第4話 没落の見える家

犯罪者の巣窟 一つのケルビムの頭の悪意。


お前これが気に入らないってんなら出ていけ。

親兄弟または友達でもないのに話しかけない。

親兄弟の持ち物でもないのに触らない。

嘘をつかせない、質問をさせない

将来の夢の話なんてさせない

そんな話をすると半殺しの目に遭う。

気に入らない時は食事を与えない、暴行する、包丁を突き付ける

命乞いをさせる、自分で稼いだ金を要求する。

気に入らない時は怒鳴って暴行する。

力が無いなら何を取られても取り返せない。

濡れ衣を着せられそうになる。

誰も使っていない、習ってもいない敬語を使うよう要求。

自分の完璧を押し付け出来なければ罵倒、暴行。


どれもこれも気力・思考力など意欲を失わせ、恐怖を与え、

精神を崩壊させる手法だ。


他のケルビムの頭も同意して各々に悪意を以て虐待を繰り返す。

理由の分からない暴れ方、正に人の顔だけがない気味の悪い化け物だった。


気の狂った者、押し黙った者しか生きられない、こいつらはいったいなんだ?

この様な歪んだ価値観を押し付けない、まともな家は他にあるのだろうか?

上から下へ教育という知識の蓄積、この家にはそんなものが欠片もない。


失墜、失墜が見える。

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