第255話 1年次夏期集中訓練 2日目(4)
「そう言えば、
と照山さんが言うと、千明さんが
「ライトアールビー?」
疑問を口にした。
照山さんは
「鳥栖さんが撃った光の玉の事よ。
鳥栖さんの場合、光だったからライトRBね。
火の属性なら、火玉でファイヤーRB。
水の属性なら、水玉でウォーターRB。
と言う風に、日本語なら◯玉で、英語なら◯RBって言うのが通例ね。
正式名称は、
英語なら、
と説明した。
「その、属性きて……RBってなんですか?」
と都さんが尋ねると、伊島さんが
「属性基底玉とは、放出系・具現化系の
基本的に、各属性の基底玉から様々な
基底玉から矢系・爆発系・壁系への発展が主となります」
と説明した。
郁代さんが
「へぇ~。あの小さい玉から発展するんだ」
と何処か他人事の様に呟く。
「分かってないな。
基本発現方法は、3つしか無いんだよ。
その3つって言うのは、接触による発現、放出による発現、基底玉による発現の3種類だ。
そして様々な
極めて重要な技術なんだぞ」
と武井さんが言う。
戸神さんが
「そう言っても、まだ理解出来ないでしょう。
そうですね。
まず、基底玉のサイズや形が変えられない状態で威力を上げようと考えた場合、皆さんはどうしますか?」
と問うと、美智子さん達は
「サイズが変えられないなら、連続して撃つしか無いのかな?」
「でも、それだと、1発の威力は上がらないね」
「難しい」
「じゃあ、数珠繫ぎの様にくっつける?」
と次々と答えた。
「その通りですよ。
数珠繫ぎにくっつけたモノが、
と戸神さんが答えを教える。
郁代さんが
「え?アローって、最初から矢形に整形する物だと思っていた」
と言うと、戸神さんは
「いきなり矢形で撃てる人は、ほとんどいませんよ」
と言いながら、ちらっと私を見た。
はい。
そうです。
私です。
最初から矢も槍も刃も撃てました。
「単発の矢の発現に慣れれば、連射や同時発現なんて事も出来る様になります。
また、矢のサイズと長さを変える事で、槍にもなりますからね。
基底玉を大きくして圧縮すると、爆裂系の攻撃になります。
有名なのは
また応用として、ドーナツ状に整形して一定方向に旋回する様に開放する事で、竜巻を発生させる事も出来ます。
後は、壁状に整形して、設置する事で妨害や防御にも使えます。
空中の足場として、
と私をチラチラ見ながら補足を入れた。
「接触なら、治療系や具現化系の土の
と武井さんが説明すると
「放出は、あまりないのよ。
火炎放射や放水等をやる人が居る位かな。
あっ、あとは、光の
放出は、瞬間的な魔力量は多いけど、威力が低い物が多いからね。
それに放出で出来る事は、基底玉経由でも出来てしまうのよ。
しかも、そちらの方が使用魔力が少ない上に、威力が高いというおまけ付き。
だから現状、使い道が限られてしまうのよ」
と照山さんが説明した。
「じゃあ、基底玉を覚えれば、色々な
と千明さんが言うと、伊島さんが
「その通りですよ」
と答えた。
すると、千明さんは
「じゃあ、レーザーも同じ様に覚えられるのかな?」
と言うと、伊島さんが
「さあ、わかりません」
と答えた。
千明さんが
「え!」
と驚きの声を漏らすと
「光の
彼女に聞いて下さい」
と、まさかの丸投げ。
それどころか、目を爛々とさせて、一言も聞き逃さないぞと言う構えだ。
私は、ため息をついた後
「物凄く簡単にレーザーを説明すると、光の波長と位相が揃っている単色光です。
光の基礎知識を知った上で光の
難しいのは、増幅を行う方法です。
光を全反射を行いつつ閉じ込め、位相と波長を揃えたコヒーレント光を作り、そのコヒーレント光を外部の的に照射する事で、レーザーとなります。
この増幅器の形状の保持とコヒーレント光の放出の際に行うハーフミラー化が肝ですね」
と言いながら、赤色光で非常に出力の弱いレーザーを実演する。
「精密な制御能力が必要となります。
生成するのも難しい割に余り利点が無いのが実情です。
利点は、攻撃速度が早い事と直進性が高い事とピンポイントで狙える事ですね。
欠点は、制御が複雑な事と大気の影響を受ける事です。
なので使い所は難しいと思います。
ですが現状、光の
と説明したが、何となくでしか理解出来ていないのが実情だ。
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