第14話 天使だった私へ
私は長い階段の上から突き落とされ下の柱に頭を軽くぶつけた
普通に立ち上がって移動すると
ひゃあ、腰が抜けたと言われた。
その日頭が痛いと言っていた。
私は頭をシンクに叩き付けられたので笑い転げていた。
おめえいいか!頭をシンクに叩き付けられて笑う奴なんかいないど!
と激怒された。
その日もお風呂場の床に頭を叩き付けられていた38回くらいだった。
首の骨が折れないように背筋を使ったが首が疲れたし頭もさすがに痛い。
こいつ人間じゃねえぞと言われて、おら祟んないでくれと言われた。
おめえそれここにいる間はいいけどよそ行って言うなと言われた。
何故だろう?
部屋から出ないように言われ部屋に押し込められると
ペットボトルの水を見た底から4cmと残りわずかだった。
そして食事は全部抜き、電気も消され、水道は元栓を絞められた。
私は命令された4日後まで部屋から出なかった。
4日後まで殆ど眠って過ごして
ペットボトルのわずかな水で時々口を湿らせていた。
私は人間じゃなかった。
普通の人間はそんな量の水で生きられない
トイレ行くの我慢して体の節水をすることなんて出来ないことを知った。
君それ人間じゃない、君の言ってるそれ全部人間じゃない。
え?小学生の時にゴールポストに玉ぶつけたら
風もないのにゴールが倒れたのも本当ってこと?
何一つ意味が分からないけど、みんないなくなってしまったような気がする。
はい。これね、今から聞くことをようく聞いてね。
人間はこの若さのままでは生きていないから、ね。
みんな老けていくからね。君、気が付かないみたいだから言っておくけど
それ、何代目?ママとパパ、君の何代目のママとパパだっけ?
え?
これ、おじさんとおばさんじゃないよ。君の言ってた従兄弟と妻。
いや、噓でしょ?
君のおじいさんとおばあさんが引っ越していたのは
君がねー、赤ちゃんのまま育たないからだけど
君そのまま老けないかもしれないって言えばわかる?
君120年くらい生きているよ、もう。
嘘
よう、もっとだ。
ね、これは嫌でしょ?
それにね、もっと言えば
君と違ってみんな老けていくから、今誰かに会っても顔がわからないと思う。
聞いてください。
これはみんな私ラグエル様が配下、エゼキエルが受け取った文章です。
これ全部ね、いろんな人の記憶。
ここはね、天界なの
私たち嫌なのよ~、人間界に降りるのは
誰か知り合いがいるの。ね、嫌なの。
だってね、みんな容貌が変わってね。びっくりするじゃないの!
白髪なんて生えちゃってね、頬がこけたりたるんだりするの。
やだこれラジエル様じゃないの、何がレジエルよー
あ、やだ訛ってるの私の方?
ここはそうね、色んな言語があるってことでまとめましょうか。
あーら、やだ。またウリエル様よ、今度もまたウリエル様じゃないの。
いっちゃってるわね、またいっちゃってるわよあの方。
だから今こうやって殺してもらっちゃってる最中よ。ね。
人の死を見るのも怖いのよ、私たち、寝ている時とかにね、よく夢に見る。
これはね、もう言っちゃうとあなたがラグエル様だから見える話なの
それに憎まれて殺されるわ、私たち悪魔も人間も同じよ。
憎むのよ、人をね。
そう「指輪を見てるわ、何なのかしらこの子」それが正解ね。
でもあなたには?
「指輪って言うのはね、ただ遠くから見て
キラって光るだけのものだから要らないのね」
「分かったわよ、私たち外すわよ」
「いや、いいんだ。天使ってのはみんなお前たちみたいなやつなのか?ええ!」
「こいつ躾けてやるからいいんだ、俺が」
そうね、あなた強盗に使われたのね。
そんな時もあったのね。
「これ介護するなんて言ってますが無理なので誰か手を貸してやってください」
俺時々見に来てるけど限界だわ。
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