二十八件目 即席麺

            かごめかごめ


            籠の中の鳥は


            いついつ出やる


            夜明けの晩に


            鶴と亀が滑った


           後ろの正面だあれ





            


PM19:45



「確かそれって子どもの遊びの一つっすよね!オレも昔よくそれで遊んでたっけな〜...懐かしいな、...あ!そうだ、今度皆さんでやりませんか!?」


数時間前のマイズミとは思えぬ和気藹々とした表情で、ボクが曲の歌詞に乗せた想いとは逆に楽しそうに話しかけてくる。


「マイズミはこの曲知ってるんだ!!そうだね、今度恐神たちも誘ってみんなでやるのもありかもね」


「えへへ良かった〜、ありがとうございます!!」


子供のように無邪気な笑顔を向けて、満足げな顔をしながらお岩が用意した即席ラーメンを口へ運ぶ。ちなみに彼女の料理を食べると、翌日にならずとも身体が重く感じるのは日常茶飯事らしい。



 


「...今夜は普段以上に忙しくなりそうね。」


そう呟くボクの顔は、まるで人形劇に出てくる登場人物の有様のように糸で無理矢理引き吊り上げたかのような表情を浮かべていたんだとか。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る