第63話 数日天下 怒らせてはいけない者

ようやく、生意気な絵夢が処分できたわ。


本当に目障りでしたわね、あのチビ女。


だって麗華も私もそれなりの家柄なのに...あのチビは家すら持ってないんだから。


それなのに序列2位なんて麗華会にとってよくありませんわ。


麗華会、薔薇娘三人なんて呼ぶ人もいますが、本当の薔薇は私と麗華だけ...


薔薇なんて名乗って良いのはせいぜい社交界にレビューしている人だけですわ。


だけど、あのチビ...麗華の会を抜けてくれて助かりましたわ。


麗華の会には鉄の掟がありますの。


それは、仲間を貶める行為の禁止。


仲間同士が揉めた場合は話し合いで決めなくてはならない。


しかも、あのチビ、口が達者だから言いくるめられてしまう。


忌々しい。


麗華が会員に絵夢の破門を告げて、今迄謎だった...年齢を公表しましたわ。


麗華はそれを男に流して居場所をなくして終わらせようとしました。


確かに、24歳じゃもう妹と見ない、泊る所もなくなるかもしれませんわね。


だけど、甘いですわ...あのチビだったら、それでも良いなんて男が出るかもしれませんわ。


だから、私は怒っている男たちに金を掴ませましたの...


あのチビを壊すようにお願いして....怒りって一度火が付くとなかなか消えない物ですわね。


証拠の写メを送って貰ったけど...あの顔じゃもう終わりね...もう妹じゃなく全男の恐怖だわ。


あはははは...愉快ですわ。


これが、お金の力よ。


実行した男たちは私のファンに取り込もうかしらね。


これで、私が序列ナンバー2だわ。





「ねぁ総理ちゃん...私これからやんちゃするけど宜しくね」


「いい加減、北條様、私の名前位憶えてくれないかな」


「だって、気に食わないと変えちゃうから...覚えるのもね」


「はぁ、解った、、だけど何をするのか、、」


「人身売買とかかな...」


「あの、やめて頂く事は出来ないのですか?」


「無理ね」


「ばれたら、どうする?」


「もみ消したら良いじゃない?」


「簡単に言わないでくれるかな...結構大変なんだよ」


「だったら、次の総理の椅子に座るのは貴方じゃなくなるかもね」


「解りました...全部もみ消す...それでい良いんですよね?」


「多分、大丈夫よ、彼女達はしっぽなんて出さないから...ただの保険ね」


「それだと助かる」


「だって、失敗したら、他の国に移れば良いだけだからね...困るのは国の方よ」


「本気じゃないでしょうね?」


「さぁ...今は本気ではないわね」




「白金ちゃん、園崎ちゃん、古木ちゃん、黒木君を悲しませた人が居るわ、そして身内の敵がいるのどうしようかしら?」


「「「勿論適切に処置します」」」




総理大臣である麻生は思った。


幾らこの国で出世しても北條には敵わない。


恐らく、あの家の人間、メイドよりも総理の椅子なんて軽いだろう。


令和の妖怪は今迄怒った事は無い。


怒らせたら終わりだけど、怒らない。


だから、安心だ...だが、今回怒らせた馬鹿がいる。


彼らの未来は国だって守ってあげれない。


その人間が自分で無かったことに総理は心底安心した。





【男たちの終わり】


「思ったより少ないね」


「園崎さん、それでも8人居るのですが」


「絵夢のフアンクラブだっけそんなに少なかったの」


「いえ、全部で30人位はいましたが、仕返しに反対した者は除外して良いだろう?」


「そうね、古木さん、でもあの子、意外に人望があったのね」


「そうだな、22人のうち半分は、楽しい思い出を貰ったからそれで良いって感じ、残り半分は嘘は頭に来たけど仕返しするつもりはないし、そこまで酷い事したくは無い...そんな感じだった」


「そう、それじゃ処刑するのは8人だけなのね」


「で、園崎さんどうするの?」


「そうね、私がするのは、手足を切断して、声帯を切断して喋れなくするだけだわ、その先は白金様がやるわ」


「そう、やるんだ...でもそれなら私が殺してあげた方があいつ等、幸せだったのかな?」


「そうね、だけど、殺さなかったのは貴方が最後の慈悲を与えたくなかったのよね、古木さん」


「確かにそうだな」


「貴方程凄い暗殺者は世界にそうは居ないからね、、気が付いたら死んでいる、死ぬのが確定なら幸せな死に方ね」


「そうかもね...」


さぁ、地獄の始まりよ。


さてと


「なぁ、これは冗談だよな、俺は男なんだ、こんな事して許される訳がない」


「うん、だからここは海上なんだ、そうここなら国の法律は通用しない」


嘘だけど、こう言った方が恐怖が増すだろう。


まずは声帯を切って声が出ない様にする。



「ほら、煩いから喋れない様に加工してやったぞ、舌をかむといけないから切っちゃった」


「ううーうー」


これで何も言えない唸るだけだな。


さぁこれからは手足の切断だ、はいっとダルマの出来上がり。



「なぁ、辞めてくれよ、俺はただ蹴っただけなんだ」


「どうしようかな?」


「そうだ、あんたの夫になってやるよ...こんなチャンス二度とはない」


「その顔で...笑えるわ」


「お前みたいなブサイクが夫を貰えるんだ...俺だって充分だろう?」


「昔なら、その言葉交渉材料になったかもね...でも今じゃ無理だわ」


はい、同じ様にダルマになったと。


2人目が済んだ時、他の男はもう何を言っても無駄だと思ったのか、何も言わなくなった。


ダルマが8体完成したころ彼らの売り払い先が決まった。


「流石、白金さん、それは無いわ」


「園崎さん、彼らはどうする事になったのです」


「南国の小国に売るそうですよ、あそこ、世界で一番、男女比が偏っているから」


「確か、1対100でしたっけ?」


「そう、それで色々交渉して一番残酷な扱いをする相手に売る事にしたんだって」


「何するの?そこで」


「うん、公衆便所に繋いで自由に抱けるようにするそうよ」


「強制性処理場だって一日2人、相手が選べるよね」


「それじゃつまらないから、制限なく壊れるまで女が自由に抱けるそういう場所に譲ったらしいわ、、あの国とのパイプは太くなるし、まさに一石二鳥ね、、相手国の大統領は究極のボランティアだって言っていたらしいわ」


「あの国には男性保護法がないからな」


「えぇ、まさに精液便所ね...どこぞの漫画みたいな」


「この事はもちろん、黒木様には内緒ですよ」


「当たり前じゃん、あんな天使みたいな黒木様に汚い事なんか見せたくないよ私も」


何故、北條の屋敷にメイドが三人しか居ないのか、その三人がいれば基本事足りるからだ。


殺人も交渉も医療も...


だから三人しか居ないのだ




【麗子のチャンス】


私は今、裸で樽の中にいる。


少し前までは完全無欠のお嬢様と呼ばれていた。


誰もが私を羨んでいた。


お金に男、欲しい物は何でも手に入った。


ほんの数日前までは本当に楽しい人生だったのに、あの日を境に全ては変わってしまった。


私が麗華会の序列2位になって有頂天になっていたころ、すでに崩壊は始まっていた。


「お母さま、私とうとう序列2位になりましたわ」


「流石、麗子ね、麗華会は麗華さんが作ったのだから麗華さんが1位は当たり前、実質貴方が1番ね」


「そうだな、流石は麗子だ父も鼻が高いぞ...そうだ、近いうちにパーティーをしよう」


そう、私の家には父親がいる。


父親が居る家なんて、なかなかないわ。


これも全てお母さまが美しくお金持ちだからだわ。


だが、この幸せは数日後に壊されてしまった。


悪魔の女の手先、白金薫がやってきた。


「うちの麗子にお見合いですか?何の冗談ですか?」


「いえ、北條貴子様の肝入りのお話しですので冗談ではありません。あと、お見合いではなく婚姻です」


「何の冗談だ、可愛い麗子の婚姻だなんて、そんな事父親として許さん」


「そうですか、では結構です....今後、北條としてすべての取引を終了させて頂きます、それでは」



聞いた事があった、北條家のジェノサイド指令。


北條としてのすべての取引終了、これには文字通り以上の恐怖がある。


この国いや、世界の大半は北條と繋がりがある。


取引終了されたら、どんな会社も潰れるしかない。


だが、このジェノサイド指令はそれだけで済まない。


会社が潰れたら働かなくてはならない、ではその就職先は...北條と繋がりがある。


そう、働く事も出来ないのだ。


だが、資産があったらどうか...無理だ...どんなにお金を積もうと何も売ってもらえない。


米、一袋に100万だしても売って貰えない。


つまり、事実上の死刑宣告と同じだ。


「待ってくれ、娘は何か、北條家に対してしたのか?」


「そうですわね、貴子さまが身内に思っている方に大怪我をさせましたわ」


「償いはする、だから、白金様からも口添えして頂けないでしょうか?」


「一介のメイドには無理ですよ」


「そこを何とか...」


この世の中に、北條に意見が言える存在はこの白金を含むメイド三人しか居ない。


「無理ですわね...それに口添えするにも手土産が必要ですよ」


「手土産...なんでも用意する...言ってくれ」


「お嬢様の目一つ、片手、片足、、それに顔を硫酸で焼くのは必衰ですね、それに貴方達、夫婦の片腕ずつで如何ですか? それならこの白金がどうにかして差し上げますけど」


「貴様、ふざけているのか、幾らなんでもおかし過ぎるだろう?」


「でもお宅のお嬢様は、そんな事しましたわ...絵夢さんに」


「絵夢...」


「そう、絵夢さんに男をたきつけて、しましたわよね」


「私は...知らない」


「そう、北條が嘘をついたと言うのね、なら取引終了で」


「待ってくれ、、麗子、何をしたのか話してくれないか」


「白金様、確かに麗子は友人に酷い事をしたが、北條とは関係ない話じゃないか?」


「その絵夢さんは今、北條にて保護する立場の人ですが、何か」


「他の条件に変えられないか? そうだ、うちの自動車部門を無償で譲渡するどうだ」


「失った物と同等以上じゃないと話にならないと思いますよ...そんな物貴子さまにしたら鼻くそ以下ですよ」


「世界的な車会社なんだぞ...」


「ですが...」


「そうだな、その通りだ」


「仕方ない、嫁に出しても死ぬ事もあるまい、寧ろ方輪にされるよりはましか、その婚姻受けよう」


「それが賢明かと」


「それで相手の方はどなたですかな?」


「サルバトーレ四世、国王です、写真はこちらです」


その話を聞いた時両親は凍り付いた。


逆に麗子は写真をみて喜んだ。


その写真は黒木とは比べられないがそこそこの美少年だった。


そして相手は一国の国王、完全に玉の輿だ。


「私、受けます...二条家の為に」


「麗子、もう良い、勘当してあげるから自由に暮らしなさい」


「そうよ、二条家はもう良い...平民になって静かに暮らしなさい...白金様、この当家その物と私達で許してくれないだろうか」


まずい、釣り合っちゃったな、これじゃ許すしかない失態だ。


「いいえ、お母さま、お父様、私は二条家の為に嫁ぎます...それで良いのですよね白金様」


「はい、では今からお嬢様をお預かりさせて頂きます」


その後、泣きながら二条夫婦は何度も北條家に出向いたが追い返された。


取引は終了した後だったから。


サルバトーレ四世は確かに美少年で国王だが、性的異常者だった。


既に30人以上の妻が殺されている。


妻が死ぬ姿に興奮する性癖の持ち主で、愛する者には拷問をする癖がある。


妻を樽に入れて運んで欲しいというのは彼の注文だ。


勿論、その間、風呂も入れないし、糞や小便も垂れ流し、その状態で嫁いできた相手を家臣のまえで笑いものにする。


その後は、ひたすら拷問しながら、子作りする。


これにより強い子が授かるとこの国の王家では信じられている。


本来は子作りが旨く行けば、女王になれるのだが、サルバトーレ四世はそれを許さない。


子供が出来たらもう女が抱けなくなるからだ。


だから、彼はひっそりとピルを相手に飲ませて妊娠しないようにする。


そして妻殺しを楽しんでいる、そう彼に嫁いだら、死しかない。


これは世界的に有名な話だった。


だから二条麗子には拷問の上死しかもう無い。


彼女は自分で最後の生きるチャンス、両親が全てと引き換えに可能にしたチャンスを捨てたのだ。





【南条麗華の苦悩】


南条麗華は焦っていた。


自分の片腕ともいえる二条麗子がよりによってサルバトーレ四世に嫁いだからだ。


麗華の会の皆んなは玉の輿だとか、流石、麗子様ついに女王とか騒いでいるが...違う。


事実上の処刑だ。


あの男の変態性は有名だ、恐らく半年もしないうちに麗子は死ぬだろう。


それも、女としての全ての尊厳を失って。


彼女の魅力ならあるいは...そう考えたいがそれは無理だ、あの変態は美しければ美しい程、壊したいのだから。


あの麗子が私に報告が無い。


つまりは自分の意思ではない...何者かがあの麗子を陥れた、それしか考えられない。


そして、行方不明になった絵夢だ、彼奴からお兄ちゃん達を奪えば泣きついてくる、そう思ったのだが消息が一切解らない。


これは恐らく、麗子が何かした可能性がある、麗子が序列2位を欲しがっていたから...


いずれにしても、麗子が攫われるように結婚してしまったから何も解らない。


だが、あの2人の共通点は、この麗子の会以外はありえない。

他のメンバーも絵夢が消えたから動揺している。


今の私の出来る事は二条家にいって詳しい事を聞いてくる事それしか出来ない


とりあえず私は二条家にむかった。



二条家に行った。


麗子の両親はあんな事があったのに会ってくれた。


「麗華ちゃん、悪い事言わないから貴方だけでも逃げて」


「もう娘は、多分死ぬだろう...だから貴方だけでも助かる道を探しなさい」


「何があったのですか?」


「貴方は麗華の会のトップなのに何も知らないのか?」


「貴方、いいわ、麗子におこった事を教えてあげる、麗子は序列2位にあがりたい為に序列2位の絵夢って女の子に男性を使って暴力を加えたらしいの」


「そうなんですか?」 まぁ麗子ならやりそうわね。


「ところが、その絵夢って子は普通の子じゃなくて...北條という大きな後ろ盾を持っていたのよ」


「北條ですか?」 絵夢ってそんな切り札を持っていたのね。


「えぇ...それで、その絵夢って子の怪我が方輪になるような怪我で...その償いがサルバトーレ四世との結婚なのよ」


「それって事実上の死刑...」


「そうね...合法的な死刑ね」


「あの、そこまでの事を麗子はしたのですか」


「実際は解らない...だけど、麗子が頼んだ男の子は、目をえぐったり、鼻をもいだりしたしたそうよ、これは私達も探偵を雇って調べたから嘘じゃない、信じられないけど」


「麗子はそんな事しません、多分ちょっとした仕返しを頼んだら、男が暴走しただけだと思います」


「私も、そう思うわ...だけど、指示を出したのは麗子幾ら言っても無駄だわ」


「北條じゃ、聞く耳を持ってくれないんですか?」


「もう、無理ね、だから、貴方は早く逃げなさい...麗子と同じ様になる前に」



どうしようか、私は今回の事件には関係ない筈だ。


絵夢は勝手に出て行った。


確かに、年齢を教えたのは私だけど、決してあんな事になるなんて思わなかった。


精々が、泊る場所が無くなる。


その位しか考えていなかった。


悪用したのは麗華、実行犯は男たち、私は関係ないはずだ。



その考えは甘かった。




「初めまして、南条麗華さん、私は北條貴子様のメイドをしております、白金と申します」


「北條家の全権メイド...何かようかしら」


怖い、怖すぎる。此奴に多分今の私の運命は握られている。


「今、北條の方で、絵夢さんを保護しています」


「それがどうかしたのですか? 私には関係の無い事です」


「そうとは言えませんわよ、貴方が情報を漏らした結果、その情報を使って麗子さんが男をたきつけた」


「私は...」


「そこまで考えていなかった、そうでしょうね」


「そうです」


「ですが、貴方が情報を流さなければ、麗子さんは男をたきつけることは出来なかった、そう考えたら、全ての現況は貴方という事になる」


「幾らなんでもそれだけで私のせいになるの」


「いえ、それだけじゃ無いですよ、、貴方が麗華の会の責任者でしょう? その片腕が行った事が貴方に責任が無い訳ないでしょう」


「それで、私はどうすれば良いのでしょうか?」


「そうですね、東吾様と結婚というのは如何かしら、逆玉ですわよ」


「北條東吾との結婚? それを選ぶ位なら自殺します」


「そう、だったら、どういう幕引きになさいますか、、」


「そうね、北條の言いなりになるのも癪ですね、私は腐っても南条麗華、、世界一の美少女です...自分の幕の引き方は自分できめます」


「そう、聞いてしまった以上はもう後戻りできませんよ? 貴方にはそこまでの責任を求めていないのですが...それで良いのですね」


「ちょっと待って...私には、取引終了、ジェノサイド指令は降りて無いの?」


「ジェノサイド指令?そんな事は知りませんが...取引終了予定はありませんよ、ただ口が軽いのは責任者としてどうかと思いますが」


「本当に、本当」


「本当にして欲しいのですか?」


「いえ、違います...それでどうすれば許して貰えるのですか?」


「東吾様との結婚ん」


「それ以外でお願いします」


「そうですね、貴方には麗華の会がありますよね、、そうだ、貴方は人望があるから、責任もって東吾様の結婚相手や交際相手を探す...それで如何ですか?」


それなら良いかも知れない。


誰かを東吾とお見合いさせてくっつければ良いだけだ。


しかも、旨く行けば北條家に絶大な恩が売れるだろう。


麗華の会には美しいのに貧乏でお金に困っている人も居る。


序列の上の者には逆らえない、そういうルールだ。


私はその頂点の麗華、この取引に失敗は無い。


「その話、謹んでお受けいたします...ただ追加報酬が欲しく思います」


「追加報酬?、貴方は思った以上に欲張りですね...良いでしょう。旨く成功した暁には現金で100億円用意しましょう、税金抜きで...その代わり期間を設けさせて頂きます、期間は2か月...出来なかったら麗華の会の解散で如何ですか?」


「いいい100億円でしゅか」


「その位で噛まないでくれませんか? 北條に嫁ぐ相手を探すのです100億円位安いわ、それで良いのね」


「はい、白金様その代わり、成功報酬必ずお願い致します」


実は南条麗華はお嬢様ではあるが、お金は無い。


旧家ではあるがもう没落している。


今迄、お金担当は麗子だったがもう居ない...他にもお金持ちのお嬢様はいるが、それに頼ると、序列を上げなくてはいけない、そうすると他から文句が出る。


麗華は今、板挟みだった。



本当に馬鹿ね、この子ね、北條の嫡男の価値は100億円なんかじゃないわ、、お金で釣れるなら、もうどうにかしてますよ?


10兆のお金を用意しても断られる男それが北條東吾...様。


正直、東吾様のお相手を探すのは...神でも無理なのに。


もし、用意出来たら100億どころか、国すら貰えますよ?



「よく来たわね、美瑠、実はお願いがあるのよ」


「麗華様のお願いをこの美瑠が断る訳ありませんわ」


「そう、だったらお見合いをお願いしたいのよ」


「お見合い?凄いご褒美ですね、ありがとうございます麗華様..お相手はだれですか?」


「北條家の東吾様ですよ」


「麗華様...酷い...幾ら私が貧乏だからって退会します...じゃ」


「あの...」




「よく来たわね..瑠浮」


「お見合いなら断ります..あと退会します」


「あっ」


結局、麗華の会に居ると、無理やり北條東吾とお見合いをさせられる。


そういう噂が流れて...皆んな退会していった。


2か月待たずして...麗華の会は無くなってしまった。







  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る