第60話 麗華の会

私、南条麗華は昨日失恋をした。


正直、振られるなんて思っていなかった。


だって、私は美しすぎる美少女だから。


彼が言っていた、全てを捧げる愛...そんな物、経験したことなど無い。


大体、そんな事する男など居ない...そう思っていたけど、世の中に1人だけは居たんだ。


そんな、物語の様な男が...なんて思わない。


彼奴は偽善者だ。


私が同類だから解る。


自分を美しく見せる為に、カッコよく見せる為にやっているんだ。


だったら化けの皮を剥いでやる。


美少女を舐めないで欲しい。


だから、私は...麗華の会に招集をかけた。


麗華の会


それは南条麗華を頭に美少女たちで構成された組織だ。

自他共に認める美少女集団だ。

男女比が偏った世界? 私達には関係ない...そういえる程の猛者だ。

ちなみに湯浅萌子も天上心美も一応会員ではあるが...上位メンバーではなく下位メンバーだ。

つまり中位にすら上がれない...ここの美少女の層は厚く、どんなに頑張っても彼女達では中位にも上がれないだろう。


今回、招集をかけたのは3人。


序列2位、 ホワイトロリータの異名も持つ 絵夢。

全ての男性の妹を呼称する彼女は...その属性を持つ男性であればだれでも好きになるだろう。

本当の年齢は会員でも解らないが...その見た目は小学生にしか見えない。

彼女が公園を歩くと...あれ程プライドの高い男がミニスカートに夢中になる。

お金を出さない男が何故か彼女にはソフトクリームを買ってあげるらしい。

そして何故か、その後口元から目が離せなくなるらしい。

そして絵夢のフアンは完全に固定、最強美少女の麗華ですら彼女のフアンを横取りする事は出来ない。


彼女を麗華が選んだのは...確実に彼女は黒木の好みだからだ。


彼が引き連れている女に 西城歩美がいる。


そして彼女にお兄ちゃんと呼ばせている。


そう彼奴は妹属性に弱い...その頂点にいる絵夢だったら簡単に籠城するだろう。


序列3位 薔薇姫の異名を持つ 麗子

麗華と同じ麗と言う文字が名前に入る事から2人併せて麗麗と呼ぶ男性もいる。

よく、男性の間では麗麗は話題にあがり、麗華派か麗子派の話しが頻繁にされる。

麗子とは何者か、一言で言うならお嬢様。

麗華が美しすぎる美少女なら、彼女は完全無欠のお嬢様...そう呼ばれる。

旧華族の血を引き、社交界デビューを果たし、薔薇姫と呼ばれる彼女は、凄い事にお見合いの話が沢山くる。庶民には決して届かない高嶺の花....それが彼女だ。


彼女を麗華が選んだのは...確実に彼女は黒木の好みだからだ。


彼が引き連れている女に 金剛里香がいる。


そう彼奴はお嬢様属性に弱い...その頂点にいる麗子だったら簡単に籠城するだろう。


そして、3人目は天上心美だ。

此奴には余り期待はしていない。

だが、東条楓が居る以上、彼は剣道少女が多分好きなんだろう。

そして、此奴は美少女剣士だ。

残念ながら、剣道なんて酔狂な物をやっている少女は彼女しかメンバーに居ない。


この3人で作戦に挑んでもらう。


「皆んな、態々来て頂いてすいません。今回はちょっとしたお願いがあります」


「聞いているよ、麗華お姉ちゃん、、振られちゃったんだってね可哀想に、、」


「麗華ともあろう方が振られるなんて、きっとその方は目がお悪いのですわね」


「......」心美は序列が低いので口を挟まず聞いていた。


「そこで、お願いがあります。、私を振った、黒木翔にハニートラップを仕掛けて欲しいのです」


「翔お兄ちゃんか...うん美形だね、、絵夢のお兄ちゃんにしちゃっても文句ないよね?」


「これはなかなかですわね...口説くのは構いませんが...悪いけどこんな美形、手に入れたら手放しませんわよ...それでい良いなら受けますわ」


此奴ら、これが嫌なんだ。


形上は私を立てているけど、、実際は自分の方が上だと思っている。


だけど、此奴らじゃなければ、、黒木には歯が立たないだろう。


「わかりました...所で心美さんはどうなの?」


「私は麗華様の思いのままに動きます」


「そう、貴方可愛いわね...今回、貴方が成果を上げたら序列30位にしてあげるわ...上位メンバーになれるのよ」


「あああ有難き幸せ」


従順な奴は無能...こんな物で簡単に釣れる。


「では、頼みましたよ」


こうして麗華の会、最強メンバーが黒木達に襲い掛かる。


まだ、その脅威を黒木達は知らない。

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