三十四話:掲示板+しおらしい

コルルオンライン掲示板


>雑談板


>>【並行詠唱?】鳳凰院一華様スレ part3【いいえ、台詞です】




――――――――――――――――――




1:ぐんぐる




 ちっぱい。 だがそれがいい


 


 詠唱一覧


 ★ファイヤーピラー


 【燃え盛る柱、精霊たちよ舞い踊れ。 紅蓮の業火】




 ★ファイヤーランス


 【収束する矛、精霊たちよ集いて穿て。 紅蓮の投擲】




 ★ファイヤーストーム


 【来たれ燃やし尽くす者、精霊の息吹よ吹き荒れたまえ。 紅蓮の旋風】




 ☆ローキック


 【どこ見てるのよッッ!】




 ☆ハイキック


 【ばかぁーー!!】




 パンチラ一覧


 http:**************


 http:--------------


 http:++++++++++++++




2:ゲジゲジ




 結局、あいつはBANされたらしいね




3:ちっぷ




 惜しい奴を亡くし……別に惜しくもないか




4:ぱらっち




 さらば、頑駄無……永遠に……




5:ぐんぐる




 求)イチゴパンツ画像


 出)クマパン




6:アット




 無許可ライブに個人の誹謗中傷


 BANされて当然だな〜〜




7:ゲジゲジ




 しかも魔法少女に言い寄ったらしいよ?


 メテオで返り討ちにされたみたいだけど




8:ちっぷ




 >>7


 あれ、男の方にぼこぼこにされたんじゃ?




9:ぱらっち




 >>7


 鉄仮面の鉄槌で昇天させられたんじゃ?




10:ワンダ




 ライブの影響で『暁の月』は大変そうだね


 シャビルのダンジョン戦申し込みが二十以上とか異常




11:リンクス




 情報開示してないし自業自得




12:ワンダ




 クラスチェンジクエスト


 情報共有はしてほしいけれど


 義務ではないしね


 内容によっては秘匿することもあると思うよ




13:リンクス




 はあ? 


 そんなん許されねーだろ!


 減るもんじゃねえし、公開しろよ!!




14:ゲジゲジ




 また変なのが……




15:ぱらっち




 このスレは荒れる運命なのだよ




16:ワンダ




 >>13


 減るのかもしれないよ?


 なれる人数が限定されているクラス


 というのも別のゲームではあったね




17:くると




 今来た!


 なんかあったの?


 三行で頼む!!




18:ゲジゲジ




 頑駄無ストーキング無許可ライブ公開でBAN


 そのライブからクラスチェンジ情報が漏れる


 秘匿してたギルドに避難のダンジョン戦なう




19:くると


 


 >>18


 thx!!




20:ワンダ




 公開はあくまで自由だから


 好きじゃないね


 嫌がらせみたいな行為




 ・


 ・


 ・




◇◆◇






 魔法少女は元気がない。




「ごめんね……」




 厚顔無恥、いや、元気だけが取柄なのに。


その胸のようにしおらしく、魔法少女が謝罪してきた。




「ん? 気にしないで! どっちみち公開する予定だったから」




「問題無い……」




 それでもやっぱり俯いたままの一華。


俺は彼女の頭に手を置き慰める。




「大丈夫か? あの後、嫌がらせとか受けなかった?」




「ん、平気。 あいつBANになったから」




 そうなのか。


 あいつというのは変なストーカー男だ。


反復クエの休憩中に二人でいたら、逆上して喚きたてて襲ってきた危険なストーカー男である。


 盗撮してたライブの会話でクラスチェンジの情報も漏れてしまいちょっと大変だったけど、まぁ一華のせいではないのであまり気にしないで欲しい。




「あまり、気にするなよ?」




「ん……ありがと……」 




 顔真っ赤だけど、泣きそうなのか?


 まったくストーカーとか最悪だな!




「ふふ、とりあえずその話は置いておいて。 さくっとファラオ討伐しちゃいますか! 頼りにしてるよっ、一華ちゃん!!」




 地下迷宮百階層のボス『迷宮の主・ファラオ』。


包帯男同様、炎が弱点らしいので一華と相性は抜群だ。




「よろしくな、一華!」




「……うん!」




 羽織っていたローブを脱ぎ捨て、長い杖を振るう。




「この鳳凰院一華様がやってやんよぉ♪」




 決め台詞を吠える魔法少女。


 頼もしい味方と共にクラスチェンジ最後の素材を求め、俺たちはファラオ討伐を開始するのだった。








  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る