第17話 薫ちゃんを守ろう委員会vs男子 後編




 「ねぇ、お姉ちゃん。昼休み何してたの?」


 「お仕事よ。ちょっと薫のクラスの子にも手伝ってもらっちゃった」


 「そうなの?じゃあ、その子にお礼しないとね」


 「そうね。でも、お姉ちゃんがしておいたから大丈夫よ」


 「そう。ならいいけど」


そうして教室に着くと、すぐに昼の授業が始まった。




キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン

休み時間。


 「あれっ。みんななんか近くない?」


 「そんなことないわ」

 「いつもこれくらいじゃない?」

 「そうよ。あぁ、薫ちゃんいい匂いする〜」

 「あなたはブレないわね、ホントに」


 「それにいつもより人数も多い気がするんだけど」


 「うーん、こんなもんじゃない?」

 「いつもこのくらいよ」

 「薫ちゃんの魅力のおかげよ」


 「そう。あっ、お姉ちゃんが昼休みにお手伝いしてくれた子がいるって言ってたんだけど、誰かな?」


 「あぁ、それは私たちよ。ねぇ」

 「えぇ。私たちだわ。そうよねぇ」

 「その通りよ」


 「ホント?みんなありがとね」ニコッ


 「「「「「「「「「グハッ」」」」」」」」」


 「くっ、この破壊力」

 「ヤバいわ。マジヤバいわ」

 「この笑顔を守りたい」

 「男子には見せられないわ、これは」


 「えっ、みんなどうしたの?大丈夫」


 「「「「「「「うん、大丈夫」」」」」」」

 

 「そっ、そう。ならいいけど」




キ〜ンコ〜ンカ〜ンコ〜ン

放課後


 「さぁ、帰るわよ、薫」


 「あっ、お姉ちゃん。でも、今日はやることg」


 「そんなのいいわ。今日は帰らないとダメなの」


 「えっ、ちょちょちょっと。お姉ちゃん!?引っ張らないで」


 「さぁ、お母さんが待っているわ。帰りましょ」



 「会長、全く無駄のない動きでしたね、先生」


 「えぇ、そうね。妹への愛ゆえだわ」


 「私たちも頑張らないと」


 「えぇ、まだ初日よ。これからが本番だわ」


 「みんな、頑張ろー」


 「「「「「「「「おーっ!」」」」」」」


一方、男子サイド


 「おい、お前。ラブレター出したか?」

 「ああ。でも、狙ってる奴はかなり多いぞ」

 「なんか女子の距離、近くなかったか?」

 「俺も感じた。話しかける隙もないような」

 「特に昼休みが終わってからだよな」

 「あぁ。くそっ。喋ることすらできないのか」


虎視眈々と告白のチャンスを狙う男子。果たして、結奈と女子たちは薫を守り切ることができるのか?

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