有難うございます、白金さん」


「良いんですよ」


「あと、二条家の件はどうなりましたでしょうか?」


「麗子さんがサルバトーレ四世に嫁いだから、もう和解が終わっているのですが...知らない方の為に書面で触書を出すように貴子様に言われました」


「有難うございます、二条家には色々お世話になっておりましたので」


「良いのよ、これ位、貴方はもう仲間なんだから...ただ、麗子さんはもう正式に妻になってしまったので...諦めてね」


「そこまでは無理は言えません..有難うございます」


人と仲良くするのに外見は関係ない。


そう考えるようになったら、ここは本当に凄いな...皆んなが優しい。


だが、麗華は忘れている。


ここの皆んなは仲間には優しいのだ...敵には恐怖しかない事を。


「東吾、これどうかな?」


「眼鏡、うん似合っているよ、今日はバケツもマスクも無くて大丈夫なのか?」


「この眼鏡があるからね...ちょっと触って良い」


「別に良いけど、大丈夫か」


「じゃぁ恥ずかしいから後ろから抱き着くね」


「本当に? 俺は嬉しいけど...気持ち悪くなったら辞めるんだぞ」


「うん、大丈夫だね、これで思いっきりイチャつけます」


「本当...だけど、凄いねそれ...俺も1個欲しいな、そうすれば、隣にも自由に行ける」


「そうですね」


この眼鏡によって2人の距離は急速に縮まっていった。

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