Ep.7:共同生活?それとも同居?同棲?
僕ら四人は揃って学校をサボった。罪悪感を覚えはしたけど不足しているものを買いに行くためには仕方がなかった。そう思うことにした。
昨晩のうちに
そして今、別段ラノベでよく見るラッキースケベ展開もなく、料理番・
たっぷりマーガリンを塗ったトーストにハチミツを垂らしたもの、ベーコンエッグ、サラダ、コーンポタージュといったものがテーブルには並んでいた。
今回も僕と
今日も美味しく頂きました。
「六人で食事とかテーブルはいいとして、クッション欲しいかも」
「今日、一緒に買いに行ったら」
「そだな〜」
食器を流しに持っていきながらそんな会話を
「買う物のリスト書いていこうよ」
「そうだね、その方が買い忘れもないだろうし」
僕と
なお、
身長的(それと大きなお胸が邪魔をして)に洗い物が困難なため、暗黙のうちに決まった。流しに押し付けられ形の変わったお胸、そこに水がかかり透ける衣服、本人は慌てる僕の反応を面白がっているけど満場一致で洗い物担当から外された。
食器洗いを終えた
今回、個人的に使う物はそれぞれがお金を出し、共有の物は折半する事にしている。
「なあ、
「いいですけど?なんで?」
「これ、これ、これ欲しいなと思って!」
スマホの画面には三角形をしたビーズ座布団。お値段は……、たっか!諭吉さんが飛んでゆく!?
「お高く無いですか!?」
「触り心地もいいんだぜ」
ビシッとキメ顔でそんな事を言われても……
「あ〜、それな、触り心地よかったなあ」
「うん、お店にあるのついつい触っちゃう」
一通りリストを作成、今回特に僕がお金を出すものは無さそうだったけど衣類収納のためにチェストを購入したいという意見があったのでそれはみんなで折半する事で納得してもらった。と言っても一人当たり二千ちょっとだけど。
10時前に出かける用意を始める制服しか持ち合わせのなかった
借りた服の胸元を触り遠い目をしていた事は触れてはいけない。僕の為にも。
「みんな、忘れ物はない?」
再度確認を取って僕たちは出かけることにした。
午前中はチェストやクッションなどの大きなものを見てまわった。
幸いな事に今日は配達の予定がある日という事で夕方には配達してもらえるようだ。予定通りにチェスト、
昼食を挟んでからは
一度、荷物を置きに部屋に戻る。その途中で
部屋に戻り荷物を置いた後ホムセンとドラッグストア、スーパーに向かう。
ホムセンでは組み立て式のポールハンガーを購入。
ドラッグストアではシャンプーなどの消耗品を購入。
スーパーでは今日の晩御飯の買い出しと安く売っていた食器を購入した。
結構な量の荷物になったけど、みんなで分担して持って帰ればどうという事もない。
部屋に戻り、購入してきた物を片付けてゆく。
いつの間に購入していたのか小物入れが人数分増えておりボディソープなんかが入って並べられていた。入浴時にはそれを持って入るようにと
同じように洗面台の扉を開けるとその中にコップと歯磨き粉、歯ブラシがセットになって並んでいた。
こういう所、
僕と
「きゃあ!?」
リビングを掃除していた
「
駆けつけた僕たちが見たものは電子部品の入った箱を前に顔を真っ赤にした
「ぷっ、あはははっは〜、お腹痛い〜」
笑い転げる
僕は居た堪れない気分になったよ。ベットの下から引っ張り出さないで!!
このあと弁解した。必死になって弁解した。
今回、それがテーブルの上に晒される事はなく、これ以上の追及は逃れられた。と思う。あとコイツの存在を知らないのは
これはもう素直に言っておいた方が誤解を招かないんじゃないか?
馬鹿な事を考えているうちにインターホンが鳴る。
購入した商品を受け取り、四人でレイアウトを考える。
元々、置いてある物が少ないから寝床のスペースを確保した上で使い勝手の良い位置に配置した。あとは、彼女たちに任せて僕はその場を離れた。
下着を片付ける所に立ち会うのは気まずいだろう。
君らは違うのか?違わない!?嘘、僕がおかしいの!?って、誰に言ってんだって話だ。動揺してるな僕。
三人が片付けをしていると
経緯は二人にも説明しているが初対面となるので
六人もいると部屋の中が非常に狭い。
「そこの引き戸外すか」
ボソリと呟いた
僕の住むこの部屋は奥の部屋とのダイニングの間が全面引き戸になっていてそれを取り除けばこの人数でも少しは余裕ができる。ただ、僕のプライバシーは無くなる。いや、それはまだいい、彼女たちとの間を遮る物がなくなると色々、見てはいけないものが見えてしまいそうで……、ほら、着替えの時とか……
赤面する僕に気づいた
「よかったなぁ〜、
すっごいニヤニヤしてる。待って、誤解だから!?
「
ズビシッと
「まあ、ずっと開けとかなくてもみんなが来た時だけだったらいいだろ?」
「それもそうか」
「私たちも着替え持ってこようね」
「うん」
まあ、僕としては家事もやってもらってるし、そのくらいの事は別に良いかと思ってるんだけど。ん、
「みんな、すごい馴染んでる……」
「
少しだけ不安があった。四人とは学校も同じだけど、
「
「そうだよ、一人だけ苗字で呼んだらダメだよ〜」
「だな」「うん」
「ありがとう、みんな……」
「
「うん、私も
心なしか照れているようにも見えるけど、まあいいか。
「さて、みんな揃った事だしご飯の用意をしようか?」
「今日はなに〜」
ガスコンロにかけられていたお鍋の蓋を
部屋の中にカレーの匂いが広がる。
「昨日のうちに作っといたから味も染みてると思うよ。今、温めるからもう少し待ってて」
人数が多い時はカレーが簡単でいいよね。
「
「は〜い」「うん」
調理担当に指示を出し、分担して作業を行なってゆく。
僕は
「
「ん?
「ふ〜ん、そうなんだ」
「
「えっ、うん。私たちのこの関係って同棲かなって思って……」
本当は別のことを考えていた。でも、話を逸らすために違った答えを返した。
「う〜ん、僕は共同生活だと思うけど」
「何の話?」
僕と
テーブルに料理を並べて先ほどの話をみんなにすると、
食事を終えて、
今日も
込み入った事は聞いてないけど、放任されているから気にするなとの事。
僕と
この奇妙な共同生活もどうにか二日目を終えそうだ。
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