第14話

プールに着いた私達は、日陰のある

デッキチェアー付き有料席をゲット。

有ちゃんは日の当たる場所までチェアーを

ずらし、私は日焼けしないように屋根の下。

まずは腹ごしらえしようとゴハンを

食べに行った。

ラーメンや焼きそばを頬張っていると

女の子達がチラチラ有ちゃんを見てる。

まだ彼女ではないが、少しの嫉妬心と

優越感にひたってしまった。

水に入ったり寝転んでウトウトしたり

あっという間に4時になった。

「そろそろ出て、ブラブラ散歩しよ」

更衣室で、ボサボサになった髪の毛を直し

お化粧も念入りに直した。

多少の日焼けが気になったが、もう構わない。

車を駐車場に残し、公園の中を歩いた。

突然 「手かして」

ん? 何だ? 

と思いながら出すと、恋人繋ぎを。

ヤバイ!

鼓動が‥大きな音が漏れ出しちゃうよ。

全神経が繋がれた手に集中だ。

初めての恋人じゃあるまいし、何でこんなに

ドキドキするのか。

健ちゃんと初めて恋人繋ぎをした時は

こんな風にはならなかった。

とにかく、最高な気分で

有ちゃんを完全に好きになってる自分を

確信した瞬間だった。

でも‥‥

一度も好きとか付き合ってとか

言われてない。

彼は私の事をどう思ってるのか知りたかった。

でも勇気がないし、第一私には彼氏が、

あ!! LINE見るの忘れてた!

でも繋いだ手を離したくないし‥

ん〜どうしよう。

思い出したからには気になる。

ヤバイなぁ〜

結局、車に戻るまでカバンからスマホを出す

事はなかった。

健ちゃんの優先順位は第2位に決定。

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