第14話

■勇者アストリア視点


「魔王は強い。軍資金を渡そう。その金で仲間を集めよ」

「はい。ありがとうございます」


 クラウス王は白髭を撫でた。

 そして、王妃を見てこう言った。


「バセッタを呼べ」

「はい」


 王妃は玉座から立ち、王の間から出て行った。

 そして、戻って来た時には、麗しき姫君を連れて来ていた。


「娘のバセッタだ。魔王を倒した暁には、お主に与えよう」

「おお」


 恐悦至極。

 魔王を倒せば、クラウス王国の王になれるということか。


 僕は希望に胸が高鳴った。


 さぁ、冒険の始まりだ!

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