第11話 どこまでもどこまでも病んでいく

少しのご飯を食べて

幻覚を見て怯えて、幻聴を聞いて怯えて

そんな様子を怒鳴られて

ますます人が恐ろしくて、何かが起きる外が怖くて

精神的に病んでいく人々が怖くて

自分も気が付いたら病んでいて

訳の分からないことをしては暴力を振るわれて

更に怯えて病んで、何が何だか分からなくなって


平和だったころの情景にしか縋れないのに

その平和だった情景も完全な平和では無くて


学校に上がると他の学生がうらやましくて

けれどそれを口にしてしまうと

そんな私を羨ましいと思われて

病んでいる人に問い詰められて

そのサイクルを繰り返して

何を聞いても意味が分からないほど病んでしまった。


会話をできる人は外の人しかいなくて

その中にも敵対してくる人はいたけど

どっぷりはまり込んで帰ってこれなくなっていた。

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