第61話 エピローグ TSした男の娘は恋を知り、恋をする


 結局、結奈とのデートが終わり、帰宅すると、目が腫れているのがバレてしまった。特に、結愛は何があったのかと詰め寄る。でも、


 「何もなかったわ。気にしないで」


と、私が結奈を率先して庇った。すると、結愛もすぐに


 「結奈ねぇ、疑ってごめん」


と謝り、一件落着。デートの直前まで暗い顔をしていた結奈を心配していた母も笑顔な結奈を見て、一安心していた。そうして、日常へと戻っていく、、、はずだった。



 「あぁ〜。これはヤバい。本当にヤバい」


 「珍しいですね。お姉さまがテスト前に慌てるなんて」


 「もう、GW中はデートのことしか頭になかったの。あぁ、これも忘れてる」


 「まさか普段から勉強している薫がこうなるなんてね。貴重なシーンだわ」


 「ちょっと、ママ!カメラ向けないで!気が散るし、恥ずかしいから!」


 「あ〜ら、早く勉強しないと、補習になっちゃいますよ。ほら、人の目を気にしてないで、早く勉強しないと」


 「あぁ、もう。身から出た錆だから、何も言えないのが悔しいわ」


 「は〜い。分かったら、勉強ね。大丈夫よ。邪魔はしないから」


と、GW明けの確認テストをすっかり忘れていた私は大慌てで勉強を進める。それは結奈も同じらしく、


 「薫のことを気にしすぎて、勉強してこなかったツケが今ここに」


 「あれっ?結奈ねぇも?珍しい」


 「もう、受験生なのに、油断しちゃダメよ。結奈が頭いいのは知ってるけど、サボっちゃ「めっ」だよ」


その母の言葉に顔を見合わせる私と結奈。そして、思わず笑い合うのでした。



 「もうっ。2人とも、笑ってないで勉強しなさ〜い」


 「「はぁ〜い」」



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 前話にも記載しましたが、昨日アップするのを忘れていました。楽しみにして下さった方には申し訳ありません。


 ようやく、第三章が完結しました。ちょうど本章のクライマックス部分をアップできていなかったので、中々鬼畜なことをしてしまったと筆者も反省しております。本章は薫よりはどちらかというと相手側、つまり二者視点でお送りしました。モテモテの薫が相手とどのように接していくのか。そして、結奈の言うように誰が薫にとって一番なのか。常識的に考えれば現実世界ではハーレムは許されていません。要は重婚ですね。しかし、ハーレムがあった場合、どのような感情を抱くのか、フィクションだからこそできる感情表現を本章ではできたんじゃないかと考えております。


 正直、この章がクライマックスです。というか結奈の場面がクライマックスです。次の章に行ってもいいんですが、あと思いつく障害が同性婚+重婚くらいしか思いつきませんでした。また、結婚までいってしまうと時間が一気に進みすぎて話の接点がつなげにくい気がしています。筆者としては何かしら障害がないとつまらないというか、クライマックスがないと締まりがない作品になってしまうという考えです。まぁ、そんなものがなくても面白い作品なんてこの世にたくさんありますが、筆者の能力が低すぎて無理だと思います。起承転結は大事だよね(白目)。

 一応、次の場面を書いていますが、登場人物を増やさざるを得ず、これ以上登場人物が増えるとまとまりがない作品になってしまう気がしてしまうんです。なので、次話をアップするかどうかはもう少し考えさせてください。ただ、ここで完結として、+αで結婚やら他のエピソードを書くという可能性もありますので、予めご了承ください。最後に、ここまでお付き合い下さりありがとうございました!

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