第15話 ここは仏舎利

白いお屋根の、三角のお屋根の白い白い玉は何ですか?

玉ねぎのような


仏舎利?ではそこには何がいますか、わたくしはそれです。


あのおばあ様何の御宗教でございますか?


おばあさま何の宗教って、わたしゃ釈迦釈迦。


ガウタマ・シッダールタ

ゴータマ・シッダッタ

瞿曇悉達多

このおばあさまの魂を導いてください。


あーいい、行く行く私は行く、自分の足で行くけぇの


私は何の神様でしょう?金、黄色のワンピースと聞いて閃いた?

それ改宗してるね、この人釈迦如来様でしょ。

僕たち虐めていーってことでさ虐めてたんだと思うよ


でさ、ずっと一生微笑んでいるんでしょ

苦行を受けながら耐えて笑っている

そんなやつね、お釈迦様しかいないから

今夜から安心して寝ていいよ


だってね、呪いを跳ね返そうとするなんてね

ちょっとおかしいから、神様よりもっと変態だから

絶対変な神様だと思った。


未来の自分がお金持っていないのを知っていて

皆にお金も足そうと躍起になって呪われても

気にせずニコニコね、うん。

そんなやつお釈迦様しかいませんよ。


それに罵詈雑言がいい言葉に変換されて聞こえるなんておかしいでしょ。

この人お釈迦様よ、ほりゃおがんどきゃいいのよ

なんまんだぶなんまんだぶ

なんだって聞いてくれるわよ、なんだって言いなりに聞いて下さるのよ

やっぱり私はこんなとこ連れて来られてさあ

神の家だのなんだの言われてさあ

あんな強盗みたいにしてほっぽられても挫けなかったから

また会えたわよ。お釈迦様に

いーのよ、狂ってるなんて言うけど

みんなあなたが羨ましいだけなんだから

だってね。そんなに小さいのに

神様やら天使やら祝詞やら法典覚えている子はいないよ。


見たことねえ、おら見たことねえもんこんなに喋る子を

それにまた見るってことは生きる事かな?

なんて私に聞くじゃない、何でもねえことだよ生きることは

92歳にもなって足腰断たなくなって、老いぼれババアって言われてさ

どっこにも行けなかったのに、独鈷じゃねえよ

他には何知ってるんだい?


似たようなのだと独鈷杵、きねの方かな?

あと錫杖、うーんサン ゲダマン? 確かサン族にあーサン族ほろんだのか

サン族ってなあに?

サン族砂漠にいる民族のことでこの世にいないっぽい?

お前知りすぎだあ、ちょっとって聞こえた?


ばあさん耳聴こえねえけどよ、お前の声よーく聴こえるんだ不思議だろ?


で、そうね。ああ、お天道様かい。

お天道様はいいね。

私は農作業ばっかだったろ?とかわらしの方らめらよって聞こえる。

上の方でね、飲んでるんだきっと。

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