『おでんのその食べ方の旨さを知っているなら…』
全てを削ぎ落として、最期に残った望み。それを叶えるのに必要なのは、自分には関わりのない第三者の、ほんのちょっとした共感部分なのかもしれません。
自分に近しい人では、余計な情やら思惑が混じって、きっと駄目なんですよね…。
それを表すのに(解釈が全く違ったらごめんなさい)、おでんの卵を持ってくるのかっ!というのが衝撃で…!
待居様の作品、ホント好きです。(何気に告白)
作者からの返信
先ずはコメントありがとうございます、凄く嬉しいです…し、例によって恥ずかしいのですが…。
幸まる様は私の書きたい真意をいつも分かって下さるので、そういうコメントをいただけると嬉しくて仕方ないんです。はい、そうですね…勿論今も、柄にもなく浮かれています(笑)
死を控えた老人によぎった、決して無視できない思い。それを託すとなると、仰る通り、身近過ぎる人間では、本来ならありがたいはずの向けられた配慮や長年の情が、足枷になってしまいます。
しかし、第三者なら誰でも良いというわけにもいかず…そう考えた老人が頼ったのが、おでんの卵に対するこだわり…わずかな感覚を同じくする者を探す、というお話でした。
分かる人には分かって貰えるかなぁ…どうかなぁ…と、恐々書いた物語でした。ですので、こうして幸まる様にご理解いただけて、とんでもなく嬉しいんです。
それだけでも身に余るのに、大好きな書き手様が私の作品が好きだなんて…明日、無事に一日過ごせる自信がありません。絶対、何か悪い事があります。
…そう確信しているのに、口元は意志に反して緩みっぱなしです…本当に、いつも励みになります。ありがとうございます。
おでんの玉子で人柄を見極める。
面白い見方だと思いました。1代で財を成した人ならではの、老練な勘がよく分かるいい表現ですね。
行きずりの一瞬だからこそ、会長さんも忌憚のない素の心を探偵さんに見せたのでしょうね。
この探偵さんのシリーズはどれも終わり方が非常に印象深いです。余計なことを削ぎ落としてあるからこそ深い余韻が際立つ。そんな感じがしました。
新作が出たばかりですが、またお話が浮かんだら読みたいなぁ……と、おねだりしておきます!
作者からの返信
遂にこちらもお読みいただき、これでシリーズは全部お目通しいただいて…本当にありがとうございます!いやぁ嬉しい!
仰る通り、一代で上り詰めた老人にも、おでん等を食べていた若かりし頃がありました。あの味覚を共有できる人間ならば…と、何の縁もゆかりもない探偵に、素の自分を晒し、思いをの一片を託すというお話でした。
近すぎる人間には、逆に話せない事や伝えたくない思いもあったりするもの…という部分を面白いと言っていただけて、本当に嬉しいです。
先の返信にも書きましたが、空白を見ると活字で埋めたくなってしまうのか、どうしても長々と書いてしまう癖があるんです。探偵シリーズでは、その癖を極力出さない様に、書いては消してを繰り返しているので、削いだ結果が余韻をもたらしているのなら、これはもう天高くガッツポーズするしかありません。
そしてそして…おねだりまでいただけるなんて、なんてありがたいお話なんでしょう!また何かしら話を思い付いたら彼に活躍して貰いますので、その時またお読みいただけると、もれなく私が喜びます(笑)
お読みいただき、本当にありがとうございました!