三十四件目 人身御供

ねぇ死神さん、ヒトミゴクウって知ってる?




《?あぁ...、確か“何かの目的のためにある特定の人間を神様に生贄として譲渡する”って意味だったよね。今じゃやっているところはそんなになかったはず...。

それがどうかしたの?》




うん!えっとね、ある神社でね、あのね、いまわるさしてるようかいさんに、ジョーブツしてくださいっておねがいするために、ニンゲンを渡すんだって。




《へぇ〜。...で、今回真逆それをやるっていうことなの?態々その下水道の妖怪とやらの為に?》




ワザワザ...とかいわないでよ〜。...あ、でもね、こんかいはもう、そのイケニエになってくれるっていうニンゲンがみつかったんだ!こんかいは、おとこのひとだったかなぁ...



《...それは下水道の事件と関係ある?》



へ?なぁんだ、死神さんしってたんだ!

そうだよ、こんかいは、たまたま“げすいどーにおとずれたニンゲン“をとっつかまえて、いきてるままわたす、っていうのがるーる?なんだって!!

それでね、はんにん、さらりーまんのおじさんなの!












                        ―少年は無邪気に笑った。




《そう。...もしかしてだけどさ、“下水道に行った“っていう事実を持ち合わせているだけで、捕まるの?》





んーん、たしかね、よーかいさんをさがしにきたもくてきがあって、それできたニンゲンだけ!あ、もしかして、死神さん、げすいどーいったの?






《ちょっとした依頼でね。...あと、じゅじゅに聞きたいんだけど、今回の事件であの依頼人がリーマンとグルじゃないかと目星つけているんだけど、どう?》









んー、死神さんがそうおもってるなら、そうなんじゃない?








《ん、そっか。なんか、ありがとうね。...ちなみにさ、それなんでボクは連れて行かれなかったのかな、ちょっと疑問なんだけど》





たぶん、死神さんはもうシンデルからだとおもう















《?あぁ...、そう。》

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