第11話

 夜。


 俺は教会の裏にある墓場に牧師様の死体を埋めた。


 安らかな顔の牧師様に、俺は祈りをささげた。


 さて、牧師様がいなくなったことを皆にどう説明しようか……


 そして、ところどころ破損した教会をどう言い訳するか。


「ギザハさん」


 しまった!


 俺は突然呼ばれて、肩を震わせた。


 死体を埋めるところを見られたか!?


 恐る恐る振り返ると、二人の子供がいた。


 一人は女の子、もう一人は男の子。


 男の子が口を開く。


「お父さんから手紙をもらって、ギザハさんのことは知っています。大丈夫です。父は教会が壊れてその破片にぶつかって死んだことにしましょう」

「え……? いいの」

「はい。僕達は、ギザハさんを助ける様にと、お父さんから言づけられております」

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