第3話 犯罪者の巣窟のケルビム

戦争って何?いつもテレビでやってるけど戦争って何なの?


誰か教えてっておめえ誰も教えねえよ

お前喋ってるのはテレビだ、クソ面白くもない、クソがよ

くそくそクソガキがよ

気が散るんだ向こう行ってろ、向こう行ってろ

話しかけるな ぶるぶるして口をパクパクする。


会話。禁止。話しかけたら罰金。

それか殴るから、お前殴るから。なー?

今度から質問したらさ、こいつ。金取ろうかと思って。なー?

甘やかしておくな、甘やかしておくからこんなだろう!


誰かにこのキレまくる変なルールを作る人間のことを聞いても

何も答えてくれない。


祖父はずっと言いなり。頭が祖父の弟、体が祖父と叔母の化け物だった。

(まるでケルビムみたい、頭が足らないけどケルビムみたい。)


兄さん俺やっちゃっていいと思うんだ。

こんなここへ預けて仕事出かけてるやつの子供なんかよ

やっちまっていいと思うんだ俺

こんな俺たちに話しかけて、聞いてよ

なんだこいつ、本当になんだこいつ

えへへあははははははは


いい加減してよ。もう出ていきたいよ。

パパ、ママ、出ていきたいよ。

私出ていきたい助けて。


頭おかしいじゃない、もうみんな頭おかしいじゃない

あのやくざものだか暴走族だか連れてきて暴れさせておいたら

私が死んじゃうと思うんだけど。誰も助けてくれない。

いい加減にしてよ。何なのよみんな、人間じゃないじゃない。

人間見てみたいな、ちゃんとした人間に会ってみたいな、神様。


まあ、もっと前からこの家はずーっとずっと変なのだけど。

戦争前の世界が見てみたかったな。だって戦後からしかこの家ないから

もしかしたらその前の時代だったら普通の人いたかもしれない。

というかここは犯罪者の巣窟、犯罪者の巣窟だね。

何をどう生かしてきたらこんなことになるのかしら?


私を痛めつけただけ医療事情が後退し逼迫していくんだよ。

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